季節は移ろい
蓮の香は心に留まる
ご訪問ありがとうございます
平安朝香道の朝倉涼香です
八月も後わずか
暑さだけは今までになく
最高を記録する予報です。
暑い暑いとはいえ
昨晩は、耳を澄ますと
虫の音が聞こえて・・・
一薫きの
心やすらふ空薫きに
胸の奥にぞ清き流るる
涼香
八月のお稽古も
終了いたしましたが
蓮の花はまだどこかで
咲いているでしょうか?
お稽古では
「荷葉」の薫き比べ
をいたしました。
「荷葉」蓮の香りを模した香
甘さを強く感じるもの
涼やかに香るもの
少々苦く香るもの
などなど
皆様でおしゃべりしながら
一つ一つの薫物を味わいます。
「私の手の油が混じって苦いの?」
「そうかも!」
冗談交じりの本気で・・・
古の人々は
何とか蓮の香りに近づけようと
苦心したに違いありません。
蓮池から風に乗って漂う香り
蓮の花そのものの香り
蓮の葉に水をたたえた香り
香水と同じように
トップノート
ミドルノート
ラストノート
一つの薫物にも
香水と同じような
香りの変化があり
その変化に気づく方も
いらっしゃいます。
薫き始めは
どうと言うことのない香りが
炭が崩れていくにつれ
芳香に変化して
驚かれることも・・・
古に
香を考案なさり
香を合わせられた方も
意外なことと
驚かれるのでは?
薫き終わり
後に残る香りは
心の底に清きを呼び
心穏やかな時を
保てることでしょう。
これを
一番享受できるのは
誰?
お稽古場を後にする時
もったいないくらいの
無言の優しさが
漂っておりました。