菊の季節は寒さが増してから。
これからなのです。
ご訪問ありがとうございます
平安朝香道の朝倉涼香です
日中の陽射しも少し和らぎ
朝晩はとても冷えますね。
今年の冬は暖冬?
それとも寒冬?
気象庁の予想では
暖冬だそうです。
冬はやはり、木枯らしが吹いて
時には雪がちらついて
「寒い寒い~」
そう言って暖かい場所で
あったか~~いお茶を頂いて
良い香りに包まれ
ホッとする
そのような冬が
日本の冬
そうお思いになりませんか?
四季のメリハリが
日本の文化を育んできた
そのように思っておりますが・・・
新暦の重陽(ちょうよう)の節句は
九月九日でした。
その時季、自然界では
菊の花は花開いておりません。
お花屋さんの店頭だけに見られます。
今年の旧暦の重陽の節句は
1週間前の
10月23日でした。
菊酒 お酒に菊の花びら浮かべて不老長寿を願って
先週
わが家ではまだ菊の花は
咲いておりませんでした。
4,5日前にやっと野紺菊が
咲き始めました。
極暑を耐え抜き
虫にも食べられた葉は
ボロボロですが
がんばって開き始めました。
紫の色も薄いのでは?
例年よりも小さいお花です。
龍脳菊もまだ蕾
薩摩野菊もまだですね。
可愛い葉っぱのアシズリノジギク
もまだ
元気に咲いているのが
秋明菊です。
「菊」とありますが
シュウメイギクはキク科ではなく
キンポウゲ科アネモネ属
葉の形が菊の葉とは異なります。
菊の花とは違って
アネモネのお花そっくりです
これから寒さが日増しにますと
本格的な菊の季節です。
10月のお稽古は
菊の花が開くより早く
菊香を薫きました。
この時期あちらこちらで
体調を崩す方が多く
門下生も数人がお休みとなりました。
再来月はもう1度
菊香のお稽古をいたしましょう。
霜が降りた菊の花は
和歌に詠われるように
平安人には
絶妙な美しさなのです。
霜に当たって
何度も色を変える菊
「霜枯れの菊」や「移ろう菊」
10月はまだ霜を見ておりません。
来月には見られるのでは?
霜が降りるたびに色を変える菊
移ろう菊の季節に「菊香」を薫く。
季節を先取りして
9月に薫く方が
カッコいいのか
イケてるのか
オサレ
なのか?
「菊香」を聞くに
相応しい
新暦9月9日は
生憎
過ぎてしまいましたが
再来月に先延ばしをして
幸い
「移ろう菊」や「霜枯れの菊」
そのような菊の花を愛でる平安人の
「菊」に相応しい陽気となるのです。
ややこしくなりましたが
平安人が好んだ菊を思うと
晩秋に「菊香」を薫く
この薫き方が
好ましいのではないでしょうか。
再来月を愉しみにしております。
それにしても
枯れかけた菊や藤袴を
愛でる平安人
喜びも悲しみも
怒りも愉しみも
滅びることを前提とした
物の哀れ
私たちのどこかに残る
日本人の美意識なのでしょう。
分かる様な分からぬ様な・・・
零和の時代は?
そして未来は?