「源氏合わせ」の香を
小風呂敷に移してみました
梅雨とは名ばかり
さほど雨は降りませんが
蒸し暑い日が多いこと
6月は「源氏合わせ」でしたが
当方の都合で一週間延ばして頂き
7月になってしまいました。
ザァーッと
通り雨のような雨が降った
先週の土曜日
「源氏合わせ」
第十五帖「蓬生」(よもぎう)
を行ないました。
少し湿気を帯びた梅雨の季節
香を薫くのに
とても良い条件です。
源氏が須磨、明石に逃れ住んで
2年余り
やっと都へ戻るのですが
長い間音信が途絶えていた
末摘花(すえつむはな)の邸へ
偶然にも足を踏み入れることとなりました。
その邸の庭は蓬に覆われ
見る影もなく荒廃していたのです。
その帖が「蓬生」です。
それぞれ創作された薫物を
薫いて頂きました。
それぞれの想いが
薫物に散りばめられ
改めて個性を感じさせられました。
帰宅して
自身の薫物の香りを
小風呂敷に移してみました。
電子香炉を使ってみましが
とても上手く移すことが出来ました。
皆様もご自分で香りを移すことが出来ます
香道では薫染めると申します。
末摘花は
容姿には恵まれぬ女君でしたが
常陸宮家に代々伝わる
唐渡り(からわたり)の衣香(えこう)は
源氏の君を捉えることができました。
2年の間に少し成長した末摘花
再び再会した折には
成長と共に可愛らしさが・・・
そのような想いで
香を合わせてみました
母の白粉の香りにも似て
とても懐かしい香り
ウットリする香り
になったでしょうか?
様々な薫物を聞くだけでなく
自分で香を合わせ
薫物を作ることも
とても愉しいものです
作り手は限られていても
古の女子は
薫物に触れ合え
とても充実した日々
だったのではないでしょうか。