あ~~なんてステキな香り~ 後をつけたくなる香り | 横浜の香り教室 平安の香りと親しむ平安朝香道

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東急電鉄日吉駅3分にある平安の香りを創り楽しむ教室です。平安時代、貴族や「源氏物語」の主人公光源氏がたしなんだ香り創りや楽しみ方をご紹介。(by平安朝香道 朝倉涼香)

ピンクハートあ~~なんてステキな香り~

  後をつけたくなる香りラブラブ

 

 

 

ご訪問ありがとうございます

平安朝香道の朝倉涼香です

 

 

 

前回は、衣に香りを移す香(衣香)

のお話しをいたしました。

その続きのお話しです。

 

 

 

 

 

衣香(えこう・いこう)の中でも

薫衣香(くのえこう)より素晴らしい

とされるのが百歩香(ひゃくぶこう)です。

 

 

 

「源氏物語」には

生まれつき芳香を持った

貴公子が登場いたします。

 

源氏の息子薫です。

実は源氏の正妻女三の宮と柏木との不義の子

薫は

生まれつき芳香を発していた

と言われます。

 

薫の母である女三の宮は

朱雀院の皇女です。

最高の位の方が父なのですから

薫物も日常から慣れ親しんで

最高の香りが

常に身近にあったのですから・・・

 

 

衣を保存するのに使われた

裛衣香(ゆうえこう・えびこう)

特に唐渡りの物は

相当な身分の方だけが

手にすることが出来るのです。

 

 

 

 

 

 

受け継がれた

母君の愛用の香が

薫に伝えられ

薫衣香(くのえこう)や

百歩香(ひゃくぶこう)は

薫きしめる香として

 

また

口臭を消したり

決まった期間服用すると

身体から芳香がするようになる

と言われる躰身香(たいしんこう)

 

現代でもサプリとして

飲んで香るローズの香りとか

グレープフルーツの香りとか

皆様ご存じのことと思います。

 

人間の考えることは

遠き昔も今も

変わらなそうです。

 

 

 

 

 

躰身香も当然のことながら

最高の薫物を受け継いだ薫

母君のお腹にいた時より

全てが香りに満ちていた。

 

そう思えるのです

 

乳母がいたとはいえ

誕生後も母君の胸に抱かれては

肌から香る香りの息づかいを感じ

移り香を子守歌ならぬ

眠りの妙薬として感じていたのでは?

 

いつもいつも

どんな時にも

ごく身近に芳香があった

と推測できるのです

 

成長してもなお

躰身香としての薫衣香を

常に使用していれば

自然に芳香が体臭として

身体から発せられても

不思議ではありません。

 

成長すれば

代々受け継いだレシピに

薫自身のアレンジを加えたり

 

周囲に羨ましがられるほど

得も言われぬ香りで

百歩のずっと先まで香って来る

と表現されるほどになったのです。

 

薫は、貴種を受け継ぐ身分

そうでなければ

この世のものとも思えぬ香りを

纏っているとは考えられないのです。

 

又とない香りを

常に纏うようになりました。

 

門外不出の秘密の香り

 

えも言われぬ香り

と周囲が感じたのも

当然なことなのです。

 

「源氏物語」に登場する

薫の香は「薫集類抄」(くんしゅうるいしょう)

に記載された

承和百歩香(じょうわのひゃくぶこう)

若しくはそれ以上の芳香へと

進化した香と思われるのです。

 

現代でも

すれ違った瞬間

  ファ~~

と香りを感じられた経験を

お持ちではないでしょうか?

 

その香りがとっても素敵な香り

だったとしたら

 

どのような方?

 

ふり返るのではないでしょうか?

最近は少なくなってしまいましたが・・・

 

私は何度かございます。

 

後をつけたくなる香り

 

「源氏物語」の中で

薫が行動すれば

どなたもそのような反応を見せたのです。

 

時代時代で

香りの好みも変化しております。

平安時代の貴公子の香り

現代でもふり返らせることができるでしょうか?

 

この薫物も皆様と創ってみましょうキラキラ

 

少々上級者の薫物ですが

皆様が創作されるのを

愉しみにしております。