京都旅 ③光源氏が籠もった京の寺、雲林院 | 横浜の香り教室 平安の香りと親しむ平安朝香道

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東急電鉄日吉駅3分にある平安の香りを創り楽しむ教室です。平安時代、貴族や「源氏物語」の主人公光源氏がたしなんだ香り創りや楽しみ方をご紹介。(by平安朝香道 朝倉涼香)

ピンクハート京都旅

  ③光源氏が籠もった京の寺

   雲林院

 

 

 

ご訪問ありがとうございます

平安朝香道の朝倉涼香です

 

 

 

石垣島の南南東で台風が停滞し

お天気がはっきりしません。

降り続く雨ではありませんが

降ったり止んだり

 

 

今日も

京都旅の続きです

 

 

紫式部の墓所よりほど近い場所

同じ紫野に

臨済宗の大徳寺があります。

 

 

  雲林院は右下                    

 

 

平安の頃はこの辺り一帯

現在の大徳寺も含め

より広い範囲が

雲林院の敷地でした。

 

 

今は大徳寺の門外塔頭となっている

雲林院も

北往路通りを隔てた目の前です。

 

 

雲林院は平安の頃

紫野院と言われ

淳和天皇(在位823~833)の

離宮でした。

 

その後院名を改め

雲林亭とし

その後仁明天皇の第七皇子

常康親王に伝領され

雲林院となりました。

 

親王が出家すると

仏寺となり六歌仙の一人として有名な

僧正遍照に付属され天台宗となりました。

 

後に、数々の困難を経て禅宗の寺院となり

大徳寺の門外塔頭として

今日に至ります。

 

 

 

 

 

 

「雲林院」の名は

「大鏡」や「今昔物語」で

「源氏物語」では

「賢木・さかき」の帖に

「伊勢物語」にもその名が登場。

 

 

 

 

 

 

「源氏物語」では

源氏の君は

源氏の父君の桐壺院の崩御後も

桐壺に近づき執拗に迫ります。

(桐壺院と桐壺中宮の間の皇子は

実は源氏の子)

 

何ということでしょうびっくり

 

思いがかなわぬ源氏の君は

雲林院に籠もってしまうのです。

 

思いを鎮め、行く末を思い

答えを出せないまま

どうにもならないまま。

 

このような心情で訪れ退去した

雲林院でした。

 

 

雲林院の当時の面影は

大徳寺の壮大な敷地や

青々と茂る樹木より

感じ取れるかもしれません。

 

いえいえ

離宮ですから相当な広さで

宮中と同じような作庭だったのでは?

 

 

大徳寺門内

 

 

 

2000年に京都市北区紫野雲林院町

のマンション建設地(現パークシティ北往路)

で発見されたのが雲林院跡紫野院でした。

 

 

発掘調査が行われ

平安時代前期の苑地跡

掘建柱建物、井戸、土器溜まりなど

釣台と思われる建物跡も発掘され

軒瓦や白磁の茶碗も発見されました。

それが紫野院の離宮でした。

 

 

 

現在に戻ると

大徳寺も驚くほどの広さです。

大徳寺の塔頭は数えると24

著名な国宝が数多くあるのです。

 

 

とても1日では無理ですので

龍原院だけ拝見いたしました。

茶道に深く関わる寺院が多く

その中でも一休宗純が開祖として知られる

真珠庵は特筆です。

 

 

 

龍源院

 

 

午後になってしまい

お腹もすいて参りました。

 

京都に来ると

どうしても寄りたい場所は?

それではまた次回。