●失敗作も花が咲く
薫物(練香)を聞きながらの作業は
脳を活性化してくれます
ご訪問ありがとうございます
平安朝香道の朝倉涼香です
今月のお稽古も終わり
12月に向けて準備を始めます。
本を読んだり
音楽を聴いたり
香を合わせたり
事務的なことも含めて
色々な作業をする折には
必ずそばに愛猫がいます。
そして薫物も・・・
あれこれと考えたりする時
愛猫と同じように
寄り添ってくれるのが
薫物(たきもの)
なのです
薫物(たきもの)とは?
様々な香材を粉にし蜂蜜や甘葛(あまづら)
炭の粉などで練り合わせ丸薬状に固めた物。
練香と同じ。
今日は好きな香りではなく
少々脳に刺激を与えてくれそうな
「あれにしましょう」
そう思って
過去に創った
「空蝉・うつせみ」
を取り出しました。
「空蝉」は
「源氏物語」五十七帖の中の
一つの帖です
この薫物は失敗作
だと思っていたのですが
このような時に焚けば
脳に刺激を与えて
覚醒するかも知れない・・・
そう思い焚くこととしました。
思った通り
今焚いても
甘く優しく
優雅な香とは思えません
今の私の状態は
優雅にまったりと
香を聞く状態ではないのですから
この薫物がベストなのです。
失敗
と思っていた薫物も
今日は
大成功の薫物に変身
ノーベル賞でも
そのような事例が
あったように思います。
あのとき失敗した
あれが成功の鍵だった・・・
(「あれ」とかでしか思い出せませんが)
その日の状況に合わせて焚く
元々香の材料は
古のお薬なわけです。
薫物の香材に
同様の作用があるのです
めったやたらに
口にしても大丈夫とは申しませんが・・・
どうやらこの「空蝉」は
脳の働きを良くしてくれたようです
思わぬ使い方もある
と
片隅に追いやられていた
過去の私の「薫物」を
褒めてあげましょ
愛猫は
お日さまの温かさに
トロトロト
気持ちよさそうに
寝てしまいました
猫の脳は
活性化されなかったようです