●野菊の季節です
野紺菊に龍脳菊
そして黄花野路菊の香り
ご訪問ありがとうございます
平安朝香道の朝倉涼香です
朝はかなり気温が下がって
寒いくらいですね。
次第に気温が上がって来ますので
鉢植えにお水をやらないと萎れてしまいます。
春から夏へ
そして秋から冬へと・・・
お花が少なくなって
ずいぶんと寂しい庭になってしまいました。
通路の片側に咲く紫の小さな菊の花
野紺菊と言われる野菊です。
去年までたくさん咲いていたのですが
秋の始め
夫が
「雑草を抜いてあげるから」
と
その申し出に喜んでいたのですが
なんと
とんでもないことになっていました。
あ~あ~
これからノコンギクが咲くはずだったのに
ほとんどが抜き取られていました。
毎年、秋も深まると
可憐な紫の花がいっぱい咲いて
私の目を愉しませてくれていたのです。
目だけではなく
秋を感じさせる野菊の香りで
愉しませてくれていました。
清々しくちょっと苦みのある
秋の香りです。
画像は、少しだけ残った野紺菊です。
折角夫が張り切って
雑草を取ってくれたのですから
怒るわけにも行かず
抜いちゃったの~
抜いちゃったのね~~
で済ませておきました。
鉢植えにも黄花野路菊と
龍脳菊がありますから・・・
文句も言わずにおきましょう。
ちょっと負け惜しみです。
キバナノジギクは
蕾の間は黄色なのですが
お花が開くと白菊なのです。
リュウノウギクは
やはり白い菊です
香の材料として使う
龍脳に香りが似ているから
だそうです。
日本にはない
龍脳樹(フタバガキ科)から採れるのが
龍脳です。
この樹木は
熱帯アジア
(マレー半島やスマトラ、ボルネオ)にあり
現在では入手が難しくなっています。
その代わりとして樟脳を使用したりしますが
香りはやはり違っています。
そのように手に入りにくい
龍脳ですが
このリュウノウギクが龍脳の芳香に似ている
と言われ
「龍脳菊」と名付けられたそうです。
リュウノウギクの葉を揉むと
爽やかで清々しく
ほんの少しの苦さを感じる香りがします。
樟脳ほど香りは強くありません。
ですから龍脳の香りなのでしょうか?
キバナノジギクとも比べてみましたが
同じような香りです。
リュウノウギクのほうが
より爽やかかもしれません。
化学的に分析すると正確な答が出ることと思います。
人それぞれ嗅覚での感じ方も違い
化学式で表せるものでもありませんが
一般的な感じ方を元に
龍脳に似た香り
といわれるのでしょう。
野菊の全てを比べてみたら
他にも龍脳に似た野菊があるかもしれませんね。
野菊のことを考えていたら
伊藤左千夫の「野菊の墓」を思い出しました。
民さんは
楚々とした野菊のような姿形なのか
清々しい野菊の香りなのか
どっちなのかしら?
姿形なら野紺菊のような気がします。
香りなら竜脳菊だと思いますが・・・
今年も
野菊の香る季節がやってきたのです。