平安時代のフレグランスは?一人お稽古は「梅花(ばいか)」でした | 横浜の香り教室 平安の香りと親しむ平安朝香道

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東急電鉄日吉駅3分にある平安の香りを創り楽しむ教室です。平安時代、貴族や「源氏物語」の主人公光源氏がたしなんだ香り創りや楽しみ方をご紹介。(by平安朝香道 朝倉涼香)

平安時代のフレグランスは?

 一人お稽古は「梅花(ばいか)」でした

 

 

ご訪問ありがとうございます

平安朝香道の朝倉涼香です

 

今月のお稽古は4週目にあるはずでしたが

新型コロナウィルスで

緊急事態宣言が発令されたため

お休みとなりました。

 

17日には

全国に緊急事態宣言が発せられました。

 

この未曾有の出来事を

何とか乗り切り

早くいつもの日常を取り戻したいものです。

 

 

お教室を使ってお稽古できませんので

生徒さんには

それぞれ先月とは違った

「梅花」を作っていただいて

ご自分で奏香して下さるようにいたしました。

 

「梅花」とはバイカと読ませ

梅の花の香りを写した 薫物(たきもの)です。

 

「薫物(たきもの)」には

「六種の薫物・むくさのたきもの)」

と呼ばれる

季節ごとに焚かれる

六つの薫物があります。

 

平安朝香道では

 

春には「梅花」

 

 

 

 

夏には「荷葉(かよう)」

 

 

 

 

秋には「菊香(きっか)」や「侍従(じじゅう)」

 

 

 

 

晩秋または冬には「落葉(らくよう)」

 

 

 

冬または儀式には「黒方(くろぼう)」

 

 

 

この六種を平安時代の方(レシピ)を元に

香を合わせ薫物を作ります。

 

その薫物を平安朝香道の薫法(ルール)に従い

香りを聞いていただいております。

 

香道では

香りを嗅ぐことを

「香りを聞く」

と表現し

「聞香(もんこう)」と呼んでおります。

 

 

聞香(もんこう)は、ただ香りを楽しむだけでなく

空間に漂う薫香に包まれ

身にまとうことで心身が落ち着き

ゆったりとした気持ちに導かれます。

 

4月は3月と同様「梅花」でした。

 

「梅花」でも香の創作者により

香りも違ってくるのです。

 

 

 

2カ月続けてその違いを

聞いていただきました。

 


万葉の昔から人々が愛でた

白梅でしょうか?

 

それとも太宰府の

貴人の館に花開いた紅梅でしょうか?

 

「梅の香り」

と一言では表現できない違いを

聞き比べていただきました。

 

梅の花にも個性があるように

梅の香りにも違いがあります。

 

万葉の時代には

そして平安の時代には

どのような香りが好まれたのでしょう。

 

平安時代のレシピを元に

オリジナル梅花が出来れば

とても楽しいことです。

 

悠久の時を超えて

平安の香りを作ることが出来るのです。

 

 

ルームフレグランスとしても

お召し物や小物に

香りを焚き染めて頂いても

楽しんでいただけます。

 

「この香り何?」

 

こう聞かれたら

 

「平安時代のフレグランスで梅花。

梅の香りの空薫物(そらだきもの)よ」

 

そうお答え下さい。

 

 

横浜は夕方から青空が見えてきました。

 

全てのことが

明るい方へ向かいますように晴れ