●和の香りを聞いて心穏やかになりましょう
ご訪問ありがとうございます。
平安朝香道の朝倉涼香です
真夏のような暑さはもうたくさんですね。
秋はまだでしょうか?
暑さ寒さに強いはずのススキも、
猛烈な暑さで葉が所々枯れたようになっています。
穂もまだ見えません。
心が沈んでしまいがちですが
初代宗師(家元)にご指導頂いた折に創作した薫物(色々な香を練り合わせて作ったもの)を取り出して
久しぶりに自作の香を焚いてみました。
何年も冷暗所に保存していたものです。
その時の御題は
色かはる 秋の菊をばひととせに
ふたたびにほふ 花とこそ見れ
よみ人しらず『古今和歌集』
この和歌から感じた思いや情景などを想像し、
薫物を創作するのです。
菊の花そのものの香りでもかまいません。
作った薫物をしばらく寝かせ熟成を待ちます。
後日、生徒全員が自作の薫物を持参し、
一人一人の薫物を聞いて判者(判定者)となり
自分の好みの薫物を選びます。
最後に宗師も判者となります。
表向きは優劣を競うことになりますが、
判定者の好みで大きく違ってきます。
通常の「薫物合わせ」では判者が一人で判定を行っていますが、平安朝香道ではそれぞれが判定者です。
「薫物合わせ」は平安時代に宮廷で行われた遊びでした。
その遊びに習って行っております。
私は何年か前に、この平安朝香道の「薫物合わせ」に向けて
何日も試行錯誤して作ったのですが
その日は出席できず皆様の薫物を聞くことが出来ませんでした。
自作の薫物も披露できず、残念な思いをいたしました。
今回焚いた薫物は、その時の薫物です。
短歌の解釈とは違いますが、
変化する菊の花色と、移り気な男性の心を掛けて
秋の物悲しさと、澄みわたる秋の空を思わせる
切なく、澄んだ香りを表現しました。
一人静かに聞く薫物は、
心を落ち着かせとても穏やかになります。
平安時代の宮廷でもこのように独自の香りを作り、
一人心落ち着かせ、一日を穏やかに過ごそうとしていたのではないでしょうか。
早く涼しくなると良いですね。
今月のお稽古は
9月25日午後3時30分より
もしくは
9月27日午後5時より
お稽古をいたします。
お稽古場
東急東横線日吉駅下車徒歩3分
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