7月5日に、昨年(2010)ベルリン国際映画祭の金熊賞を受賞した「蜂蜜」
の映画について書きましたが、思い出したことがあります。
1988年に公開されたフランスとイタリアの 合作映画「グラン・ブルー」です。
日本では「グレート・ブルー」のタイトルで公開されたと思います。
主人公はフランス人ダイバー、ジャック・マイヨール(ジャン=マルク・バール)とイタリア人ダイバーの エンゾ・モリナリ(ジャン・レノ) の二人のフリーダイバーの友情と軋轢を描いたものでした。
ジャックの父もダイバーで潜水中の事故で亡くなっています。
「蜂蜜」の主人公ユスフも父が養蜂家という職業を全うするという型で父を亡くしています。
それが「蜂蜜」と「グラン・ブルー」の第一の共通点です。
第二の共通点は、映画の最終場面で、「グラン・ブルー」のジャックは、海とイルカに導かれてどこまでもどこまでも青の世界へと深く深く潜って行きました。
一方「蜂蜜」のユスフは森とミツバチに導かれるように森の黒い闇の奥へ奥へと分け入ったのです。
「蜂蜜」も「グラン・ブルー」も、自分の命を賭けられるかけがえのないものに導かれて行くのですが、その先には、「父」もしくは「神」という見えない存在があったのだと思うのです。
「蜂蜜」を見終わった後に感じた清涼感とともに少し背筋が冷たくなるような感覚が一体何なのか、家に帰り着くまでしばらく考えていましたが、この「グラン・ブルー」の映画だったと言うことを以前のブログを書いてから思い出したのです。
そのことを書き忘れていたので書いておくことにしました。
ベルリン国際映画祭金熊賞を受…
映画「蜂蜜」はヒタヒタといつ…