【復習】

(9/4)理想の結婚

 父・義時(小栗旬)のダークな面を見せられ、泰時(坂口健太郎)は苦悩を深めていた。

 新たな鎌倉殿となった実朝(柿澤勇人)の新政が始まっていた。並行して、鎌倉殿としての教育も進められていた。

 鎌倉殿までも弑逆した北条時政(坂東彌十郎)は御家人たちの反感を買う一方で、その容赦ないやり方で恐れられてもいた。権力の絶頂にある時政のもとには彼に誼を通じようと多くの賄賂が集まっていた。

 りく(宮沢りえ)の実子・政範(中川翼)は母に溺愛され、若くして左馬権助に任じられていた。いずれは北条の跡目を襲い、義時のライバルになるはずの人物だった。

 時政は大国・武蔵の実権を掌握するため、代々秩父党が継承してきた武蔵国の実質的なトップである留守所総検校職の座を娘婿の畠山重忠(中川大志)から奪い取ろうとしていた。そこで時政は重忠に、武蔵守すなわち武蔵国の名目上の長官にならないかと持ちかける。

 そのことを相談された義時は、重忠から総検校職を奪えば、畠山と一戦交えることになるとほのめかし、時政に釘をさす。

 一方、実朝の花嫁は、後鳥羽上皇(尾上松也)とも血縁関係にある、坊門信清の娘に絞られた。政範は彼女を鎌倉に迎えるため、京都へ出発する。

 京都では、北条を嫌う上皇の意を受けた源仲章(生田斗真)平賀朝雅(山中崇)に、上皇に気に入られたければ、北条のプリンス政範を暗殺するよう唆す。

 果たして、政範は急死する。

 その頃、鎌倉では義時に縁談が持ち上がっていた。

 二階堂行政(野仲イサオ)の孫娘・のえ(菊地凛子)で、義時はその人柄を見極めた上で後妻に迎えたつもりだったが、後に泰時は彼女がとんだ食わせものだったことを知ってしまう。

 和田義盛(横田栄司)巴(秋元才加)理想のカップル像を見た実朝は理想の結婚に憧れるものの、それを諦めて政略結婚を受け入れる代わりに、和歌に生きていきたいと思いはじめていた。

 

 平賀朝雅に義弟政範を暗殺させるとは嫌なストーリーを考えるもんだなあ。

 「北条は悪巧みを企んだ連中を成敗しただけ」という北条史観に、なにも脚本がさらなる枝葉を加える必要もないだろう。それに、今さら良心の呵責があるように見せるより、もっと悪に徹する義時の方が説得力もあるし、らしくもあるように思うのだが……。

 

(9/11)苦い盃

 新しい母の裏の顔を垣間見た泰時はそれを父・義時に打ち明けるべきか悩んでいた。

 実朝の正室・千世(加藤小夏)が鎌倉に到着し、御所に迎えられた。

 京都から帰った畠山重保(杉田雷麟)は北条政範の死を伝え、平賀朝雅が毒を持ったに違いないと義時たちに告発する。

 一方、重保から毒殺のことを追及された朝雅は、りくに重保が政範を毒殺したのだと吹き込む。これを聞いたりくは、夫の時政に政範の仇を討てと迫る。

 これに、時政も畠山討伐を主張するが、兵を動かすためには鎌倉殿の政所下文が必要だからと、義時は時政を宥めようとする。

 時政が畠山討伐を目論んでいると察知した畠山重忠(中川大志)は「やるなら、受けて立つ!」と義時に明言して、武蔵に帰った。

 そんな頃、実朝が和田義盛邸を突然訪問する。

 畠山討伐を自重するよう、時政を説得する義時。時政も矛を収めることをいったんは承知するものの、りくに弱腰をなじられて、畠山と一戦交えることを決意する。

 御所では実朝の姿が見えなくなったと大騒ぎになっていた。

 時政は、御所に戻った実朝を見つけると、急ぎの決裁文書に鎌倉殿のサイン(花押)が欲しいといった。実朝は素直にこれに応じる。

 畠山討伐の決裁文書(政所下文)であった。

 だから、よく内容を確かめもせずに、判を押しちゃダメだって……広元先生や康信先生は仰ってませんでしたか?

 

(9/18)武士の鑑

 鎌倉では鎌倉殿の政所下文を受けて、畠山父子を誘殺する謀議が進められていた。

 時政の口車に乗って畠山父子討伐の下文を決裁したものの、重忠を殺したくない実朝は大いに後悔していた。

 重忠は追討軍が来ても、応戦する構えだという。

 義時は追討軍の大将を買って出る。

 義時は父・時政の暴走を止めるため、いずれクーデターを行う心構えをしておくよう、政子(小池栄子)に告げる。

 義時率いる追討軍と、畠山軍は二俣川で激突した。

 数で圧倒する追討軍は畠山軍を撃破する。

 息子の重保を殺され、不退転の覚悟で挑んだ重忠は獅子奮迅の働きを見せるが、ついに愛甲季隆が放った矢にあたり、首を獲られた。

 重忠に謀反の心がなかったと知れわたると、時政の強引で悪辣なやり方に御家人たちの憎しみと非難が集中した。

 時政は御家人たちの反発をかわすため、義時の提案で娘婿の稲毛重成(村上誠基)陰謀の首謀者に仕立て上げる。武蔵国留守所検校職をめぐる秩父党内の内輪もめに見せかけようとしたのである。

 身に覚えのない重成だったが、時政はすぐさま彼の首を刎ねさせた。

 この無慈悲な処置に時政に対する御家人たちの憎しみは一層募った。

 御家人たちからの信頼を失わせようとする義時の計略だった。

 「重成は捨て石」。義時は冷たい目で政子にそういい切った。

 

 

(9/25)オンベレブンビンバ

 鎌倉では幕政をめぐって、北条家内部の主導権争いが始まっていた。

 北条時政とりくは義時と政子に対抗するため、三浦義村(山本耕史)を味方に引き入れようと企む。

 実朝に代わって、時政たちの娘婿で源氏一門でもある平賀朝雅を擁立しようというのだ。

 そんな頃、実朝は突如、和田義盛の館を訪問する。義盛と巴に理想の夫婦を見ていた実朝はそこへ行くと、心が落ち着くのだった。

 一方、時政たちは実朝を拉致して、鎌倉殿の座を朝雅に譲らせようと謀議を進めていた。しかし、一味の義村は寝返り、その計画を義時に知らせる。義時は陰謀の存在を知らないふりをして、時政を泳がせる。

 クーデターの決行前夜、時政と義時、時房、政子と実衣(宮澤エマ)の五人は久しぶりに一家団欒の時をすごす。

 和田邸を訪れた実朝はまんまと時政の手に落ち、時政は実朝に朝雅への禅譲を迫るが、実朝は承知しない。

 実朝拉致の知らせを聞いた義時はすぐさま出陣を命じた。

※()内はキャスト。敬称略

 

 

■「通称&年齢(数え)」つき配役表(敬称略)  〇義時をめぐる人びと
   ★江間「小四郎」義時(43):小栗旬
   のえ(-):菊地凛子  ※義時の後妻(伊賀氏)
   江間「太郎」泰時(23):坂口健太郎
   初(-):福地桃子  ※泰時の妻

   トウ(-):山本千尋
   鶴丸(-):きづき  ※泰時の従者

 

   ★北条「遠州」時政(68):坂東彌十郎
   りく(-):宮沢りえ  ※義時の継母(牧の方)
   きく(-):八木莉可子  ※義時の異母妹(りくの実娘)
   平賀朝雅(-):山中崇  ※義時の義弟(妹婿

 

   北条「五郎」時房(31):瀬戸康史  ※義時の異母弟
   実衣(-):宮澤エマ  ※義時の実妹(阿波局)
   阿野時元(-)森優作)  ※全成と実衣の実子
   ちえ(-):福田愛依  異母妹 ※畠山重忠の妻
   畠山「次郎」重忠(42):中川大志  ※義時の義弟(妹婿)
   畠山「六郎」重保(-):杉田雷麟
   稲毛「三郎」重成(-):村上誠基  義弟
 

  ○鎌倉殿をめぐる人びと
   北条政子(49):小池栄子
   源実朝(1192):柿澤勇人
   千世(-):加藤小夏  ※実朝の正室

   つつじ(-):北香那  ※頼家の正室
   善哉(1200):長尾翼

 

  〇三浦党の人びと
   三浦「平六」義村(-):山本耕史
   「駿河次郎」泰村(-):●  ※義村の次男
   三浦「九郎判官」胤義(-):岸田タツヤ  ※義村の実弟
   ★和田「小太郎」義盛(56):横田栄司
   巴(-):秋元才加
   朝比奈「三郎」義秀(33):●

 

  〇御家人たち
   ☆足立「右馬允」遠元(-):大野泰広
   ☆八田「四郎」知家(-):市原隼人
   小山「小四郎」朝政(-):中村敦
   長沼宗政(44):清水伸  ※小山朝政の弟
   結城「七郎」朝光(39):高橋侃  ※小山朝政の弟
   ☆大江広元(58):栗原英雄  ※中原親能の弟か?
   ☆二階堂行政(-):野仲イサオ  ※頼朝の從叔父
   ☆三善康信(66):小林隆  ※頼朝の乳母の甥

 

  ○宮廷の人びと
   ★後鳥羽上皇(23):尾上松也
   源仲章(-):生田斗真
   土御門天皇(8):●
   藤原兼子(48):シルビア・グラブ  ※後鳥羽上皇の乳母

   九条兼実(54):田中直樹(ココリコ)

  ○その他の人びと
   文覚(64):市川猿之助
   慈円(48):●  ※九条兼実の実弟
   運慶(-):相島一之
   陳和卿(-):テイ龍進

 

  ※()内は二俣川の戦いの時(元久二年)の年齢
  ※「」内は通称等。●印はキャスト未定(または不明)
  ※★は義時とそのライバル(後半各パートのラスボス)になると思われる人物
  ※☆は13人の宿老(義時とそのライバルをのぞく)
  ※登場し(てい)ない人物も含まれています(期待値込)

 

 9月中に話がどこまで進むかは知らないが、坂東の関羽雲長こと畠山重忠(中川大志)を敵にまわしてしまったグランパ時政(坂東彌十郎)の株は大いに急降下し、ヒール街道まっしぐらといったところだろう。

 10月の放送は、10/2、9、16,23、30の5回だとすると、話はずいぶんと進みそうだ。義時(小栗旬)和田義盛(横田栄司)とのあいだにもすでに亀裂が生じているかもしれない、

 時政の暴走ぶりはまさにダースベイダーたる本領発揮といったところだが、鎌倉の星を射落としてしまっただけに、坂東武者の憎しみを一身に浴びて、義時を一層引き立てる。

 時政とりく(宮沢りえ)に操縦されていた平賀朝雅(山中崇)は泣きっ面に蜂だ。

 二俣川の悲劇の後、時政政権の支持率急落による義時のクーデターがあり、鎌倉を追放されただけの時政たちと違って、陰謀に利用された朝雅は命まで失ってしまう。それどころか、もう一人の娘婿・宇都宮頼綱も危ういところだったのだから、北条ファミリーと関わると碌なことにはならない

 そのころ。三浦に預けられていた善哉(長尾翼)数奇な運命を歩み始めていた。義時が断ったはずの災いの種が蒔かれ、芽生えていたのである。

 10月が終わるころには、新たな執権を託された義時と、御家人代表ともいうべき義盛の激突の兆候が見えはじめているのだろうか。源実朝(柿澤勇人)を取り巻く人びとや、義盛と巴(秋元才加)の子ともいわれ、伝説に彩れた勇者・朝比奈義秀らのキャスティングにも注目したい。

 

 

■ストーリー予想

【予習19】第ニ部 第三章 執権・北条時政 後編(鎌倉殿の13人:2022大河)

 

 

【配役(敬称略)】

■「通称&年齢(数え)」つき配役表(敬称略)

  〇義時をめぐる人びと
   ★江間「小四郎」義時(43):小栗旬
   のえ(-):菊地凛子  ※義時の後妻(伊賀氏)
   江間「太郎」泰時(23):坂口健太郎
   初(-):福地桃子  ※泰時の妻

 

   トウ(-):山本千尋
   鶴丸(-):きづき  ※泰時の従者

 

   ★北条「遠州」時政(68):坂東彌十郎
   りく(-):宮沢りえ  ※義時の継母(牧の方)
   北条政範(-):中川翼  ※義時の異母弟。享年16(1204)
   きく(-):八木莉可子  ※義時の異母妹(りくの実娘)
   平賀朝雅(-):山中崇  ※義時の義弟(妹婿)
 

   北条「五郎」時房(31):瀬戸康史  ※義時の異母弟
   実衣(-):宮澤エマ  ※義時の実妹(阿波局)
   ちえ(-):福田愛依  異母妹 ※畠山重忠の妻
   畠山「次郎」重忠(42):中川大志  ※義時の義弟(妹婿)
   畠山「六郎」重保(-):●

 

  ○鎌倉殿をめぐる人びと
   北条政子(49):小池栄子
   源実朝(14):柿澤勇人

 

   つつじ(-):北香那  ※頼家の正室
   善哉(6):長尾翼

 

  〇三浦党の人びと
   三浦「平六」義村(-):山本耕史
   「駿河次郎」泰村(-):●  ※義村の次男
   ★和田「小太郎」義盛(56):横田栄司
   巴(-):秋元才加

   朝比奈「三郎」義秀(33):●

 

  〇御家人たち
   ☆足立「右馬允」遠元(-):大野泰広
   ☆八田「四郎」知家(-):市原隼人
   小山「小四郎」朝政(-):中村敦
   結城「七郎」朝光(39):高橋侃  ※小山朝政の弟
   ☆大江広元(58):栗原英雄  ※中原親能の弟か?
   ☆二階堂行政(-):野仲イサオ  ※頼朝の從叔父
   ☆三善康信(66):小林隆  ※頼朝の乳母の甥

 

  ○宮廷の人びと
   ★後鳥羽上皇(23):尾上松也
   源仲章(-):生田斗真
   土御門天皇(8):●
   藤原兼子(48):シルビア・グラブ  ※後鳥羽上皇の乳母

   九条兼実(54):田中直樹(ココリコ)

  ○その他の人びと
   文覚(64):市川猿之助
   慈円(48):山寺宏一  ※九条兼実の実弟
   運慶(-):相島一之
   陳和卿(-):テイ龍進

  ※()内は二俣川の合戦時(元久二年)の年齢

  ※「」内は通称等。●印はキャスト未定(または不明)
  ※★は義時とそのライバル(後半各パートのラスボス)になると思われる人物
  ※☆は13人の宿老(義時とそのライバルをのぞく)
  ※登場し(てい)ない人物も含まれています(期待値込)

 

【復習】

(8/7)全成の確率

 北条時政(坂東彌十郎)りく(宮沢りえ)の依頼で、不承不承ながら頼家(金子大地)の呪詛をさせられていた阿野全成(新納慎也)。その呪詛に使っていた木製の人形を鼓判官こと平知康(矢柴俊博)がたまたま見つけたことから一大事になる。

 頼家呪詛の嫌疑がかかった全成は捕らえられ、拷問を受ける。

 政子(小池栄子)の介入もあって、死罪は免れたものの、全成は常陸に流罪となり、原因をつくった時政は全成に詫びる。

 土地の再分配をめぐって頼家と対立した比企能員(佐藤二朗)は全成の配所を訪れ、妻の実衣(宮澤エマ)に災いが降り掛からないようにするため、改めて頼家を呪い殺すよう、全成を唆す。しかし、これは八田知家(市原隼人)の知るところとなる。

 このことを知った頼家は激怒して、即座に全成誅殺を命じた。

 かくして、頼朝(大泉洋)の異母弟にして義経(菅田将暉)の実兄、悪禅師こと阿野全成は八田知家の手により誅された。享年五十一。

 頼家が病に倒れたのは、それから間もなくのことであった。

 

 主人公を持ち上げるには、悪の創造はもっとも効果的な演出の一つだ。

 憎んでも憎みきれないほど憎々しければ、それに越したことはない、敵役が滅びた後の、視聴者の溜飲も大いに下がるだろう。

 佐藤二朗さんは比企能員をじつに憎々しげに演じている。それはいいんだけれど、彼の、どこかコミカルで憎みきれない一面が時折顔をのぞかせ、どうしても小悪党っぽさがにじみ出てしまう。大悪党にはなりきれない、姑息で人間臭い相貌が頭をもたげてくるのだ。

 何十年にもわたって、頼朝を扶助しつづけてきた比企尼(草笛光子)。彼女とともに頼朝を支えつづけた能員。ドラマの中のこととはいえ、こんな汚名の着せ方をしてしまってもいいのだろうかと思わずにはいられない。

 

(8/14)諦めの悪い男

 頼家はまだ病床で臥せっていた。

 比企、三浦、そして北条。

 乳母同士のあいだで暗闘が始まる。

 義時(小栗旬)は怪しい動きを見せる比企能員を牽制する。

 そんな折、阿野全成と実衣の子・頼全(小林櫂人)が謀反の廉で源仲章(生田斗真)に殺される。

 義時は能員が支える一幡(相澤壮太)への対抗馬として、頼家の弟・千幡(嶺岸煌桜)を担ぎ出す。義時は、全国を東西に二分し、一幡と千幡で分割統治してはどうかと提案する。敢えて能員が受け入れ難い提案をすることで、彼を挑発するのが狙いであった。

 比奈(堀田真由)は実家を偵察に訪れ、比企の動きを義時に報告する。

 父・義時のダークな一面を見せられた泰時(坂口健太郎)は苦悩する。

 義時は父・時政に、天下を取る覚悟はあるかと念を押す。

 決意を固めた北条父子は能員を校舎裏、もとい北条館に呼び出し、殺害する。

 かくして、坂東のゴッドマザーこと比企尼(草笛光子)が居合わせる中、比企氏は族滅する。

 北条ファミリーが勝利の美酒に酔っている時、頼家の病状が回復したとの知らせが北条館に届く。

 

 それにしても、比企尼をここまで長生きさせて、族滅に立ち会わせたのはあんまりじゃないだろうか。まさか、比企の乱に彼女が出てくるとは予想だにしなかった。

 ストーリー上の必然性も、そんな歴史的事実もないのだから。

 そんな理不尽さを強く感じた回だった。

 こうなると、泰時の存在だけが救いという気持ちになってしまう。

 これも北条トラップなのか!?

 

(8/21)災いの種

 頼家は生きていた。

 病から回復した頼家を持て余す鎌倉の首脳たちは頭を悩ませていた。

 義時は、今となっては頼家を殺す以外に北条が生き延びる道はない、といい切る。

 なぜ、せつ(山谷花純)比企能員(佐藤二朗)が姿を見せないのかと問う頼家に時政と時房(瀬戸康史)は、彼らが流行り病で来られないのだと誤魔化す。

 一幡殺害を政子に打ち明けた義時は邪魔者は消すだけだと本音を告げる。

 政子から真相を聞かされた頼家は慟哭し、政子の慰めをも激しく拒絶する。

 一方、京都の後鳥羽上皇(尾上松也)のもとには、頼家が危篤だから千幡を征夷大将軍に任じて欲しいとの鎌倉からの要請が届いていた。上皇は、千幡が京都(朝廷)と鎌倉(幕府)の架け橋となることを期待して、千幡に実朝の名を与える。

 千幡が新しい鎌倉殿になることが確実になって機嫌のいい時政とりく。ここで、これからのキーパーソンとなるりくの子どもたちが勢ぞろいする。北条の若きプリンス政範(中川翼)きく(八木莉可子)の二人。そして、きくの夫(時政・りく夫妻の娘婿)で、源氏の一族でもあり、京都守護職に任じられたばかりの平賀朝雅(山中崇)だ。

 機嫌のいいりくは、新しい鎌倉殿の妻は京都から迎えるべきだと気の早いことをいい、そのときには政範を迎えにいかせるという。

 その頃、復讐心でいっぱいの頼家は、和田義盛(横田栄司)仁田忠常(高岸宏行)を呼び出し、時政の誅殺を命じる。義盛はそのことを時政に知らせるが、北条と親しく、頼家への忠誠心も失っていなかった忠常は両者の板挟みとなって苦悩する。

 頼家に復讐されることを恐れるりくは、災いの種は断つべきだと主張する。

 千幡は元服して、征夷大将軍となることが決定し、朝雅は京都守護として京都に赴くこととなった。

 義時の息子・泰時は、一幡を殺害しておらず、いま一幡は善児(梶原善)に匿われていることを父に打ち明ける。義時は一幡を消すよう、善児に命じた。

 北条と頼家のあいだで板挟みになって苦しんでいた忠常は自害して果てた。

 兄・頼家伊豆修善寺に追放され、弟・千幡は晴れて元服して、新たな鎌倉殿・実朝となった。

 あるとき、頼家の次男・善哉(長尾翼)の前に比企尼が現れ、復讐を囁く

 

 比企尼にこんな役割をさせるとは……。さすがに意地の悪い展開だ。

 序盤は純情な若者として描かれてきた義時だったが、突然ダークに転じた感があり、やや不自然に感じる。さまざまな葛藤に苦しみつつ、次第に暗黒面に堕ちていく姿をもっと丹念に描いて欲しかった、というのが本音。

 政子を演じる小池栄子さんの熱演も相変わらず良かったけれど、頼家役の金子大地さんの迫力に満ちた演技が本当に素晴らしかった。

 

(8/28)修善寺

 いよいよ初代執権となった北条時政の政権が発足した。

 時政は得意の絶頂にあったが、その強引で露骨なやり方は反感を集めはじめていた。

 京都に派遣された、時政とりくの娘婿・平賀朝雅は実朝の嫁を都から迎えたいと、後鳥羽上皇に訴える。実朝を自陣営に取り込みたい上皇は、これを承知する。

 一方、修善寺に幽閉された頼家は北条一族に対する恨みを一層募らせ、復讐心を隠そうともしなかった。

 義時は、兄・宗時(片岡愛之助)を殺したのが善児だと知るが、素知らぬ顔で頼家暗殺を命じる。善児とトウ(山本千尋)の襲撃を受け、ついに頼家は落命した。

 武蔵国の利権を独占したい時政の照準はすでに次なる標的。畠山重忠(中川大志)に向けられていた。

 

※()内はキャスト。敬称略

 

 

■「通称&年齢(数え)」つき配役表(敬称略)  〇義時をめぐる人びと
   ★江間「小四郎」義時(41):小栗旬
   比奈(-):堀田真由  ※義時の正妻(比企氏)
   江間「太郎」泰時(21):坂口健太郎
   初(-):福地桃子  ※泰時の妻

   善児(-):梶原善  ※義時の家来
   トウ(-):山本千尋
   鶴丸(-):きづき  ※泰時の従者

   ★北条「遠州」時政(66):坂東彌十郎
   りく(-):宮沢りえ  ※義時の継母(牧の方)
   北条政範(15):中川翼  ※義時の異母弟(りくの実子)
   きく(-):八木莉可子  ※義時の異母妹(りくの実娘)
   平賀朝雅(-):山中崇  ※義時の義弟(妹婿)
 
   北条「五郎」時房(29):瀬戸康史  ※義時の異母弟
   実衣(-):宮澤エマ  ※義時の実妹(阿波局)
   「悪禅師」阿野全成(51):新納慎也
   頼全(-):小林櫂人
   ちえ(-):福田愛依  異母妹 ※畠山重忠の妻
   畠山「次郎」重忠(40):中川大志  ※義時の義弟(妹婿)
 

  ○鎌倉殿をめぐる人びと
   北条政子(47):小池栄子
   千幡(12):嶺岸煌桜  ※後の源実朝

   源頼家(22):金子大地
   せつ(-):山谷花純  ※能員の娘、後に頼家の側室(若狭局)
   一幡(6):相澤壮太
   つつじ(-):北香那  ※頼家の正室
   善哉(4):長尾翼
 

  〇比企一族
   ★比企「藤四郎」能員(-):佐藤二朗  ※比企尼の甥、猶子
   道(-):堀内敬子  ※能員の妻
   比企「三郎」宗朝(-):kaito
   比企「弥四郎」時員(-):成田瑛基

   安達「弥九郎」景盛(-):新名基浩
   ゆう(-):大部恵理子
 

  〇三浦党の人びと
   三浦「平六」義村(-):山本耕史
   「駿河次郎」泰村(-):●  ※義村の次男
   ★和田「小太郎」義盛(54):横田栄司

  〇御家人たち
   仁田「四郎」忠常(37):高岸宏行(ティモンディ)
   ☆足立「右馬允」遠元(-):大野泰広
   ☆八田「四郎」知家(-):市原隼人
   ☆大江広元(56):栗原英雄  ※中原親能の弟か?
   ☆二階堂行政(-):野仲イサオ  ※頼朝の從叔父
   ☆三善康信(64):小林隆  ※頼朝の乳母の甥
   小笠原「弥太郎」長経(-)西村成忠
   中野「五郎」能成(-):歩夢
 

  ○宮廷の人びと
   ★後鳥羽上皇(21):尾上松也
   源仲章(-):生田斗真
   土御門天皇(6):●

  ○その他の人びと
   文覚(62):市川猿之助
   慈円(46):●  ※九条兼実の実弟
   運慶(-):相島一之
   陳和卿(-):テイ龍進
 

  ※()内は比企氏没落時(建仁三年)の年齢03
  ※「」内は通称等。●印はキャスト未定(または不明)
  ※★は義時とそのライバル(後半各パートのラスボス)になると思われる人物
  ※☆は13人の宿老(義時とそのライバルをのぞく)
  ※登場し(てい)ない人物も含まれています(期待値込)