コロナ禍で新規の道の駅巡りが中断していますので、過去の旅で出会った美しい日本の風景を日本列島の北端から順番に紹介しています。
今回は日本海側に移動して、京都府の丹後半島にある
伊根の舟屋集落 をご紹介したいと思います。
“京都府伊根町” は京都府の最北部、日本海に突き出た丹後半島のほぼ先端付近にあります。
有名な観光地である “天橋立” から車で30分強の距離です。
ここには道の駅があるので、私は過去2回訪問しました。
伊根町の特徴は、天然の良港と呼ばれる “伊根湾” を囲むように、“舟屋” と呼ばれる独特の建物群が昔の姿のまま残されていることです。
この集落は、漁村集落としては全国で初めて、「国の重要伝統的建造物群保存地区」 として選定されていて、年間30万人ほどの観光客が訪れているそうです。
道の駅は海岸線から50mほどの高台にあるので、ここからその全体を見下ろすことができます。
伊根は波の荒い日本海側ではあるけれど、若狭湾の更に奥の伊根湾の入江に位置し、さきほどの地図イラストにも記されているように入江の入り口に “青島” という島があります。
この青島が暴風、防波の役目を負って、外洋からの高潮や暴風の影響を受け難くくなっています。
この地形が、伊根地区に “舟屋” という特殊な構造をした建物群が建てられた理由です。
では、どんな建物かわかるようにもう少し写真を拡大して見てみましょう。
舟屋は切妻造りの2階建てが多く、妻面を海に向かって建てられ1階部分は船を引き上げるよう斜めに傾斜しています。
その1階部分は、船の格納の他、獲った魚の加工、漁船や漁具の手入れなど作業場として使われます。
2階は居室になっていますが、実際には道路を挟んだ山手に母屋があり、日常はそこで生活し、舟屋はあくまで仕事場、として利用しているようです。
こうした舟屋が伊根湾の周りに約230軒並んでいます。
舟屋が初めて作られたのは江戸中期ですが、当時は茅葺であり、現在の木造2階建てになったのは明治から昭和の初期にかけてだそうです。
現在はこの舟屋の2階を民宿として観光客の宿泊に使っているところも多いようです。
伊根の舟屋が全国的に有名になったのは 「釣りバカ日誌」 「男はつらいよ」 「ええにょぼ」 などのロケ地になったことがきっかけです。
ここには伊根湾巡りの観光船や海上タクシーなどもあり、海からの舟屋巡りも楽しいかと思います。
それにしてもコロナの新規感染、急拡大する一方ですね!
私の住む福岡県もついに1日1000人を超えてしまいました。
ワクチン接種が終わったので、そろそろ旅を再開できるかと期待してたけど、県外移動の自粛要請!
道の駅巡りは “不要不急” だから、まだまだ我慢が続くのか!(-_-)
■最寄りの道の駅
・道の駅舟屋の里伊根(京都府)