方丈記と食器 | *RoseLotus*

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油彩画、水彩画、パステル画(天使画)などを描いています。エンジェルリーディングもしています!大腸がん、子宮体がん、卵巣がんの経験を通して感じたことも書きはじめました。

娘からのLINEで目が覚めたのですが、その時夢を見ていて、霜降り明星のせいやがなぜか子供で、パンを食べていて、私もお弁当を食べていて、せいやがお弁当箱にパンをポンっと投げ入れて、「ジャム、たくさんつけて」と言っていました。


ああ、そうだ、確かにいちごジャムを沢山つけるといいかもしれないなあなどと思っているときに起こされました。自分もジャムをたくさん乗せたパンを頬張っていたので、目が覚めた時もパンが口の中にあるような気がして、甘さも残っていました。


せいやが家にいるはずはなく、しかも小さな子供で、本当に夢というのは荒唐無稽だったりしますね。


昨日からひたすら横になり、眠れるだけ寝ました。


今やっと起きて、猫さんのお世話をしたけれど、それだけでもうゼーゼー言うくらい体力が低下して、腰の痛みもまだありますが、昨日よりは少し良くなっています。


食器は洗えなかったので、このあとなんとか洗って食事をしようと思いますが、もう少し休んでからにします。


寝ながら、このまま衰えて死に向かうのかなと、何度もよぎりました。決して深刻ではなく、やれやれ、めんどくさいなあ、という感じが強いです。


両親を2人見送りましたから、人が死ぬまでってとても大変だと知っていますし、死んだ後はまたまた大変で、今身体がだるいので、考えただけでめんどくさいとなります。


肉体を持つというのは、本当に大変なことで、子供の頃はあんなに軽々とスキップをしたり、走ったり、でんぐり返しをしていたのに、今のこの身体の重さときたら、Gのかかり方が増えるのでしょうかね。


だから、肉体を離れるのはさぞかし楽になるだろうと思います。父の時も、母の時も、心から「お疲れ様でした」「ご苦労様でした」という言葉が出ました。


それは本人だけではなく、家族も同じくらいお疲れ様でご苦労様だったのでした。


忙しさが服を着ているような娘たちに、そういう思いをさせるのも、なんとも気が乗らないなあと思いますが、こればかりは自分でどうこうできない世界ですのでね。


でも死は大いなる救いです。この痛みやだるさも、うまくいかないもどかしさも、終わりがある。ドラマに終わりがあるように、いつか終わるのは、ある意味ありがたいです。


私は自分の人生はある意味大失敗だと思います。親の願うようにならなかった、つまり親の願いが私の願いにもなっていたので、そう意味では失敗です。


良いところにお嫁に行き、そこそこの家に住み、子供は2人くらいいて、たまには喧嘩もするけれど、まあまあ旦那さんともやっていて…みたいな昭和な女性の生活ですかね。


あまりにもそうではないので、苦笑してしまいますが。

途中までは、なんとか親の希望通りになっていたのですが、結婚でこけたなあ!盛大にすっ転がりましたねえ。


夢の話に戻りますが、この現実と思っている生活も、どんどん過ぎ去って行って、どこにも実態がないんですよね。あの過去はどこへ?私の曖昧な記憶の中にしかないのです。夢見た未来は?それもどこにもなく、今しかなくて…。


それでもこうして寝ていると、過去や未来のことばかり湧いてきます。楽しかったことも、胸がかきむしられるほどの辛かったことも、一体誰がコントロールしているのでしょうね。勝手に湧いてくるのです。


そして、あれがしたいな、ああなるといいなと先のことを思ったり。そして、泡のように浮かんでは消えていきます。考えることをコントロールできているようで、実際は自然に湧いてきていますしね。


「方丈記」の冒頭の、「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。 淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。 世の中にある人とすみかと、またかくのごとし」


これ暗記させられたので、思い出すのですが、「かつ消えかつ結びて」という感じが、今はとてもしっくり来ます。無常感というように習いましたが、無常よりも、この世の不思議を言っているのかなというように、今の私には感じられます。


苦しい中でスピリチュアルや宗教や心理や、色々なことをすがるように学んだりしましたが、私たちには何もわからないんだと無常感ではなく、素直に思っています。


わかりたくて、人類は探求を続けて、これからも続けると思うけれど、なぜこんなことが起きていて、私たちは存在しているのか、わからないんだなとある時気づいて、もうわかろうとしなくていいんだと思いました。


だから、ただ生きているうちは生きて、味わったらいいのかなと思いましたね。


鴨長明までひっぱりだしましたが、「食器洗わなきゃ」とずーっと思っているんですよね、実際は…。