第32話 フルタイムの仕事そして一人暮らし
仕事のストレスでうつ病、そして常に痛みを伴う顔面痛という病気になってから、仕事は週に3回、1日3時間程しか働けていませんでした。
それでも、それ以外の空いた時間を利用して、趣味や、教会の活動に参加したりと、ある程度の充実感は得られていました。
そして、ようやくフルタイムの仕事を再開できるかもしれないと思い、求人募集を見るようになります。今回もまた、家族と離れて暮らす、一人暮らしをすることを目的として、少し離れた場所にある勤務先を調べました。
私の専門は心理学ですが、小学校や特別支援学校などにも勤務していたこともあり、どちらかというと教育系かなというところで、教育関連で探していました。けれども、大学生の時は、教育実習のために母校にいくのが嫌で、教員免許を取らなかったので、就職先として選べるのは、塾や幼児教育など、資格を不要としている場所でした。
再就職のために、英検とTOEICも受験しました。英検準1級はすぐに合格しましたが、続けて受けた1級は惜しくも合格ならず、TOEICは特に準備なしで受検しましたが900点以上を取ることができました。
派遣の会社にも登録にいき、そこで受けた試験も高い点数を取ることができていました。
点数だけを見ると満足できるものでしたが、それでも、私自身あまり自信が持てる方ではなかったので、自分にもできるのかなと不安になり、大きな会社でなく小さな会社、それも家族経営をされていた学習塾に就職することを決めました。
場所は、実家から通えなくはない距離でしたが、勤務時間が夜の22時までと遅かったので、一人暮らしをすることになりました。家電は新しく購入し、家具は実家にある自分のものを持っていきました。
初めての一人暮らしが始まりました。
仕事はお昼の14時からスタート、夜の22時に終了というスケジュールでした。勤務地までは通勤5分程度と、職場の近くに引越しました。午前中は自由時間が取れて、お昼ご飯を食べてから出発できるので、帰りは遅いものの、時間のバランスは取れやすいと感じていました。
塾には小学1年生から高校3年生までの幅広い年齢層の子どもたちが通っていて、教える科目も、英語や数学、国語、理科、社会など子どもによって様々でした。毎日来る子もいて、授業前に少し話をしたり、学校での出来事を聞いたりして、コミュニケーションを取っていました。
私一人で教えられたわけではなく、社長さんと、アルバイト・パートの講師もいました。順調に見えていた新しい生活でしたが、この生活も長くは続きませんでした。
仕事が終わって、残業がなくても、帰宅するのは22時半頃。それから夕食を食べてもすぐに寝るだけなので、最初はあまり食べずに、寝ることを優先していました。
しかし、慣れてきて、疲れも見えてきた頃、住んでいたアパートのすぐ近くにはコンビニがあり、いつしか、帰宅してコンビニへ向かう習慣がついてしまいました。
もちろんお腹も空いていたので、食事系のものを購入、それだけでなく、甘いデザートも購入して、たっぷり食べてから、やはりすぐに寝るという日々を過ごしていました。
みるみるうちに、体重は増えていきました。