10位は京都大会2回戦の亀岡対堀川で、亀岡に敗れた堀川の3年生は3人。二塁手・小村俊太朗と左翼手・増永和大は、高校から野球を始めました。小村は「つらいこともあったが、成長できた。やり切れて良かった」と言えば、増永も「全員がベストを尽くし戦った。思い残すことはない」とコメント。同級生の主将でエース・南出晋作は「2人には精神面で助けられ感謝している」とコメントしたわけです。
9位は長野大会3回戦の屋代対篠ノ井で、同点に追いついた後の三、四回の2イニング、篠ノ井のエース小林崇紀が屋代を三者凡退で打ち取るなど、光る投球を見せました。小林は6回3分の2を投げて奪三振4。「大事な場面で三振が取れた」中学生の時までは一塁手で、高校から投手に転向。「身のこなしが良く、一塁手にしておくのはもったいない」(久保田勇輝監督)と勧められ挑戦しました。七回途中で降板しチームは16強入りを果たせませんでしたが「この大会で成長できた」と満足そうな表情を見せ「投手をやってみて、配球など別の角度から野球を見られるようになった」と高校野球生活を振り返ったわけです。
8位は大阪大会2回戦の上宮太子対懐風館で、甲子園出場経験もある上宮太子を相手に、ベンチ入り10人の懐風館が最後まで粘りました。一回、先発の田中琥星投手(3年)が4点を奪われ、四回までに7点をとられ「相手の勢いに押され、受け身になった」と加藤元康監督はコメント。流れを変えたのは、五回から登板したダブルエースの広谷颯斗主将。「もう相手に1点もやらない」という気持ちでマウンドに上がり、4回を無失点に抑えました。定員割れが続く懐風館は2027年度から新入生を募集せず、選手が少なくても練習試合を重ね、複数のポジションを守れるようにしてきましたが、3年生は6人のため、単独出場は最後になる可能性が高く、試合後、目を真っ赤にした広谷主将は「これで高校野球が終わると思うと心に大きな穴が開いた気分。気持ちでは相手に負けていなかった。この思いを、連合チームでも受け継いで欲しい」と話したわけです。
7位は茨城大会2回戦の佐和対海洋で、一回裏に既に20点近くのリードを許していましたが、「海の男」は、ずっと笑顔でした。リリーフ登板した海洋の安田翼は、フォークで相手打者を空振り三振に仕留め、初回の猛攻を終わらせました。中学時代は陸上部で、練習すればするほど上達する野球の楽しさにはまり、投手は昨秋から始めフォークもこの春に覚えたばかり。コールド負けのためこの試合最後の投球となった四回裏、最後の打者を投飛に打ち取った球もこの春に習得したスライダーでした。海洋は校名の通り、海での実習がある高校で、3年生になった4月から1カ月半ほどマグロ漁の海洋実習がありました。練習から遠ざかることもある環境にあるが、少しずつ成長しているのを実感していた。打撃は2打席凡退。「楽しかったので、もっと投げたかったし、打ちたかった。もっともっと野球をやりたかった」と安田はコメントしたわけです。
6位は長野大会3回戦の長野商対上田で、同点に追いついて迎えた五回裏、上田の先発投手・井出春輝が立て続けに打者2人を死球で歩かせ、3安打を浴びて3点を失いました。「要所要所で粘ることができなかった。流れを引き戻せなかった」六回の攻撃では、自身の適時打などで2点を加え1点差にまで迫り、七回途中にリリーフの鎌田雄登にマウンドを譲りました。井出は2年の春からエースナンバーを背負い「この夏は投げきる」という強い気持ちで臨みましたが、この試合に敗れ「完全に自分の思ったようなプレーはできなかったが、いいところもあった。3年間で背番号1をつけるのにふさわしい人にはなれたと思う」とコメントし。花岡淳一監督は「本人は、投球に関していろいろ悔やんでいるところもあるだろうが、きちんと投げてくれた。どちらが勝ってもおかしくない紙一重のゲームでした」と話したわけです。
5位は奈良大会2回戦の畝傍対添上で、春季奈良大会準優勝の畝傍が、今夏の初戦で11対0の五回コールド勝ちを飾り、3回戦進出を決めました。一回から打線が奮起し、3番日比克内野手の2点三塁打で先制。その後も相手の暴投なども絡み、一挙5点を挙げ、三回には2本の適時打と内野ゴロの間に4点を奪って9点差に広げ、四回にも7番中岡遼太外野手の適時打などで2点を追加。 投げては先発の西川泰生投手が4回1安打無失点で相手打線を封じ込め、五回には最速146キロ右腕の高岸彰良投手が1回無安打無失点。わずか10球でまとめ「春から夏にかけて磨いてきた変化球で空振りが取れてよかったです」と高岸は振り返ったわけです。
4位は埼玉大会2回戦の鷲宮対越ケ谷で、越ケ谷は初の夏8強を目標に初戦に臨むも、鷲宮のエース・伊藤蒼空投手前にわずか2安打1得点。投手陣も相手打線に打ち込まれ、4回までに4点を失いました。越ヶ谷は田中瑛翔投手が先発。巨人・田中瑛斗投手と、漢字は違えど同じ名前を持つ2年生右腕で、初回から持ち味のまっすぐを武器に思い切り投げ込みますが、3回途中2失点で無念の降板となりました。「自信を持って投げたんですけど、全部はじき返されて悔しい気持ちでいっぱい」と涙を流し、巨人・田中瑛斗のことは、目指す選手像としても意識しており「相手を翻弄できるようなプレースタイルで、自分の頭の中で選手像として描いて投げている。本当に尊敬するピッチャー」と語ったわけです。
3位は愛知大会2回戦の名古屋市工芸対高蔵寺で、試合は初回、互いに先頭が出て4番打者で還すという攻撃で1点ずつ奪い合い始まり、その後は高蔵寺・山口蓮投手、名古屋市工芸・青井璃武投手が1対1のまま踏ん張り、5回に入ると名古屋市工芸は2番・青山 翔流選手の三塁打と5番・増川孝志選手の内野安打で2点を奪って試合の主導権を握る汚と、5対2で勝利。名古屋市工芸の西尾智之監督は「初回に1点ずつ取り合いましたけれども、中盤までは点が取れなくて競り合うだろうと見ていました。展開としては中盤以降だぞということは言っていましたので、イメージ通りの流れになりました。」とコメントしたわけです。
2位は千葉大会1回戦の中央学院対日大習志野で、中央学院は6対1で日大習志野を下し、初戦を快勝で突破しました。「2番・左翼」で先発した谷晃明は4打数1安打、父はオリックスや巨人で活躍し通算1928安打の佳知氏、母は柔道女子48キロ級で2000年シドニー五輪、2004年アテネ五輪と2大会連続金メダリストの亮子氏。両親ともに応援に駆けつけ、スタンドから見守り、母・亮子氏は試合前、「スタメンで起用していただいて、チームの勝利に貢献したいとグラウンドに立っていると思うので頑張ってほしいです」と期待したわけです。
1位は兵庫大会2回戦の滝川二対神港学園で、滝川二がスミ1で接戦を制し初戦を突破しました。初回に1死三塁の場面で3番・財田和真右翼手が中犠飛を放ち1点を先制すると、そこから試合は膠着状態に。5番で先発マウンドに上がった藤本絆那投手が最後の打者を左飛に打ち取り右手を挙げガッツポーズ。6安打を浴びながらも9回までスコアボードに0を並べ1点を守りきり完封しました。「コントロールが荒れている中で、満塁も招いたけど、抑えられてよかった」塚本泰成監督は「今までの試合の中で色々なピンチを乗り越えてきたことが今生きている」と粘り強く9回を投げきった藤本を褒めました。「夏は投手が一人でも多い方がいい。チーム的に自分が一人で投げた方がいいかなと思った」とトーナメントを勝ち上がるためにも、最後までマウンドを守り抜いた覚悟を明かした藤本は「次はもっとコントロールを意識して球数を減らしたい」と意気込んだわけです。