2024年7月7日夏の甲子園地区予選ベスト10(6) | ロロモ文庫

ロロモ文庫

いろいろなベスト10や漫画のあらすじやテレビドラマのあらすじや映画のあらすじや川柳やスポーツの結果などを紹介したいと思います。どうぞヨロピク。

10位は山梨大会1回戦の青洲対甲府昭和で、1点を追う四回表、甲府昭和の4番打者・古泉裕太選手はチーム2本目となる安打を中前に放って出塁すると、次打者の打球が敵失を誘うと、一塁から一気に三塁に進塁。続いて二塁ゴロが併殺崩れとなる間に、判断よく本塁に突っ込み同点に追い付きました。「二塁手が前進守備ではなかった。行けると思った」五回表には2死満塁で打席に立ち、勝ち越しのチャンスでしたが、三塁ゴロに倒れました。「ここで打っていれば、流れが変わっていた」終わってみれば1対8でコールド負け。1回戦は山梨大会の開幕試合となり、「決まった時から、思い切り楽しもう、笑って終えようと思っていた。下手だった自分が4番を打つまでになった。本当に感謝しかない」と、試合終了後も涙はなかったわけです。

9位は東東京大会2回戦の淑徳巣鴨対早稲田で、淑徳巣鴨が20安打19得点と打線がつながり、早稲田に5回コールド勝ち。「5番・中堅」で出場した福田啓人は5打数5安打3打点。「めちゃめちゃうれしいです。最後の夏で全打席ヒットを打って、チームに貢献したかった」次戦は神宮で関東屈指の強力打線を備える帝京との対戦。絶好調男は「恐れずに自分のスイングをしたい」とコメントしたわけです。

8位は静岡大会1回戦の吉原対沼津城北で、吉原は初回に連打で3点を取ったものの六回に逆転されましたが、後がない九回裏、1死から連続二塁打で5対5の同点に追いつき、延長十回裏、タイブレークの走者を着実にバントで二、三塁に送ると、横山皇選手の左前打で斉藤新太選手がサヨナラのホームへ滑り込みました。 試合を通じて、相手に傾きかけた流れを引き戻したのは粘り強い守りで、三遊間のゴロをうまくさばいたり、ダブルプレーで相手の好機を阻んだりしました。「流れを変えるような心強い守りだった」唯一の女子部員としていっしょに練習してきた後藤詩音はそうたたえました。女子は選手として大会に出られないが、ノッカーはでき、試合前練習では内野ノックを担当し、三塁線、三遊間の厳しいコースに打ち込み、選手たちの体を動かしたわけです。

7位は神奈川大会1回戦の金沢対大磯で、金沢は三回に相手の失策も絡めて5点を先取すると、四回は玉川瑛太郎、米山翔真、丸山陽生の3連打など打者一巡の猛攻で6点を追加して、12対0で5回コールド勝ち。金沢の吉田斉監督は「うちは毎年打力のチーム。でも後から出した選手たちが打ってくれてびっくりした」とコメントし、主将の米山は「打者2巡目から対応できた。課題もあった」と振り返ったわけです。

6位は宮崎大会1回戦の高鍋対高千穂で、四回裏1死、11点差。高千穂の先発冨高龍輝投手がマウンドに戻り、駆け寄った双子の兄、龍星捕手から「変化球で打ち取ろう」と声をかけられました。「どうにかなると信じて投げた」犠飛は打たれましたが、次打者を三振に抑えました。 龍輝投手は初回から投球のリズムを作れず、適時打や犠飛で2点を奪われると、二つ目の四球を許してマウンドを降り、中学からバッテリーを組む龍星捕手は「サイン通りに行かず、流れを持っていかれた」と悔やみました。0対12で敗れ、試合後、龍輝投手は「制球が乱れるとすぐケンカしたけど、いろいろ支えてくれてありがとう」、龍星捕手は「よくここまで一緒にやってきてくれた」と兄弟が互いに感謝したわけです。

5位は静岡大会1回戦の御殿場対吉原工で、御殿場の二遊間の守りを固めるのは、脇楓葵、暖葵の兄弟選手で、兄が初回に先制の口火を切る2点適時打を打てば、弟は六回に四球を選んで好機をつくり、5点目となるホームベースを踏みました。穏やかな兄と勝ち気な弟のコンビは、小学4年生と3年生で野球を始めてからいっしょにプレーし、高校に入ってから、二遊間でチームの守りの要を務めます。5対2で初戦を突破し、暖葵は「兄の最後の夏、貴重な時間を長くいっしょにできてうれしい」とコメント。いつもと違う緊張のなかで二人そろって失策もし、楓葵は「次まで1週間、足りない点をしっかり直したい」と気を引き締めたわけです。

4位は静岡大会1回戦の浜北西対清水桜が丘で、2対4で迎えた最終回、清水桜が丘の小笠原蒼悟主将は試合終了の瞬間をネクストバッターズサークルで迎え、4番打者として「自分まで回ってこい」と願いましたが、かないませんでした。「あと一本が出なかった。相手投手のきわどいボールに手を出してしまった」 開幕式では選手宣誓を務め、自分や仲間を信じて感謝をプレーで表現する、と力強く語った小笠原は「打撃は悔しさが残るが、守備では最後まで諦めずにやり抜けた。宣誓の通りにできた」とコメントしたわけです

3位は静岡大会1回戦の韮山対浜松北で、0対0の均衡を破ったのは韮山の小川勝也主将のランニングホームランで、四回表、初球の変化球を捉えると、打球はぐんぐん伸びて左翼手の頭を越え、ボール処理と三塁コーチが手を回しているのを見て一気に生還。「流れを引き寄せるきっかけになったかな」9対4で勝った韮沢は優勝候補の加藤学園が相手で、小川主将は「自分たちの野球は声かけや洞察力が特長。勝ちに貪欲になって臨む」とコメントしたわけです。

2位は宮城大会1回戦の名取北対仙台で、名取北が4対2で競り勝ち、2年ぶりに夏の初戦を突破。3対2で迎えた6回から、サイド右腕・鞠子侑内野手が継投し、4回2安打無失点。打っては2打数2安打と投打でチームをけん引しました。2年春に上手から横手に転向し、投げ込みを重ね、昨秋の県大会では東北学院を相手に7安打2失点完投。今春県大会後には、フォームが崩れるスランプにも陥りましたが、しっかりと修正し「もうサイドは自分に染み付いている」と胸を張れるほどになり、鞠子の好投に佐藤純監督は「彼は本当は完投できるピッチャー。ボールがちょっと戻ってきましたね」と評したわけです。  

1位は兵庫大会1回戦の須磨友が丘対仁川学院で、1点差に迫られた六回1死満塁。守る仁川学院は相手が仕掛けてきたスクイズを本塁封殺し、そのあと西村祐志捕手が走者を刺そうと三塁へ送球しますがが、大きくそれて逆転を許します。「試合の緊張感で、思い切りいけなかった」挽回のチャンスは、2点を追う九回にやってきて、1死走者なしで打席に立ちます。「ストライク来たらどついたる」内角の直球を振り切った打球は三遊間を抜け、塁上で拳をあげ、そのあと、長短打で同点に追いつきます。だが、タイブレークに突入した延長十回、スクイズを決められ、5対6でサヨナラで負け。西村捕手は「悔しい。悔しい。もう一年やりたい」と涙し、そんな西村捕手を辻元伸一監督は「成長を見るのが楽しみだった。試合は彼に任せていた。頼もしく、やりきってくれた」とねぎらったわけです。