ガメラ対深海怪獣ジグラ | ロロモ文庫

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鴨川シーワールドにある海洋動物研究所に勤務する石川とウォレスは水質調査に出かける。「この黒潮もいつか公害で汚染される日が来るだろうな」「ああ。罪もない魚や美しい貝が住めなくなるなんて、人類は間違っているよ」「人類の科学の進歩が海を汚染するなんて人類の進歩か退歩かわからんな」二人は間食をとろうとするが、ボートにこっそり乗り込んだ石川の息子の健一とウォレスの娘のヘレンに全部食べられていた。

むっとする石川にあれは何と言う健一。「こらこら、話をそらそうとするな」「違うよ。あれだよ」沖では宇宙船が海の中に入っていた。「なんだろうか」「寿命が尽きた人工衛星が海に落下したのか」「あの辺はシャチやイルカもいる。動物たちに何かあったら可哀そうだ」「とにかく調べよう」石川たちはボートで落下地点に向かうが物質空間転移光線を浴びて、ボートごと宇宙船に吸い込まれる。

ジグラ船の宇宙船にようこそという娘。「ジグラ星なんて聞いたこともないぞ」「地球からジグラ星までの距離が480光年」「そんな遠くから来たなんで信じられない」「宇宙には地球より遥かに進んだ科学力を持つ星があるのです。波の上のボートがなぜここまで運ばれたかわかりますか」「何のために我々を」「あなたがたを地球人類の代表者として、ジグラの科学文明がいかに優れているか証人になってもらいます」「では証明してみろ」「証明しますわ」

東京にマグニチュード13の地震を発生させる娘。「これがジグラ星の科学力の証明です」「君は気ちがいだ」地球人類に警告する娘。「速やかに降伏せよ。惑星ジグラでは生物は海の中で生存してきたが、文明の発達に伴い、海水は公害で汚染されて生物が住むに耐えなくなった。そこで我々は海のある惑星を求めて地球にやってきた。しかし地球の海もヘドロ公害などにより汚染されつつある。このまま海の管理を地球人に任せておけば、やがて地球の海もヘドロに覆い尽くされるだろう。地球人に告ぐ。速やかに降伏せよ。地球の海はジグラ星人が管理する」

君はキチガイだと言う石川とウォレスを催眠光線で眠らせる娘。健一とヘレンは石川とウォレスとボートに乗せ、物質空間転移光線をあべこべに浴びせて宇宙船を脱出する。「健一。ボートを動かして」「ダメだ、宇宙船なら動かせるけどモーターボートなんか簡単な機械は僕に向いてないよ」そこにガメラが現れ、ボートを陸地まで運んでくれる。「ありがとう、ガメラ。やっぱりガメラは子供の味方だね」

娘に二人の子供を追えと命じるジグラ星人。「あの子供たちは宇宙船内の秘密を知りすぎた。殺せ」「探し出すよりも日本人を皆殺しにしたほうが手っ取り早いと思いますが」「人類は殺してはいかん。この地球では陸上に住む人類が海中に住む生物を食糧にしている。しかし、わがジグラ星ではあべこべで、海中に住む我々が陸上に住む生物を食糧にしている。ゆえに人類をみだりに殺してはならん」「わかりました」「追え。そしてあの子供だけを殺せ」

健一とヘレンにお願いがあると言う地球防衛軍司令。「坊やたちのお父さんたちが眠ってる限り、ジグラ星人に対する情報があるのは君たちだけだ。何でも教えてくれ」「いいよ」「ジグラ星人について教えてくれ」「日本人と同じだったよ。日本語を話すお姉さんだった」「ジグラ星人が女性?」「でもうちのママの方が綺麗だったわ」「いや、僕のママの方が綺麗だ」「まあそれはそれとして、ジグラ星人の特殊能力は?」「うちのお父さんは凄い特殊能力があるよ。ご飯を食べながらおならをするんだ」「困ったな。これは。こうなると両博士の回復だけが頼りだな」

沢本博士は恐ろしいことだと言う。「この二人の脳波は人間のものではない」「単なる催眠術ではないんですな」司令は宇宙船攻撃を命令するが、爆撃機は全て宇宙船からの怪光線で撃墜する。司令は房総半島に住む住民に避難命令を出すが、シーワールドの動物飼育係の政吉は動物を置いていけないと避難を拒否する。娘は海洋動物研究所に潜入し、健一とヘレンを殺そうとするが、すばしっこい二人は必死で逃走する。

ガメラは海底に潜り宇宙船を攻撃する。宇宙船は破壊されるが、ジグラ星人は深海怪獣ジグラとなり、ガメラに細胞停止光線を浴びせる。仮死状態となり海底を彷徨うガメラ。地球人に警告するジグラ。「無駄な抵抗をやめろ。私はガメラの攻撃により宇宙船を失い、もはや惑星ジグラに帰還することはできない。その上、地球の海水の水圧がジグラ星と違うために、私は非常に巨大化してしまった。私は復讐のために地球人類を撲滅する。そしてこの美しい海を私が占領する。この美しい海はお前たち醜い人間ではなく私のように美しい生物が支配すべきである」

シャチに餌をやる政吉。「俺はどんな怪獣が来ても、お前たちを見捨てたりしないからな」石川とウォレスが意識がないのに歩けると聞いた政吉は沢本にカワイルカは目が見えないのに壁にぶつからないで泳ぐと話す。「あの二人も同じじゃないですかね」「カワイルカは超音波を壁にぶつけてそれを受信する。潜水艦と同じ原理だ」「だったら、この先生方の脳みそはカワイルカと同じになっちまってるわけですか」

「そうか、水中動物であるジグラは陸上動物の人間の脳をイルカ並みに変えてコントロールしてるんです」トランシーバーで「あーあー」と叫び、トランシーバーの電波で攪乱し、石川とウォレスの脳波を元に戻した沢本は、健一とヘレンをシャチに食わせようとする娘にトランシーバーで「あーあー」と叫ぶ。

正気を取り戻す娘。「私は月宇宙基地で地質学を研究していた菅原千賀子です。私は調査中に正体不明の光線を浴びました。気が付いたらプールの片隅にいたのです」「あなたは洗脳されてジグラの手先にされていたのです」ジグラの弱点はないかと指令に聞かれ、わからないと答える千賀子。もう打つ手はないと言う司令官に、ガメラの生死を確かめたらどうかと言う石川。「地球の運命をガメラに託すべきだと思います」「どうやって確かめます?」「私の研究所では世界一深く潜れるバチスカーフがあります。海の動物の研究は我々にまかせてください」

石川とウォレスはバチスカーフに乗り込むが、そこに健一とヘレンがいるのを見て、またかと呆れる。ソナーでガメラの脳波を刺激するバチスカーフ。私が洗脳された光線と同じ光線を浴びたなら、ガメラはこれで蘇えるかもと喜ぶ千賀子。しかしソナーの音で眠っていたジグラは目を覚まし、バチスカーフは日本海溝に沈められる。

地球人類に警告するジグラ。「降伏せよ。バチスカーフを一撃のもとに破壊することは簡単である。バチスカーフを助けたいならば降伏せよ」酸素はあと50分しかないと石川から聞いた司令官はジグラに降伏すると宣言する。「ジグラ。バチスカーフを君の手で陸上まで運んでくれ」「了解した」

思い出したと石川に言う千賀子。「ジグラは人類を食糧にするつもりです。ジグラの動物的な特徴を利用して、ジグラを倒してください」ジグラは深海生物であるから光に弱いはずだと接近するジグラにフラッシュライトを浴びせるバチスカーフ。怒り狂ったジグラは細胞停止光線をバチスカーフに浴びせる。通信不能になるバチスカーフ。司令官に謝罪する千賀子。「最後の賭けに失敗してしまって、私があんなことを言わなければ」「いや、どうせ我々もジグラの餌食になるのだ」

しかし落雷を浴びたガメラは蘇生し、ジグラがいびきをかいて寝ている間にバチスカーフを陸上に運ぶ。石川たちが窒息死してなく仮死状態であることにほっとする沢本。細胞停止光線にやられて細胞の新陳代謝がストップしたんだわと言う千賀子。「それでは生き返る可能性がある。結果的には千賀子さんのアドバイスが成功したんだ」「それでどうやって蘇生を」「電気ショックでしょうな。ガメラが蘇えったのも落雷のショックと考えられますから」電気ショックで蘇生する石川たち。

落雷エネルギーで元気一杯になったガメラはジグラを海中から引きずり出す。太陽光線ですぐに疲弊するジグラはガメラの火炎噴射を浴びて絶命する。勝利の雄叫びをあげて去って行くガメラに、健一とヘレンは「ガメラ。ありがとう」と叫ぶのであった。