作:雁屋哲、画:花咲アキラ「美味しんぼ(614)」 | ロロモ文庫

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東大病を治す!?

俺は東大以外は大学でないという内原に二つの料理を作るガールフレンドの景子。「同じじゃねえか」「同じに見えて味が違うのよ」「ぬ、本当だ。こっちのイモは味が中まで染みているのに、こっちは味は染みてなくて、表面が煮崩れして汚ねえ。こっちの大根はふっくらして瑞々しくでたっぷり味を含んでるけど、こっちの大根は痩せてしなびているぜ」

その理由を説明する山岡。「まずイモだがこっちは皮をむいただけ、こっちは角を落として面取りしてある。面取りするとイモの面が多くなるから出汁の旨みを吸収しやすくなり、面取りしないとイモ同士こすれあって煮崩れする」「なるへそ」「イモは下茹でしてから、煮て味をつける。面取りしてないのは味付けしたダシ汁ですぐに煮たが、面取りしたほうは味付けしてないダシ汁で煮る。その時にカツオブシをガーゼの袋に入れて乗せる。これを追いカツオと言う。こうすることで芋は旨味をたっぷり含む。出汁で煮てから今度は砂糖を加えて煮て、最後に醤油を加えて煮る」「なぜ3回も煮る」「最初に塩味をつけると芋の身がしまって他の味が入りにくくなる。だから最初に出汁を含ませ、砂糖をしみこませ、最後に醤油で味をつける」「なるへそ」

大根も面取りしたほうが味を吸収しやすいし煮崩れしないと言う山岡。「大根は最初から味をつけた出汁で含め煮をする。その時に面取りしたほうにさっきと同じ追いカツオをしてやる、そして煮えてきて出汁が煮詰まったら、出汁を足す。これを追い出汁という。追い出汁をすると大根は煮詰まらないし、塩味も最初の出汁の味のままに仕上がる。追い出汁いないと煮詰まって、大根の水分が失せてしなびたようになって、塩味も濃くなる」「なるへそ」「お前の女の景子は老人介護でこんな料理を教わった。お前も東京大学とか言ってないで、福祉の勉強をしろ」「ぬう」