ウルトラマンタロウ 第49話 | ロロモ文庫

ロロモ文庫

いろいろなベスト10や漫画のあらすじやテレビドラマのあらすじや映画のあらすじや川柳やスポーツの結果などを紹介したいと思います。どうぞヨロピク。

歌え!怪獣ビッグマッチ

「どうだ、この怪獣の絵」「おもしろいな」「副隊長が描いたんですか」「これは善良な秩父町の住民の絵なんだ。悪口は認めんぞ」「秩父ですか。じゃあボッチ谷に何百年も棲んでいるという怪獣オルフィの絵じゃありませんか」「そうだ。目撃者が資料としてZATに送ってきたんだ」「人によって随分違うものですね」「でも一様に優しそうな顔をしてますね」「これは草食動物の顔だな。草食動物はみんな優しい目をしてるんだ」「なるほど。オルフィは害をしたって話は全然聞かないもんな」「それどころか歌声で農作物の出来具合を占う、村人たちのアイドルらしいわよ」「はた迷惑なことをしない限り、怪獣はちゃんと生かしておかねばならない」「おとなしい怪獣が時々現れて歌を歌う。ロマンチックですね」

オルフィを捕らえる会が発足しましたと荒垣に言う光太郎。「ZATの副隊長として正式に抗議してください」「うむ」「あの連中、ZATが怠けてるから民間でオルフィを捕まえるとか言ってるんです」「うむ」「言いがかりもはなはだしいです。おとなしい怪獣は人間と共存する権利があるはずです」「うむ」「副隊長。抗議してください」「よし」

オルフィを捕らえる会の会長の坂本と会う荒垣。「ZATとして正式に申し入れに来ました」「探検団派遣中止の要請ですな」「そうです。何の害もない怪獣を捕まえるとはあまりに興味本位すぎます」「そんなことはありませんよ。オルフィはね、年に一度か二度しか現れない。見ることができるのはごく少数の地元民だけです。我々はこれを日本中の人が見たい時にいつでも見れるようにしてあげようとしてるんです。元大臣や有力代議士が我々の趣旨に賛同してるんです」「……」「ということは我々の探検は国の公認に近いということです。だからZATの反対に応じるわけにはいきません」「わかりました。ではどうぞ。その代わり万一のことがあってもZATは出動しません」「出動を要請する気は毛頭ありませんよ」

民間人に扮して探検隊の様子を探る光太郎と北島。「どうやら隊長の持ってるのが麻酔銃らしい」「なるほど。アフリカの猛獣狩りと同じ方法を使うつもりだな。あの銃から麻酔弾を抜き取ったらどうなる」「それは面白い」麻酔銃から麻酔弾を抜き取る光太郎と北島。「予備の弾も持ってきたから、当分オルフィは大丈夫だろう」「この麻酔薬の効き目はどれくらいなんでしょうね」「ちょうどいい。俺、足を怪我してるから塗ってみろ」麻酔薬を北島の足を塗る光太郎。急に狂暴になって光太郎に殴りかかる北島。「本部。北島さんが麻酔薬を塗ると急に狂暴になりました」「ということは探検団の狙いはオルフィを眠らせることではなく、暴れさせることにある。そうだな」「誰か応援に」「よし。森山君をそっちに向かわせる」

暴れる北島を鎮静剤を打っておとなしくさせる森山。「あーあ。久し振りにゲンコツの味を味わったな」「東さん。麻酔弾に入っているのは神経を興奮させる薬よ」「え」「すごく強力だわ」「そうか」弾丸を盗まれたと呟く坂本。「おそらくZATの仕業だ。しかしオルフィを暴れさせる方法はいくらでもあるんだ」

大音響で音楽を鳴らし、オルフィを出現させる坂本。「よし、もっとテンポをあげてオルフィを暴れさせるのだ」村を襲おうとするが思いとどまり地面に潜って消えるオルフィ。「くそう、もう少しのところで。よし、オルフィの潜った穴にダイナマイトを仕掛けるのだ」ダイナマイトを爆破しようとする坂本にやめろと言う光太郎。「ZATの命令だ。あんたは宇宙人だ。オルフィを使ってZATを全滅させようとしてるんだ」「ははは」

カーン星人となる坂本。「もう遅いわい。ZATよ、オルフィと戦って全滅しろ」ダイナマイトを爆破させるカーン星人。地面から現れるオルフィ。「暴れろ。暴れるのだ」オルフィの出べその中に入るカーン星人。大暴れするオルフィ。ウルトラマンタロウに変身する光太郎。オルフィの出べその中からカーン星人を引っ張りだして、退治するウルトラマンタロウ。歌声をあげて喜ぶオルフィ。その声を聞いて、村人たちは今年も豊作だと喜ぶのであった。