ウルトラマンタロウ 第45話 | ロロモ文庫

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日本の童謡から 赤い靴はいてた…

都会の雑踏の中で、まりと名前の書かれた赤い靴を拾う北島。(真理ちゃん)小さい頃、仲の良かった真理が、何者かに連れ去られてしまったことを思い出す北島。

北島のアパートを尋ねる若い娘。「どちら様ですか。僕、北島哲也と言いますけど、部屋をお間違えじゃないですか」「哲ちゃん」「え」「私、真理よ」「え、真理ちゃん?」「そうよ。久し振りね」「だけど、なぜ今まで連絡してくれなかったんだい」「ごめんなさい。遠い国に行ってたもんだから。でも、よかった。立派になった哲ちゃんに会えて」「立派でもないけどな」「ううん。ZATの隊員だなんて最高だわ」「あのおっちょこちょいの哲也がZATによく入れたって言いたいんだろう」「ふふふ。そうね」

何もかも変わってしまったわと言う真理にそんなことはないと言う北島。「僕はあの頃と変わってないよ」「私が変わってしまったのかも」「そんなことない。君も変わってない」「……」「君はあの時誰かに連れていかれた。僕は泣きながらその後を追いかけた。その頃の僕とちっとも変わってないよ。真理ちゃんだって」「哲ちゃん」「そうだ、真理ちゃん。ZAT本部においでよ」「え」「僕の働いているところを見てほしいんだ」「でもZAT本部ってなかなか見学できないんでしょう」「大丈夫さ」「私、ずっと日本にいなかったでしょう。疑われないかしら」「真理ちゃんを疑う?何言ってるんだ」

ダメだと北島に言う荒垣。「本部の見学は一週間前に申し込み、厳重なチェックを受けてからだ」「そのことなら僕が絶対保証します」「規則は規則だ」「副隊長。真理ちゃんはすぐに外国に行ってしまうんです。その前に僕の働いてるところを一目見たいと訪ねてきてるんです。彼女が怪しくないのはすぐわかりますよ」「怪しい怪しくないの問題じゃない」「副隊長。お願いします。もう応接室にいるんですよ。とにかく連れてきます」「おい、北島」

作戦室に真理を案内しようとする北島の前に立ちはだかる光太郎。「お嬢さん、申し訳ありません。ここから先は一般の方は入れないんです」「真理ちゃんのどこが怪しいんだよ。さおりさんだって中に入ったことがあるじゃないか」「チェックを済ませた後です」「時間がないんだよ」「どうしたんですか。北島さんらしくもない」「どうしたって、どうもしないよ。ただ幼馴染を信じてるだけだよ」「それとこれとは違うんじゃないですか」「哲ちゃん、もういいんです」「あ、真理さん」

ZAT本部を飛び出す真理を追いかける北島。「真理ちゃん、ごめんよ。規則のことを話しておけばよかったんだが」「哲ちゃん、私を撃って」「え」「早く私を殺して」「何言い出すんだよ」「もうすぐ私は怪獣になるわ。その前に撃ち殺して」「バカなことを」「私は外国に行ってたんじゃないわ。私が連れていかれたのは惑星ドルズだったの。私はドルズ星人の地球攻撃用武器なのよ」「嘘だ」「怪獣に変身してしまえば自分で自分をどうにもならなくなるわ。お願い、人間であるうちに殺して」「嘘だ。そんなことは嘘だ」「早く撃って。あなたはZATの隊員よ」

北島が逡巡する間にメモールになる真理。ZAT本部を襲おうとするメモール。ウルトラマンタロウに変身する光太郎。宇宙空間にメモールを投げ飛ばすウルトラマンタロウ。北島は川面に浮かぶ赤い靴を撃って、真理への郷愁を断ち切るのであった。