ねらわれた学園 | ロロモ文庫

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高校剣道対抗試合でクラスメートの関が勝つように必死に祈る三田村。奇跡的に対戦相手を次々と倒す関。私は不思議な力を手に入れたのかしらと悩む三田村。

近頃なんだか元気ないぜと三田村に言う関。「一体どうしたんだよ」「話したって信用してくれないもんね」「話もしてくれなくて、なんだよ」「あなたが勝ったのは私のせいよ」「何言ってんだよ。あれは俺の実力だよ」「やっぱり信じてくれないのね」「当たり前だろ」「悪い予感がする。とても不安な予感が」

三田村のクラスに転校生として編入する高見沢。「このクラスはとても明るくて、いいクラスだと思います。でも、ちょっとお行儀が悪いと思います。私は生徒会役員に立候補します。ですからクラス委員は辞退します。従ってクラス委員は学園トップの三田村さんとナンバー2の有川君の決戦となると思いますけど、私は絶対的に有川君を支持します」

投票の結果、クラス委員に選ばれる三田村。みっともない負け方をしたものねと有川をなじる高見沢。「あなた一人じゃ、この学園は手に負えないと思って、私が派遣されてきたけど、これほどあなたが無力とは。なんのために塾で修行したの?」「申し訳ありません」「ま、いいわ。あの三田村って子、相手にとって不足ないわ。とことん、やっつけてやる」

生徒会役員に立候補して演説する高見沢。「あなたがたの言う自由は単なるわがままです。今のこの学校を見てごらんなさい。悪ふざけ、いたずらがいっぱい行われ、規律を守らない生徒たちが横行してます。それは生徒たちの間に秩序がないからです。私はこの学校に一つの秩序を作ろうと思い、立候補しました」

高見沢さんの言ってることは確かに正しいと関に言う三田村。「文句の挟む余地はないわ。でもいいのかな。なんだか今度とんでもないことが起こりそうな気がするんだけど。もしも、誰かの考えで、大勢に命令して、言うことを聞かせるようになったとしたら、とても怖いと思うの」生徒会会長に当選する高見沢。

緊急生徒会を開催する高見沢。「校内パトロールを作って、風紀をみだした生徒を取り締まるんです。ここに集められたクラス委員の中からパトロール要員を編成して、腕章をつけた制服を着て、昼の時間と放課後に校内を巡視するんです」「そこまでする必要はないと思いますけど」「他の方の御意見はどうでしょう」反対するのは三田村だけだという高見沢。「パトロール要員を志望しますね」「いえ。辞退します」

高見沢さんの力はすごいと関たちに言う三田村。「あの人に見つめられると、内心、反対してる人でもつい」「でも本気かよ。パトロールなんて」「生徒会の清水先生も異議なさそうだし。高見沢さん、とっても手回しがいいのよ。制服のデザインもちゃんとできてたし」「じゃあ、PTAのオバンどもも、きっと賛成でござんすね」「不安だわ」「まあ、心配するなって。警察ゴッコなんてすぐに飽きるさ」

次々と規律違反をしている生徒たちを補導するパトロール要員。反抗する生徒たちに宣言する高見沢と有村。「今夜、私はあなたたちを特別な塾に連れていきます」「それが英光塾と言う。英光塾は宇宙の中心であり、この世界を変える力を持っている。しかし、この塾のことは絶対に人に話してはならない」

話し合う教師たち。「パトロールの成果は大したものです。補導された生徒は無口にこそなりましたが、試験の成績の方はぐっとあがりました」「親たちから感謝の電話が来ています」

私は反対だという剣道部の顧問の山形。「取り締まるものと取り締まるものと生徒を分けるのはけしからん。こういうことはひとりでにエスカレートします。正義の名のもとにいろんなことが行われたら、お互い同士が警戒しあい、信じあえなくなる。そしてパトロールを手足と動かす独裁者が現れます」

山形やクラスメートがどんどん洗脳されていくのを見て、決心を固める三田村。(私は自分の力を信じてみようと思う。なぜだか、何のためだかわからないけど、確かに誰かがこの学園を狙ってる。私は闘います。自分が信じた通りに闘います。きっと神様はそんな私に力を貸してくださったのだわ)

高見沢らを操る宇宙人と対峙する三田村。「私はこの地球という淫らな星を救いにやってきた」「お願いです。みんなを助けてください」「馬鹿なことを言うな。私と一緒に行こう」「私は行きません。たとえ、あなたにとってできそこないでも、私は今の地球が好きです。私はここで暮らしているみんなが大好きなんです」「そんなことを言うと命がないぞ」「私は死んでも構いません。でも、友達を返してください。とても大事なことなんです。他人を大事にすると言うことは」三田村の力に屈服して、退散する宇宙人。

話し合う教師たち。「いや、驚いたな。高見沢は記憶喪失の少女として、北海道に保護されれいたんですな」「ほお。病院から姿を消して3か月め。今度は八王子の実家にケロッとして戻ってきた」「つまり、記憶をなくしてる間、うちの生徒だったわけですね」「これでパトロールも終わりですか」「それどころか生徒会も解散ですよ」

高校剣道対抗試合でクラスメートの関が勝つように必死に祈る三田村。簡単に負ける関。私は不思議な力をなくしたのねと三田村は微笑むのであった。