ウルトラマンタロウ 第12話 | ロロモ文庫

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怪獣ひとり旅

光太郎とさおりとともに宮崎旅行に向かうフェリーの中で、自分のジュースを密航しているタケシに飲まれてしまう健一。「悪いね。腹が減ってたもんで」「で、君は一体どこに行くんだ」「九州さ。親父に会いにね」「父さんに?」「親父のやつ、九州で温泉を掘ってるのさ。温泉掘りの名人なんだぜ。今まで狙って掘ったところから必ず温泉が出て来るんだからね。だけど仕事に夢中になるとほかのことを全部忘れてしまうんだ。今度も母ちゃんの命日を忘れてるんだ。だから九州へ行くんだよ」「へえ。で、どこで掘ってるんだ」「えびの高原だよ」「じゃあ俺たちの旅行先と一緒だな」

こんなところでお湯が出るわけないなと助手の中山に言う林田。「まあ運が悪かったのよ。前払いで金をもらっちまったからな。今更引き返すわけにもいかんからな」「じゃあ、もうやめましょうよ。なんだかここは変ですよ」「確かに地震や陥没が起こるからな」

早く温泉を掘れと言う地主の伊東。「来年の今頃はあそこに温泉ホテルを建てるんだ。少々地震や陥没が起こってもかまわん。掘って掘って掘りまくるんだ」「しかしですね」「君たちは日本一の名人と聞いて、わざわざ東京から呼んだんだ。やめるなら今までかかった費用を返してくれ。このペテン師が」「ペテン師だと。よし、それほど言うなら湯を出してみせる」

温泉を出ないんでしょと言う中山に意地でも出すと言う林田。「そんな無茶な」「とにかく掘るんだ」「あ、何か音が」「きっと湯がでるぞ」「こりゃあ奇跡ってもんだ」地割れが発生し、その中に落ちて行く林田。急いで掘削機を停める中山。そこに光太郎らとともに現れるタケシ。「中山さん」「お、タケシ君か。大変だ、お前のお父さんが怪獣に食われちまった」「え」「掘削機が怪獣の背中を掘ってしまったんだ」「とにかくタケシ君のお父さんを探しましょう。僕はZATの隊員です」

林田を見つけることができない光太郎たち。林田のヘルメットを見つけるタケシ。「きっと父ちゃんは怪獣に食われたんだ。ちくしょう」中山に何をしていると言う伊東。「観光客の相手をする暇があったら、仕事をせんか」「社長、それどころじゃないんですよ。林田さんは怪獣に食われちまったんですよ」「バカなことを言うな。そんな誤魔化しは俺には通用せんぞ」「信じてくれ、社長。そうだ、ZATの人がいるんだ。ここに来て説明してくれ」

ヘルメットが落ちていたということで林田さんの身に何か起こったことは確かだと言う光太郎。「ただ怪獣が出たかどうかはまだはっきりしません」「みろ。ZATだってわからんと言っとる」「そんな」怪獣はいるんだと光太郎に怒鳴るタケシ。「くそう。もう頼まねえや」「タケシ君」

怪獣がいたかどうかわからないとさおりと健一に言う光太郎。「もう日が暮れかかっていて十分探すことができなかった。もう一度あの場所を正確に調べてみないと何とも言えないよ。明日の朝、明るくなり次第、ZATを呼んで調べてみるさ」

駆け付けた荒垣たちにあの山に怪獣がいるらしいと言う光太郎。「おいおい。いるらしいで呼んでもらっては困るな」「いや、目撃者がいるんです。その人の話によると、その人の仲間が怪獣に食べられたそうです」俺の土地に勝手にはいるなと荒垣に言う伊東。「しかし怪獣の通報があったんですよ」「けしからんな。デマを信じて」

光太郎にタケシがいなくなったと言う中山。林田のヘルメットをかぶって、掘削機のスイッチを入れるタケシ。「父さんを助けるにはまず怪獣をやっつけるんだ」背中を掘られて姿を現すボルケラー。タケシを安全な場所に避難させてウルトラマンタロウに変身する光太郎。ボルケラーを斃すウルトラマンタロウ。土に埋もれている林田を助け出すタケシ。

我々は引き上げると伊東に言う荒垣。「さあ、あとはあなたの土地です。温泉でもホテルでも好きなだけやってください」「いや、もうそんなものはどうでもいい」「え」「俺はウルトラマンタロウのサインが欲しかった」