ウルトラマンA 第9話 | ロロモ文庫

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超獣10万匹!奇襲計画

多摩丘陵一帯に原因不明の怪気流が発生し、超獣出現の前触れと判断し出動するTAC隊員。「今野隊員、カメラの準備はいいか」「いつでもOKです」そこにカメラを持った女が現れ驚く今野。「誰だい、君は」「こういう者よ」「月刊ボーイ写真部鮫島純子。雑誌社の人はなんでこんなところに来たの」「決まってんじゃないの。超獣出現の決定的瞬間を撮りに来たのよ」「ダメダメ、勝手に写真なんか撮っちゃ」「ちょっと。何か文句でもあんの。あんただって撮るつもりなんでしょ」「これはね、TACの戦略資料にする写真なんだよ」

誰に許可をもらって来たんだと聞く今野にいちいちうるさいわねえと呟く純子。「誰の許可でもいいでしょう。報道の自由なんだから」「とにかく危ないからさ。隊長に聞いてみる」「あ、ちょっと待って。あの、北斗隊員っているでしょう。彼が電話で教えてくれたの」「君、北斗、知ってるの」「ええ、友達」「あいつ、どういうつもりなんだ」

気流の中から姿を現して、すぐに姿を消すガマス。「まるで忍者だ。すぐに消えてしまった」「特ダネありがとう」「あ、君。今の超獣、カメラで撮ったの?」「撮ったわよ、当然」「悪いけど、その写真、一枚回してくれないかな」「撮りそこなったんでしょ」「あんなに急に消えるとは思わなかったんだ。お願いします」「お生憎様。他に回したら、スクープにならないの。じゃあね」

超獣がなぜ消えたのかわからないと呟く竜。「よし、あとは超獣の写真を分析してみよう。今野隊員、超獣の写真を持ってきてくれ」「それがまだ現像してないんです」しょうがないなと呟く山中。「俺が写真班に電話してくる」「ちょっと待って。俺が直接もらってくる」作戦室を出る今野。北斗にわけを説明してくれと聞く竜。「わけって何でしょうか」「私に許可なく、超獣が出ることを友達のカメラマンに通報したことだ」「え」

ガモスの写真を現像して、編集長の早瀬に電話する純子。「そうなんです。私の撮った超獣の写真はTACにもないんですよ。これは特ダネですよ。ねえ、グラビアに挿し込みましょうよ。え、OK?わかりました。これからすぐ行きます。あれ、誰か来たわ。誰かしら。とにかくすぐタクシーで行きますから、待っててください」

これから出かけるのという純子に、超獣の写真を一枚でいいから焼き増ししてくださいと頼む今野。「ああ、写真ならさっき北斗さんが持っていったわ」「北斗が?変だな、あいつ俺には何も言わなかったが」「たった今、持っていったの」「そうですか。じゃあ失礼します」

タクシーで一万円しかないことに気づく純子。「運転手さん、一万円でお釣りあるかしら」「え、ありませんよ」「そう」「すいませんが、そこの売店で崩してくれませんか」「しょうがないわね」タクシーを降りる純子。ガモスの写真を見て、なんだこりゃと呟く運転手。カーラジオの音に反応して、巨大化して大暴れするが、TACの攻撃を受けてすぐに姿を消すガモス。

北斗を連れて純子のアパートを訪ねる今野。「あら、また来たの」「純子さん、あなたは嘘つきだ。北斗はあなたのことなど知らないと言ってる」「あら、私は知ってるわよ。何かの雑誌で見たもの」「なぜ俺の名前を騙ったんです」「だって、そうでもしなきゃ取材できないもの。悪く思わないでね」「悪く思うな?なんですか、その言い草は」「まあ、北斗、そう怒るな」

済んだことはとやかく言うつもりはないと純子に言う今野。「ただ、あなたの軽い嘘が北斗に迷惑をかけた。北斗がTACの秘密を洩らしたと誤解を受けているんです。とにかく北斗に悪かったと謝ってほしんです」「別に謝ってもいいけど、こっちにも言い分があるのよ。私だって好きで名前を借りたんじゃないわ。超獣が出るってことをなんでTACだけの秘密にしなきゃならないのよ」

それはみんなの安全を守るためと言う北斗に、かっこいいこと言わないでと言う純子。「報道の自由を束縛したくせに」「そんなつもりはない。出まかせの嘘を言って、問題をすり替えないでくれ」「すり替えてなんかいないわ。私は根本のことを言ってるのよ」「黙れ、嘘つき女」「嘘つき女とは何よ」「このじゃじゃ馬め」

激高して純子を殴る北斗。泣きじゃくって今野の胸にすがる純子。「北斗。女を殴るなんてお前らしくないぞ。彼女に謝れよ」「嫌です。俺は不愉快だ。今野隊員もこんな人から写真を借りることはありませんよ。今野隊員が写真を撮りそこなったことを隊長に言います」「おい、待てよ、北斗。お前は俺を裏切る気か」今野に写真を焼いてあげると言う純子。「え、ほんと?ありがとう」

北斗に隊長に言ったのかと聞く今野。「いや、まだです」「じゃあ、言わないでくれよ。あの娘は写真をくれたんだ」「そうですか」「あの娘は口は悪いけど、根はいい娘なんだ」「どうですかね」ガモスの写真を見て、何か変だと呟く竜。「写真にしてはあまりにも生々しい。いろいろテストしてみよう」テストの結果、ある音波に反応して、写真のガモスが動くことが判明し、急いで写真を焼く竜。

これは異次元超獣ですと言う梶。「音波が二次元と三次元のパイプの役割をして、超獣をこちらの世界に引き出そうとしてるんですね」「今野隊員、すぐにあのネガを焼き捨てるんだ」「ネガ?」「ネガを焼き捨てないと、超獣は焼き回しする分だけ増えることになる」もう隠したりする時じゃないと今野に言う北斗。「そうだな。隊長、本当のことを言います。実はあの写真のことなんですが」

純子に超獣の写真をネガごと渡してくれと頼む今野。「冗談じゃないわよ。あれは私のネガよ」「今は議論してる場合じゃないんです」「お生憎様。超獣の写真は編集長に渡してきたところなの。今日中には輪転機に回って、同じ写真が10万部は刷り上がるでしょうね」「大変だ。10万匹の超獣が飛び出してきたら、地球は全滅だ」「え」「純子さん、雑誌社まで案内してください」

ガモスの写真を見ながら、髭を剃る早瀬。髭剃りの音に反応して、巨大化して大暴れするガモス。「きゃあ」「純子さん、危ない」「ありがとう、今野さん」ウルトラマンAに変身する北斗と南。ガモスを斃すウルトラマンA。

今回の写真超獣にはまいったと言う山中に、ヤプールの目的はあの超獣をTACのカメラに収めさせるのが目的だったんだろうと言う竜。「そうしてみると、今野がシャッターチャンスを逃したおかげで我々は助かったことになりますね」「まあ、そういうことだ」そこにネガを持って現れる今野。「彼女が返しに来てくれました」「こいつが雑誌に乗っていたら、今頃は日本は超獣だらけになっていたな」ネガをTACガンで焼く山中。

「今野隊員、しかしあのじゃじゃ馬がよくネガを返しましたね」「まあね」「あんな男勝りとは付き合わない方がいいですよ」「いや、これからデートなんだ」「え」「じゃあな」やれやれと呟く北斗。「俺には今野隊員の気持ちがさっぱりわからないな。恋は盲目。女は魔物だな」南は北斗のお尻を思い切りつねるのであった。