変身忍者嵐 第10話 | ロロモ文庫

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死をよぶ!吸血ムカデ!!

自分たちの横を駆け抜けていく弥平次を見て、速いなあと呟くツムジ。「まるで忍者みたいだ。おいら、一人前の忍者になれなかったら、飛脚でもなろうかな」「ツムジ。街から街へ手紙を運ぶ飛脚は大事な仕事なんだ。そう簡単にはなれんぞ」

草鞋の鼻緒が切れて転ぶ弥平次。「やれやれ。縁起でもねえ」お堂の前で鼻緒を直している最中に独楽を落とす弥平次。「おっと。これを見たら太平のヤツ、さぞ喜ぶだろうな。つらい役目もせがれの顔を見れば吹っ飛ぶというものだ。おっ」独楽が飛んで、お堂の中に入るのに驚く弥平次。「どうしたというんだ」お堂に入る弥平次に襲い掛かる化身忍者吸血ムカデ。「男よ。お前は生まれたばかりの化身忍者の実験人間になってもらう」「お助けを。俺には俺の帰りを待っている女房と可愛いせがれがいるんだ」「わめけ。ほえろ。血も涙もなり血車党には関係ないことだ」「うわあああ」

下忍たちに見たかと言う骸骨丸。「化身忍者の力を。これぞ髑髏様の力よ」「骸骨丸様。吸血ムカデを使って、どのような天下征服の計画を」「まずは藤沢の町を襲う。吸血ムカデが町の人間を一人残らず、血車党の手下にする。それが成功すれば東海道の町を次々と血車党が支配するのだ」

あれは先ほど我々を追い抜いた飛脚ではとハヤテに言うタツマキ。「うん。なんで戻ってきたんだろう」弥平次が落とした独楽を拾い、弥平次を追いかけるカスミ。「飛脚のおじさん、落とし物よ」「死にたいか、小娘」「何をするの」カスミを助けるハヤテ。「飛脚。人の親切がわからぬのか」「俺の邪魔をするやつは殺す」「違う。さっきの飛脚と同じ人間では。どっか違う」弥平次に当て身を食らわせて眠らせるハヤテ。

この男がカスミを襲ったとタツマキに言うハヤテ。「では誰かに操られて」「おそらく血車党だ」噛まれた跡があるわと言うカスミ。「カスミ。傷口を調べてみろ」「あたしにもわからない。ただこの人の血が赤くないの」「その血が何の血はわかれば血車党の計画もわかるな」「お父さん。江戸にいる万物先生に調べてもらったら?」「万物先生とは?」「はっ。忍法の他にもあらゆる事を知っている学者でござる。万物先生ならきっと」「あたし、行ってくる」「姉ちゃん、俺も」「待て待て待て。走りはまだまだ親父が上じゃ」「行ってくれるか、タツマキ」「承知。落ち合う場所は?」「藤沢宿の旅籠」「合点」ふふふと笑う骸骨丸。「タツマキめ。血車党の秘密を探ろうとしてもそうはさせん」

ハヤテたちが泊まる旅籠の前で尺八を吹く虚無僧。見張りの信号かと呟く吸血ムカデ。「下忍ども、必ずハヤテを倒すのだ」弥平次を見て、どうしてここにと驚く番頭の駒造。「番頭さんはこの飛脚のおじさんを知ってるの?」「ええ。知ってるも何も、東海道を走る飛脚の中じゃ足が速いんで有名な人ですよ」「それで、うちはどこです」「隣村に住んでおりますが」俺も行くと言うツムジにカスミと一緒にタツマキの帰りを待てと言うハヤテ。「ちぇ、また留守番か」「この飛脚の家族を連れてくる。後を頼む」駒造の首筋に噛まれた跡があることに気づかないハヤテ。

弥平次の妻のおきくと太平に弥平次は病気だと言うハヤテ。「あなたたちの顔を見れば、弥平次さんたちも元気になるでしょう。一緒に行きましょう」おきくと太平の首に噛まれた跡があるのに気づくハヤテ。「その傷は」ハヤテに襲い掛かるおきくと太平。しまったと呟くハヤテ。「もう血車党の手が伸びていたのか」「お前の仲間は今頃化身忍者が片付けているわ」「なに。カスミとツムジが」変身忍者嵐に変身するハヤテ。

ハヤテさん、遅いわねと呟くカスミ。「ツムジ。どこに行くの」「おしっこ。あれ、障子が開かないぞ」ふふふと笑う弥平次。「お前たち、二人、この藤沢から一歩も出さん」「なんだって」「この町全体、血車党が占領したのだ」障子を倒して現れる吸血ムカデ。なんとか旅籠から逃げ出すカスミとツムジを取り囲む町民たち。じたばたするなと警告する吸血ムカデ。「いくさ騒いでもハヤテもタツマキも来るものか」そこに現れる嵐。「嵐、見参」炎を吐いてカスミをさらって姿を消す吸血ムカデ。

毒消しの薬の入った竹筒を持って藤沢に向かうタツマキの前に立ちはだかる骸骨丸。「伊賀のタツマキ。江戸までの忍者走り、御苦労よの。気の毒だが貴様が運ぶ薬、ハヤテに渡しはせん」囚われの身となったタツマキに「お父さん」と叫ぶカスミ。「カスミ。笛だ」下忍を振り払い、涼風を吹くカスミ。竹筒を海に向かって放り投げる吸血ムカデ。それを空中でキャッチし、吸血ムカデを斃す嵐。ハヤテたちは弥平次一家に見送られ旅に向かうのであった。