センター・オブ・ジ・アース | ロロモ文庫

ロロモ文庫

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大学で講義をするトレバー。「学界の笑いものになったウェグナーだが結局彼の超大陸説は正しいとされたんだ」研究室に戻ったトレバーにこの研究室を大学は閉鎖すると話す教授のアラン。「やっと私のラボに使える」「ここは兄のマックスが研究したマントルの亀裂を」「あくまで推論だ。兄さんの地震センサーはいくつ作動している」「3個だ」「29個もあったのに」「今は大事な時なんだ。ボリビアでは火山活動。モンゴルではプレートが。ここを閉鎖しないでくれ」「マックスが死んでもう10年だ。本当に残念だと思っている」

家に戻ったトレバーはマックスの妻のエリザベスとその子供のショーンを迎える。「何日ショーンを預かるんだっけ」「10日間よ」カナダに引っ越したら新生活の始まりよと息子に言うエリザベス。「私は向こうに先に行って準備しているから」「カナダ人になるなんてワクワクするね」トレバーにマックスの遺品を渡すエリザベス。「それじゃあ頼むわね。トレバー」「ああ」

マックスの遺品をチェックするトレバーはジュール・ベルヌの「地底旅行」を見つける。この本に兄貴は感化されたとショーンに話すトレバー。「子供のころよく読んでくれた。あれ、このメモはなんだ。<モンゴルではマグマの温度が1150度に達する。ボリビア。ハワイ>ショーン、研究室に行くぞ」

研究室でコンピューターを操作するトレバーに、明日じゃダメなのと聞くショーン。「地殻物理学は今の科学。マックスの口癖だ。地震は今も起きている。ハワイとボリビアとモンゴル。今日の状況は1997年7月と同じだ」「その時に何が?」「マックスが失踪した」「この小さな赤い点滅は?」「いじるなよ。それに全てがかかっている」「四つ点滅してるよ」「三つだ」「いや四つだ」「アイスランド?」

マックスは10年前にこれを見て調査に出たんだと叫ぶトレバー。「今日と10年前が同じなら何が起きたか発見するチャンスだ。君はカナダに行ってくれ。僕は地球の中心へ旅をする。マックスはアイスランドに行ったんだ」「……」「君のパパと僕は火山に竪穴があると信じてた。マントルから地球の中心に向かう穴だ。パパはそれを探しに行ったんだ。それで僕も」「待ってよ。最初に四つ目の点滅を見つけたのは僕だ。休みは十日だ。僕も行く」

アイスランド行きの航空機に乗る二人。マックスの書いたメモを解読しようとするトレバー。「シグビヨルン・アスゲリソン?なんだこれは。地名かな、物体かな」グーグル検索で探し出すショーン。「シグビヨルン・アスゲリソン。火山学研究所の所長」「きっとマックスの知人だ。お前を連れてきてよかった。この研究所を訪ねよう」

アイスランドに着き、レンタカーで研究所を探すトレバーは道に迷うが、なんとか火山研究所の看板を見つける。「あの小屋がそうらしい」小屋を訪ねた二人を迎える少女。「アスゲリソン氏と話したいけど」「父は三年前に死んだわ。私は娘のハンナ。研究所は潰れたわ」

マックスは君の父上に接触したと思うんだと言って、「地底旅行」をハンナに見せるトレバー。「ベルニアンね」「ベルニアン?」「ジュール・ベルヌの本が事実だと信じている人たち。ベルヌはSF作家だけど、信奉者は彼が預言者だと信じているの。その代表が父よ」「僕はベルニアンではないよ」「あなたたちはここに何しに」「私は科学者だ。30キロ北で地震センサーが反応を。それを調査するために来た」「ここから北に行く道はないわ。私は山岳ガイドよ。案内するけど」「それは助かる」

ハンナをガイドにして北に向かうトレバーとショーン。スネフェルスは見かけより危険よ、と言うハンナ。スネフェルスについてショーンに説明するトレバー。「山の名前だ。「地底旅行」の中で、リーデンブロックが地底への入り口を見つけた」「早く地震センサーを見つけましょう」センサーを見つけブラックボックスを調べて、過去10年の地震活動をチェックしようとするトレバー。「これでマックスの失踪の謎がわかる」しかしそこに落雷がやってきて、センサーを直撃し、トレバーたちは洞穴の中に逃げ込むが、生き埋めになってしまう。

洞穴の中を出口を求めて歩く三人は「立ち入り禁止」の看板を見つける。いい傾向だわと喜ぶハンナ。「古い坑道があるかも。この辺は廃鉱になったと聞いたことがあるわ」線路とトロッコを発見する三人。喜ぶショーン。「鉱物を運ぶ線路なら出口につながっている」三人はトロッコに乗る。トロッコは暴走するが、なんとか止めることに成功する。ショーンは壁の穴を見つける。そこには無数のダイヤやルビーが輝いていた。

しばしば結晶体が形成され発見されるのは火山の竪穴だと呟くトレバー。「ここを登れば地上に出られるわけね」「そうだ」しかし三人の前に白雲母が落ちてくる。白雲母は超薄だと言うトレバー。「わずかな重さや圧力の変化で粉々に割れる。そして足元は白雲母だ」バリバリと白雲母は割れて奈落の底に落ちていく三人。堕ちながら話し合う三人。「この穴は何?」「ベルヌの話が正しければ、何百キロも続いている」「ありえないわ」「底はどうなってるの?」「仮説上では終点だ」「終点?」

三人は終点である水の底に落下する。なんとか岸にたどりつく三人。「あれ、星みたいね」「ここは地底だ。洞窟でコケが光っているだろう」「でも動いている」それが光る鳥であった。自然発光しているというトレバー。「ホタルと同じ原理だ。1億5000万年前に絶滅した鳥だ」

光る鳥に導かれて地球の中心に行く三人。マックスは正しかったと歓喜するトレバー。「ハンナ。君のお父さんも正しかったんだ」「あの太陽みたいな光は」「地表下、数千キロのテラリウムだ。世界の内側にある世界」「リーデンブロックは実在したってことなの」「ここに来て全てを見た誰かが脱出して、ベルヌに伝えたんだ」

三人はマックスの死体と日記を発見する。日記を読むトレバー。「1997年8月14日。今日はショーンの三歳の誕生日だ。6週間前、家に帰ると自分に誓った。だが脱出する手段がない。私はこの驚くべき発見を全世界と共有したかった。だが今は全てを犠牲にしてもショーンの成長を見たい」涙するショーンを抱きしめるトレバー。

ここはマグマ活動が活発になると巨大なオーブンとなるとショーンに説明するトレバー。「それでお父さんは」「メモによると94度までなった。60度を越えると人間は生きていけない」「ここに来て随分温度が上がった気がする。それでどうするの」「お父さんのメモに従おう」マックスの日記を読むハンナ。「ベルヌの原本を分析すると、海の真北に間欠泉のような川があり、その川は地表に噴出している」「海を横断して間欠泉を探して、その頂上に乗っかろう」

三人はイカダを作って間欠泉に向かうが、その間に嵐に見舞われたり、人食い魚に襲われたり食人植物に襲われたり、恐竜に襲われたりとさまざまな目に会うが、マグマを爆破させえることで火口から脱出することに成功する。あれはベスビオ火山だと呟くトレバー。「ショーン。週末に何をしていたかとママに聞かれたら、イタリア旅行におじさんと行っていたと答えるんだ」

大学に戻り、アランに大学を辞めると言うトレバー。「アスゲリソン・マックス研究所を作る」「そんな金をどこに」巨大ダイヤを見せるトレバー。「ちょっとした財産を掘り当ててね」明日からカナダ人ね、とショーンに言うハンナ。「そうみたいだね」短い時間で男の友情が築けたなとショーンに言うトレバー。「次の休暇は二週間にしないか」「二週間?」「クリスマスの予定は?」「ないけど」「パパの遺品からこの本を見つけた」「アトランティスの滅亡?」「楽しみだ」