2011/11に訪ねた地中海沿岸の旅を綴っています。

 

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イスタンブルのトランジットホテルをあとにし、トルコ航空の送迎バスでISTに着きました。チェックインし、出国審査をパスしてDUTY FREEで友人に頼まれていたものを探していたところ、ふと目を上げたその先に見たことのある人が。
 

 

 

 

 

 

一瞬、目を疑いました。



 



 


は?







なんで?







何でこの人がココに居るの?

 

 

 


 

 

 

 

 

シナプスが繋がらない。爆








何で彼がここに?








 

何と、目の前にいたのはAさん。ニコニコしたAさんがコチラを見て立っていたのです。







トルコ人のAさんの出会いと、その後のやりとり経緯はココに。

 

 

 

 

 

 

 

「Aさん!」
「Aさん何やってんの、ここで!」
 

 


 

 

A

「あなたを待ってたよ~」
 

 

 


 

 

「は?」
「待ってたって?何で?」

「いつ来たの?」

 

 

 

 



A

「さっき。ANTALYAから来た。」






「ここ国際線エリアなのにどうやって入って来たの?」
「どこか海外へ行く予定なの?」
 

 

 

 



A

「どこにも行かないよ。あなたに会いに来た。」
 

 

 



 


「へ?どうやって国際線ゲートをパスしたの?」

 

 

 



 

A

「国際線のチケット買ったの。」

「キプロス行き。安いから。」

 

 

 



 

「は~~?」
「これからキプロス行くの?」
 

 

 


 

 

A

「だから、どこにも行かないよ。」
「夜の最終便でANTALYAに帰る。」

「あなたに会いに来ただけ。」

 

 

 




「は?」
「イスタンブルに用事があったんだよね?」
 

 

 

 

 

A
「イスタンブルには用事ない」
「あなたに会いに来た。」
 

 

 

 

 


・・・

 

  

 


 

たまげたわ。驚いた。

 





 

この旅に出る前、日本で私はAさんに確かに2週間ばかり旅に出ると伝えた。私の携帯(当時ガラケー)はほとんど海外で使えないので、日本に帰る大体この日くらいまでメールのやり取りはできないと伝えた。








安かったから、今回も往復トルコ航空と確かに言った。







しかし具体的な日程は言わないし、どこへ行くとも言っていない。

 

 

 

 

 


たったそれだけ。伝えたのはそれだけだったにも関わらず、そんな曖昧な情報をもとに、AさんはアンタルヤからISTの国際線エリアまで私に会うためにやって来たと言うのです。国内線往復だと国際線エリアには入れないので、行くつもりもないキプロス(北)行きの国際線チケットまで購入して。

※私の訪ねた南キプロスからイスタンブルへの直行便はありません

 

 

 

 



しかも、アンタルヤで採れたざくろやオレンジやらワインやらジャムやら沢山手土産持って、今日か明日か昨日かも分からない。会わない確率のほうが極めて高い、もしかしたらいるかも知れない居ないかも知れない私になんの前ぶれもなく会いに来たのです。

 

 

 




 

私はいつも、DUTYFREEはウロウロせず、普段だったらラウンジ直行です。この日は友人に頼まれていたものを買うため、たまたまウロツイていた。

 

 

 

 

 


この日かどうかも分からない、この広いアタチュルクで見つけられるかどうかも分からないのにAさん、なんでそこまでして私に会いに来た?

 




 

 

正直私、苦笑いでした。苦笑いどころか内心ドン引きですよ。





 

Aさんに全く悪気はないし、もちろん悪い人でもない。ただただ自分の感情に任せて来たのかも知れません。こういうところが日本人との感覚の違いなのかなぁ、それ相手がどう思うか考えた?私が喜ぶと思った?私、ちょっと感情が複雑なようなのでアレですが、これ、みなさん喜ぶところ?

 

 

 

 


 

色々と手土産を持ってきてくれたので、Aさんの好きだというシーバス23年をDUTYFREEで買って差し上げました。借りを作りたくないので。







もしかしたら今後ビジネスパートナーとなるかも知れないAさんに妙な感情を持たれたくないし借りも作りたくない。


 

 

 


この旅中にもちょくちょく書きましたように、この頃、日本(地震後)はもちろん、欧米や中東、北アフリカなどを中心に世界中が混沌としていました。そんな中、比較的安定しているように見えたトルコで働きたいと思っていたのもあり、Aさんの仕事の誘いはありがたかった。同時に誘われていたレバノンの銀行マンからも連絡こそもらっていたけど、euronews観るにイスラエルから不定期で空爆される現状。また、巷の噂によると日本人ビジネスマンの労働VISAは基本的にはおりないと聞く事情を踏まえると、やっぱりレバノンは難しいと思っていました。

 

 

 

 


 

そうなれば、euro圏の最悪な経済状況を余所に(当時)発展的な成長を続けているトルコの今後はしばらく明るいと私は見ていたのですよ。実際、イスタンブルのマンション建設状況は目を見張るものがあり、6月になかった高層マンションが次々と建設され、見た目にもとにかく勢いを感じたのですよね。バブル崩壊後の経済低迷をいつまでも脱却できない、DS犬政治家ばかりの植民地日本とは正反対な活気に、あの頃の私は日本を本気で捨てたかった。






 

そしてAさんとは、飽くまでもビジネスパートナーとしてうまくやって行きたいと思っていた。にも関わらず、こんな風に会いに来るとは。これ、好きな人ならいざ知らず、マジでドン引きです。顔が引きつる私をヨソに、「会えると思っていた。ワインを飲みましょう」とカフェへ。また、更に引くのが、この時、「2月にあなたに会いに日本へ行きます」と告げられたのです。他に用事もあったのでしょうが、何で?私は本当にイスタンブルのAさんの仕事を担うことになるだろうか。は~あ。なんだか面倒なことになりそうだ。




 

 






というところで、最後の最後にオチのついたこの長旅は、この回にて終了です。いつもながらお付き合い頂きありがとうございました!





 



尚、Aさんは3ヶ月後の2月に本当に来日し、一度食事をしました。私は飽くまでもビジネスの体で、その話をしたかったですし、借りを作りたくないのでもちろん御馳走しましたよ。







しかし何ていうのですかね。何となくやっぱり気を持たれているというか勘違いしているように感じたので、この食事を機に距離を取っていたら、ドラマさながら憤慨して悲劇のヒーローと化し、最終的には勝手に自滅。しかし数年後、ひょっこりメッセージきたので少し相手していたらまた勘違い。無視していたら怒って再度自滅。これをこの十数年ほどで4回ほど繰り返し、自滅後数年経った先月(2024/1)、まーた「日本に行くから会いたい」と連絡してきたのです。しかし、私はカタール行きをほぼ決めていたので、その旨を伝えると嘘つき呼ばわりされ、それならばと無視していたらまた自滅。








彼の中で、激情型恋愛における悲劇のヒーロードラマが何度も繰り広げられている様子。まぁ、私はその内容は全く知らんし実害ないので痛くも痒くもないですが、商才あっても人格が追いつかず、ある意味いつまでも少年の心を失わないピュア(シツコイ)なオッサンもいるもんだなぁ。。とシミジミ。また数年経ったら何事もなかったように連絡してくるんだろう。メンドクサ。笑