2011/3に訪ねたトルコの旅を綴っています。
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とことんツイテないトルコ人のオッサンにフレッシュオレンジをごちそうになり、「さあて、そろそろ行こう!」と立ち上がったところ、
「Ohh!もう着いてたんですか!」
日本語が聞こえたのでそちらに目をやると、なんと!ISTで会ったAさんが向こうから歩いてくるじゃないですか!
連絡先を交換したわけでもなく、どこに住んでるかも知らないのに、まさかこの広いアンタルヤの街中でバッタリ会うとは!
「Aさん!何でここにいるの?」
すると、
「今、ちょうどISTからうちに帰ってきたところなの。」
「ここ、僕のホテルなの。」
「え?ここAさんのホテルなの?」
ローマ遺跡の目の前に建つお洒落なブティックホテル。
「そうなの、このCAFEも僕のものなの。」
なんと、不幸なオッサンが「横浜の友人を頼って引っ越し。。」と言ってたのはAさんのこと。アンタルヤに戻って働くこのカフェもAさんのものだったのです。笑
「僕のホテルは地球の歩き方にも載ってるんだよ。」
「見る?」
ま、マジっすか?ホテルの中へ案内してもらい、一番新しい「地球の歩き方」を見せてもらいました。
「ええ?Aさん、有名人じゃないですか!」
「そうなの。僕、結構有名人なの。アハハ。」
案内してくれたAさんのホテル敷地内には、未だローマ遺跡が残っており、
中庭にはメデューサと思われる彫刻まで。
建物自体も当時のものをちょちょっと改装しただけ。天井は高く、それに合わせて部屋のドアも高くて格調ある宮殿のよう。
アンタルヤを愛するAさんは、ホテル前の道路を隔てたこの遺跡もゆくゆくは全部買い上げるつもりなのだとか。
Aさん、さすがトークにキレがあると思ったら、やっぱり只者ではなかった。
そして、レセプションで仕事中の再婚した日本人の奥さんと、ちょうど学校から帰ってきた娘さんを紹介してもらい、明日の夕食の約束をしました。
ところで、不幸なオッサンはAさんと私が知り合いと分かると口をポカーンとして言葉もなげでした。そりゃそうですよね、私も驚きましたから。でも、この不幸なオッサンが声をかけ引き留めてくれていなかったら、私はここを素通りしAさんとの再会などまずなかった。その後に続くエピソードもなかったことになります。オッサンに幸あれ。
それにしても、どこでどんな風に人との縁が繋がるのか、ほんと人生は分かりませんよね。良くも悪くも運や縁は人が運んできますので、私は旅先で初見の人も無下にせず、しかし近付けず遠ざけずで応対するようにしています。Aさんとは、この3ヶ月後にもイスタンブルで再会です。