今夜も米国株が強いですね。
前日の米国市場では、特にNASDAQの強さが目立ち、今夜も米国株先物は上昇しています。
今回の株高は、ひとつの大きな材料というより、
原油安
+米国債利回りの低下
+利上げ警戒の後退
+AI・ハイテク株への期待
このあたりが重なっているようです。
まず、原油価格が下落しています。
原油が上がると、ガソリンや輸送費などを通じて物価を押し上げるため、インフレへの警戒が強くなります。
逆に原油が下がれば、
インフレへの警戒が和らぐ
↓
金利上昇への警戒も和らぐ
↓
株には追い風
という流れになりやすい。
実際、10月6日は原油価格が2%超下落し、株式市場を支える材料のひとつになりました。
そして、もうひとつ大きいのが米国債です。
米10年債利回りは10月5日に一時5.35%近くまで上昇。2002年以来の高水準となりました。
そこから10月6日には5.2%台へ少し低下。
株式市場にとっては、この「少し低下した」ということが大きいんですよね。
ただし、
10年債5.2%台って、普通にかなり高いです。
「5.35%から5.2%台に下がった!」と聞くと、金利問題が解決したようにも感じますが、そうではありません。
ものすごく高いところから、少し下がっただけ。
今の米国株は、「金利が低いから上がっている」というより、金利はかなり高いけれど、これ以上の金利上昇への警戒が少し後退したことで買われていると考えたほうが分かりやすそうです。
さらに、先週の米雇用統計も市場予想を下回りました。
普通なら「雇用が弱い=景気が悪い」と心配されそうですが、今は、
雇用が弱い
↓
FRBが積極的に利上げする必要性が低下
↓
金利上昇への警戒が後退
↓
株には追い風
という受け止め方もされています。
同じ「弱い雇用」というニュースでも、相場の状況によって株価の反応は変わるんですよね。
そして、やっぱり強いのがAI・ハイテク関連。
NVIDIAなど大型テック株が買われ、NASDAQを押し上げています。
さらに、これから本格化する米企業の7~9月期決算への期待もあります。
市場ではS&P500企業の3Q利益が前年同期比で30%超増加するとの予想もあり、AI関連企業がその伸びを支えるとみられています。
つまり、金利への警戒が少し和らいだところに、AI・半導体への期待と好決算期待が乗っている。
これが今の米国株の強さなのかなと思います。
ただ、「安心」とまでは思えません。
米10年債利回りは5.2%台、30年債は5.6%台。
これは決して低い水準ではありません。
原油やインフレ、米国の財政問題など、金利を押し上げる材料もまだ残っています。
なので、「米国株が上がっている=金利問題が解決した」ではない。
今は、「金利が上がるかもしれない」という警戒が少し後退したことが、株式市場にとってプラスに働いている。そんな局面に見えます。
株を見ていると、同じ経済指標でも、相場によって意味が変わるんだなと思います。
雇用統計、原油、金利。
一つずつ見ると単純なニュースでも、それらがつながると「なぜ今日、株が上がっているのか」が少し見えてきます。
とはいえ、10年債5.2%台。
この数字を見る限り、まだ「安心していい相場」とは思わず、冷静に見ていきたいと思います![]()