2019年第44回四国地区高等学校演劇研究大会にて文部科学大臣賞(最優秀賞)を受賞した徳島市立高等学校の舞台を、「リンダ リンダ リンダ」「カラオケ行こ!」「1秒先の彼」などの山下敦弘監督が映画化した青春群像劇。
夏休みを迎えた高校2年生のココロ(濱尾咲綺)とミク(仲吉玲亜)は、体育教師の山本から特別補習としてプール掃除を指示される。
プールには水が入っておらず、隣りの野球部グラウンドから飛んできた砂が積もっていた。
二人が渋々砂を掃き始めると、同級生である水泳部のチヅル(清田みくり)や水泳部を引退した3年生のユイ(花岡すみれ)も掃除に合流。
学校生活や恋愛、メイクなどなんてことのない会話をするうちに彼女たちの悩みが溢れ、それぞれの思いが交差していく。
「アルプススタンドのはしの方」に続き、高校演劇舞台化プロジェクト第2弾を映画化。
脚本は、舞台版の原作者・中田夢花。
原作は他に、村端賢志。
出演は、商業演劇版にも出演した「バラシファイト」などの濱尾咲綺、仲吉玲亜、花岡すみれ、「モダンかアナーキー」の清田みくり、花岡すみれなど。
映倫区分G
2024年作品
日本映画
配給はSPOTTED PRODUCTIONS
製作会社は「水深ゼロメートルから」製作委員会(製作幹事:ポニーキャニオン/制作プロダクション:レオーネ)
上映時間87分
「アルプススタンドのはしの方」が好きなので、このシリーズの第2弾、楽しみにしていました。
砂が積もるプールで繰り広げられる女子高生たちのワンシチュエーションものの会話劇です。
なかなか面白かった。
女子高生たちの青春の一コマを描いた佳作という感じですね。
水のないプール掃除に集まった女子高生たち。
高校生の小さな世界から見た疑問の数々。
それがテーマになってます。
徳島高校の舞台の映画化ということもあり、阿波踊りと水泳という組み合わせもいいですね。
なんだか、私にとっては懐かしさを感じる夏の香りがしてくる作品でした。
なんせ、この作品、脚本は原作の高校生。
非常にリアルで、等身大のキャラ。
これが抜群にいい。
色々な意味で青い。
この青臭さがいいんです。
この映画は、まさに女子高生ど真ん中のJKたちの共感を呼びそうですね。
物語自体はシンプルで観やすい。
でも、シンプルの中に、描写は豊か。
女子高生たちのキャラもそれぞれ個性的で、見えない部分の背景もなんとなく想像してしまう奥行きもあります。
見えない部分が見えてきたら、この映画はなかなか楽しめると思います。
これはオリジナルの舞台版も観てみたいですし、原作も読んでみたい。
■興行収入予想
現段階では上映館数94館と少ない。
5月3日(金)からの公開。
同日の公開作品は、「青春18×2 君へと続く道」、「バジーノイズ」、「タイガー 裏切りのスパイ」、「マイ・スイート・ハニー」、「無名」、「システム・クラッシャー」など。
ちなみに山下敦弘監督作、2023年の「1秒先の彼」は不明。
2024年の「カラオケ行こ!」は、約5億7,000万円の興行収入。
さて今作はどうか。
地元徳島では動員出来そうですね。
でも徳島には3つしかシネコンがありません。。。
全国的なヒットは厳しいか。
いい作品なんですけどね。
初登場圏外スタートと予想。
最終興行収入は3,000万円と予想。
星3つ半(5点満点)
★★★☆
「水深ゼロメートルから」公式サイト
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