「52ヘルツのクジラたち」の映画レビューと興行収入予想 | roninの最新映画レビュー&けっこう当たる興行成績予想ブログ

roninの最新映画レビュー&けっこう当たる興行成績予想ブログ

映画大好き、シナリオライター&映画興行予想師(自称)でもあるroninが、劇場で観た最新映画の感想とその映画の興行成績を予想します!

2021年本屋大賞を受賞した町田そのこの同名小説を映画化した人間ドラマ。

ある傷を抱えて東京から大分の海辺の街の一軒家へ移住してきた貴瑚。

人生を家族に搾取されて生きてきた彼女はそこで、母親から虐待を受け、声を発することができない「ムシ」と呼ばれている13歳の少年と出会う。

ムシと交流していくなかで、貴瑚はかつて自分の声なきSOSを聞き、救いだしてくれたアンさんとの日々を思い出す。

監督は、「八日目の蝉」「ファミリア」などの成島出。

脚本は、「ロストケア」などの龍居由佳里。

出演は、「青くて痛くて脆い」などの杉咲花、「さんかく窓の外側は夜」などの志尊淳、「はざまに生きる、春」などの宮沢氷魚、「ハケンアニメ!」などの小野花梨、「ある閉ざされた雪の山荘で」などの西野七瀬、桑名桃李、「犬も食わねどチャーリーは笑う」などの余貴美子、「異動辞令は音楽隊!」などの倍賞美津子など。

音楽は、「マッチング」などの小林洋平。

主題歌は、Saucy Dogの「この長い旅の中で」。

映倫区分G

2024年作品

日本映画

配給ギャガ

製作会社は

製作会社はギャガ=U-NEXT=朝日放送テレビ=中央公論新社=日本出版販売(製作幹事:ギャガ/制作プロダクション:アークエンタテインメント)

上映時間136分

 

 

原作は未読です。

本屋大賞受賞作は、どの作品もかなり面白いので、読みたいと思ってましたが、結局読めずで映画公開になってしまいました。

予告編しか知識がない状態で鑑賞。

 

おお。。。なかなか良かったですかね。

内容的にはなかなか重くて濃いですね。

泣いてしまったわ。

特に余貴美子には泣かされてしまった。

親子関係のことや、暴力による洗脳、SDGsや日本の法の問題などいくつかの社会的テーマが盛り込まれています。

たくさん盛り込まれていますが、どのテーマも無理矢理感はなく、物語の中に自然に溶け込んでいく扱いがいいですね。

その辺りの見せ方、上手いですね。

さすが成島出監督ですね。

ただ、とにかくかなり重い物語です。

 

物語の世界観も、原作ものではあるにせよなかなかいい感じです。

観る前は「ちょっととっつきにくいかな」と思ってましたが、そんなことはありませんでした。

それなりに引き込まれました。

切なさ加減はちょっと切な過ぎますけどね。。。

杉咲花は最近の「市子」の時も良かったけど、今作でも輝いていますね。

 

ただ、全体的にちょっと盛り上がりに欠けるかな。

展開的には、かなり重い不幸なことばかり起こるし、かなりドラマチックな事も起こるのですが、あえてあと一押し欲しいところ。

ドラマの展開的な事ではなくて、心情の大きな起伏がもうちょっと欲しかった。

それと不幸さ加減や背負っているものの重さ加減が、なんというかかちょっと若干白々しいというか。。。

作られた感じが凄くした。

友達とのことも、なんかちょっと白々しい。

音楽もシーンに合わせて切ない旋律なんですが、どうも狙ってきている感じがしてしまった。

そこが終始気になってしまった。

 

それでも、泣かすところはちゃんと泣かせにきてくれる感動作ではあります。

 

ひとつ細かいツッコミを。

東京の超高級タワーマンションは、オール電化じゃなくてガスコンロなんや。。。

 

先に映画を観てしまったけど、やっぱり本を読もう。

これ、原作はきっともっと面白いはずなヤツですね。

 

 

■興行収入予想

現段階では上映館数339館と拡大ロードショー。

3月1日(金)からの公開。

同日の公開作品は、「映画ドラえもん のび太の地球交響楽(ちきゅうシンフォニー)」、「ARGYLLE/アーガイル」、「コットンテール」、「FEAST -狂宴-」など。

成島出監督の近年の作品としては、2023年の「銀河鉄道の父」は、約1億6,000万円。

2023年の「ファミリア」は、不明。

2021年の「いのちの停車場」は、約11億2,000万円。

2020年の「グッドバイ〜嘘からはじまる人生喜劇〜」は、約2億円。

2017年の「ちょっと今から仕事やめてくる」は、約9億円。

2015年の「ソロモンの偽証 前篇・事件 / 後篇・裁判」は、全編が約7億2,800万円、後編が約5億7,800万円。

2014年の「ふしぎな岬の物語」は、約12億6,000万円。

2013年の「脳男」は、約12億7,000万円。

2011年の「聯合艦隊司令長官 山本五十六」は、約15億3,000万円。

2011年の「八日目の蟬」は、約12億4,000万円。

という成績。

さて今作はどうか。

かなり泣きの映画なので、口コミでそれなりに広がるか。。。うーん。。。まあそんなに大ヒットとまではいかないかな。。。

初登場3位スタートと予想。

最終興行収入は8億4,000万円と予想。

 

星3つ半(5点満点)

★★★☆

 

「52ヘルツのクジラたち」公式サイト

 

「52ヘルツのクジラたち」のチラシ付きパンフレットです!

 

町田そのこによる「52ヘルツのクジラたち」の原作本です!

 

「52ヘルツのクジラたち」のサントラです!

 

成島出監督作「八日目の蝉」のBlu-rayです!

 

成島出監督作「八日目の蝉」のパンフレットです!

 

成島出監督作「ファミリア」のパンフレットです!

 

 

杉咲花ファースト写真集『ユートピア』です!