テレビの大喜利番組やラジオ番組への投稿に心血を注いだ“伝説のハガキ職人”ツチヤタカユキの青春私小説を、「あの娘は知らない」などの岡山天音主演で映画化。
愚直で不器用、人間関係を築くのも得意ではないツチヤタカユキは、笑いに人生を捧げており、気が狂うほどにネタを考える日々を送っている。
念願が叶いお笑い劇場の小屋付き作家見習いになったものの、笑いだけを追求し常識から逸脱した行動をとるツチヤは、周囲から理解されずに淘汰されてしまう。
ヤケを起こしながらも笑いを諦められないツチヤは、ある芸人のラジオ番組にネタや大喜利の回答を送るハガキ職人として情熱を注ぐ。
やがてラジオ番組を通して憧れの芸人から東京に来て一緒にお笑いやろうと声がかかり、ツチヤは東京で必死に馴染もうとするが。。。
監督・脚本は、井筒和幸、中島哲也、廣木隆一などのもとで助監督を務めてきた滝本憲吾が、笑いに取り憑かれた男の純粋で激烈な半生を描く。
出演は、主人公のツチヤタカユキを岡山天音、彼の才能を見出し東京に呼び寄せるお笑いコンビ『ベーコンズ』の西寺を「泣く子はいねぇが」などの仲野太賀、ツチヤと意気投合するピンクを「ミステリと言う勿れ」などの菅田将暉、ツチヤが思いを寄せるミカコを「恋のいばら」などの松本穂香、「沈黙の艦隊」などの前原滉、「異動辞令は音楽隊!」などの板橋駿谷など。
脚本は他に、「雑魚どもよ、大志を抱け!」などの足立紳、「こどもしょくどう」などの山口智之。
脚本・エグゼクティブプロデューサーは、「彼女が好きなものは」などの成宏基。
音楽は、「ブルーロック 超速上映版 青い監獄 入寮編」などの村山☆潤。
映倫区分G
2023年作品
日本映画
配給はショウゲート=アニモプロデュース
製作会社はアニモプロデュース
上映時間116分
原作は未読です。
予備知識は予告編のみで鑑賞。
調べてみると、様々なラジオで「伝説のハガキ職人」として名を上げ、『オードリーのオールナイトニッポン』の常連投稿者として活躍してるうちにオードリーの若林さんに目をかけられ、構成作家となったツチヤタカユキの半生を実写化した映画ということのようです。
お、これは面白い。
てか、痛い。
側から見ればかなり狂気的でしかない様子も、当人にとっては命を懸けた熱い情熱なんですね。
これはこの映画の中の特別な人の事だけなく、我々万人にもそれぞれそういう部分があって、当てはまりますよね。
それぞれ熱の入れようの違いはあれど、気持ちは分かります。
こもまたロマンですね。
かなり刺さるところがあったわ。
なので、感情移入出来ないようで出来ました。
いや、感情移入している自分を否定している自分がどこかにいた。
そういう自分に気がついて嫌になる。
結構ストレートですが、奥行きのある作品でした。
そういう意味でも、全体的に熱量がある作品でした。
各キャラクターの役者の演技にも熱を感じる。
脇役がまた豪華で、出番は少ないけど菅田将暉もいいね。
光を差し込むような存在の仲野太賀も素晴らしい。
そしてなにより主演の怪演ともいえる大迫力の演技の岡山天音が最高です。
今まで見た岡山天音中では最高です。
観る前に思っていたよりも、なかなか中身は重いものでした。
コメディよりなのかと思ってましたが、全く違いました。
そしてかなり苦しいもの。
ほんと痛いです。
心が痛過ぎます。
なんて下手な生き方なんだ。
これはこの社会では生きていけない。
でも、なんか刺さる。
グサグサ刺さる。
きっと誰しも少しは理解出来るところがあると思う。
自分も、そういう部分がありながら、いつの間にか生きて行くための暮らしにまみれた自分がいる。
今作は、笑いに取り憑かれている様の描き方に圧倒されました。
ちょっと感動もしてしまった。
でも、重い感動。
それにしても、ほんと菅田将暉、めっちゃいい役です。
さすが大阪出身。
関西弁もネイティブなんで当たり前だけど、上手すぎる。
それになんせ役所が素晴らしい。
そして、細い!
クライマックス近くの菅田将暉との居酒屋の絡み、「お前はその世間を笑わそうとしてるんだろ。苦しいのぉ。地獄やのぉ。。。」のセリフが全てを物語ってます。
ほんと、なんか、めっちゃ痛い。。。
これはちょっと原作を読みたくなりました。
入場特典でポストカードが貰えますよ。
■興行収入予想
現段階では上映館数86館と少ない。
1月5日(金)からの公開。
同日の公開作品は、「エクスペンダブルズ ニューブラッド」、「コンクリート・ユートピア」、「名探偵コナン vs. 怪盗キッド」、「シャクラ」、「ミツバチと私」など。
岡山天音の出演映画としては、2022年の「沈黙のパレード」が約30億円。
2022年の「百花」が約5億6,400万円。
2020年の「ホテルローヤル」が約1億5,000万円。
主演作の2019年の「王様になれ」、2020年の「踊ってミタ」、2020年の「テロルンとルンルン」などの興行収入は不明です。
さて今作はどうか
初登場圏外スタートと予想。
最終興行収入は7,400万円と予想。
星4つ(5点満点)
★★★★
「笑いのカイブツ」公式サイト
「笑いのカイブツ」のパンフレットです!
ツチヤタカユキによる「笑いのカイブツ」の原作本です!
「笑いのカイブツ」のコミック本です!
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