抽象と具体のバランス | 中島基浩公務員試験合格ブログ

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公務員試験講師歴23年、「文系のジェネラリスト・試験のスペシャリスト」の講師中島基浩が、公務員試験受験生に有益な情報を提供します。「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社),「全体の奉仕者への道~知って得する!公務員試験のヒント」(GalaxyBooks)発売中。

 講師の中島基浩です。

 

 論作文やエントリーシートを書く際に、気をつけた方がよいポイントについて書きます。

 いろいろあると思いますが、論作文でもエントリーシートでも共通のポイントとして、抽象と具体のバランスを取る、を挙げることができます。

 

 論作文にしろエントリーシートにしろ、抽象論一色という方はそこそこ見られます。

 悪くはないのですが、抽象論ばかりだと、採点官である読み手がしんどくなります。

 読み手に負担をかけたり、読み手の手を止めるような文章を書くと、そこで細かいミスに気付いて減点対象になったりするので抽象論一色は得策ではありません。

 

 では具体例を書こうと、部活やアルバイトのことを、こういう試合があって勝つことができたとか、こういうお客さんがいてこういう対応をした、というような事件簿みたいな記載をされる方もいます。

 抽象論の裏付けのない単なる事実の羅列になっている具体例を書くと、「この人何が言いたいんだろう」とこれまた読み手に無用な負担を課してしまいます。

 

 過ぎたるは及ばざるがごとしで、抽象論一色でもいけないし、具体例の羅列もいけません。

 量的に適度で、質的に適切な具体例は、文章をてきめんにわかりやすくします。

 ただ、この量が適度で質が適切というのは、まさに言うは易し行うは難し。

 この塩梅を身に付けるためには、たくさん自分で書いて、たくさん添削してもらうしかないでしょう。

 

 添削については、学内講座や予備校の講座を受講されている場合は、おそらく講師による論作文の添削を受け付けていると思われます。

 独学の方は、公務員試験の情報誌「受験ジャーナル」(実務教育出版)を購入されると、追加料金を払うと添削してもらえるサービスがあります。

 論作文やエントリーシートは、できるだけいろんな立場の人に見てもらえるように、いろいろな媒体を使用して、添削してもらえるようにしてください。

 

 冬から春をすっ飛ばして初夏の陽気です。

 3月に季節性の風邪を引いたのですが、また同じような風邪を引いてしまいました。

 風邪には気をつけるようにと言える資格もありませんが、たぶん1日の最高気温と最低気温の差が大きくなると、個人的には風邪を引きやすいので、皆さんもお気を付けますように。

 がんばって。