中島基浩公務員試験合格ブログ

中島基浩公務員試験合格ブログ

公務員試験講師歴26年、「文系のジェネラリスト・試験のスペシャリスト」の講師中島基浩が、公務員試験受験生に有益な情報を提供します。「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社),「全体の奉仕者への道~知って得する!公務員試験のヒント」(GalaxyBooks)発売中。

 講師の中島基浩です。

 

 私が約30年前、公務員になっていろいろとそれまでの人生とは違うことが起こりました。

 そのうちの一つが、メモを取る機会が増えたということです。

 

 メモを取ること。

 例えば、局の幹部職員が週に一回会議をするとき、毎回一人ずつ局の新入職員が呼ばれてメモ取りをしていました。

 私も何回か、メモ取りに呼ばれたことがあります。

 会議は独特の雰囲気があって緊張しました。

 

 中近東第一課(当時)からは、通常課長が出席するのですが、代理で首席(課の№2)が出席することがありました。

 人格者として知られた中近東第一課の首席は、緊張してる私を見ると、「今日のメモは中島君だね」と気軽にいつものように、いつもの調子で声をかけてくれました。

 そういう何気ない優しさが、とてもありがたかったです。

 

 本題です。

 メモ取りですが、理想としては会議での全発言を、自分のメモに落とし込むことです。

 メモに書いてあれば、大概のことは再現可能です。

 

 もちろん、全発言をメモるのはムリという場合があります。

 早口な発言、声の小さな発言、聞いたことがない固有名詞、まれですが同時に二人発言する。

 こういうこともあるので、全発言をメモるというのは正直ムリなのですが、それでも姿勢、理想としては、全発言全内容メモというのを目標として掲げておいてください。

 

 またいろいろ略語、矢印、図解などを駆使するのはいいことです。

 例えば、国連はUN(United Nationsの略)、影響はE/K等。

 略せるところは、どんどん自分で略語を決めて略しましょう。

 メモは自分が見て、わかればいいのです。

 

 繰り返しになりますが、メモは万人に見せるものではないです。

 要は、例えば局の会議だと、自分がメモを見て、一課長がこういうこと言って、二課長が付け足したなど、一連のやり取りを自分がわかるようにメモっておけばいいのです。

 メモをきれいに取ることも否定しませんが、要は自分がわかればいいので、迷ったらメモに書いて、あとで振り返るときの材料を少しでも増やすように、ガシガシメモに書いてしまえばいいかなと思います。

 

 一度他の人が書いたメモをもとに、筆者に会談の様子を再現してほしい、という仕事を頼まれたことがあります。

 しかし、他の人が書いたメモというのは、そこから会談内容を再現するというのは、正直に言うとものすごく難しいことであり、泣く泣くその仕事は受けることができませんと返事したことがあります。

 この例からわかるように、メモとは属人的なもの、というかメモとは書いた人がわかればよい、という類の文書なのです。

 

 局の会議は、だいたい三日以内を目途に、メモをもとに清書をして、文章に再現した形(議事録)にして、出席者にこの議事録の暫定版で間違いがないか、お伺いを立てます。役所的に言えば、決裁をもらいにいきます。

 ここで時々、「この人はこんなこと言っていない」ということを、議事録に加える人がけっこういます。

 その場合は、出席者が架空の発言を追加したように、議事録を修正します。

「メモにはこんなこと書いていない、会議ではこんなこと言っていない、ルール違反だ、言っていないことが書けるか」などと、課のもう一人の一年生(研修生)が納得できない様子になったことがあります。

 上司は「議事録というのは、出席者が言っていない発言を追加してきたとしても、その辺は推し測って書くものだ」と言っていました。

 今風に言うと、「忖度」といったところでしょうか。

 

 一年生(研修生)の間は、メモ取りは毎日あるような業務です。

 大変そうと思われるでしょうが、慣れの部分が多いです。

 大概の一年生(研修生)は、Yシャツの胸ポケットにメモ帳とボールペンをしのばせるものです。

 首席に呼ばれると「○○大使館へ、先日の援助の申し出については」といきなり、メモを取らなければいけないシチュエーションになったりします。

 首席はとても忙しいので、「メモは取れない」「もう一回くりかえしてください」などというようなことは言えません。

 がっちりメモして、パソコンで文章を再現してプリントアウトしてみると、立派な電報が一本完成しています。

 まさに、首席の職人芸です。

 首席の頭の中はすごいなあ、と感心するしかありません。

 

 今は、会議の発言を音声入力してということも、行われているかもしれません。

 しかし、メモ取りというのはペンと紙でできる、公務員・社会人ならではの技術です。

 メモ取りとは長い付き合いになります。

 私も役所でメモ取りを鍛えられて、公務員試験講師業にもメモ取りの技術は活かされています。

 気長に、気軽に、メモ取りと付き合っていきましょう。

 

 学園祭はもうすぐでしょうか。

 来年受験の方も、学生生活を充実させるべく、学園祭に打ち込みましょう。

 1日30分でいいので、公務員試験の勉強も続けましょう。

 今年受験の方でまだまだチャンスを待っている方。

 今は辛い時間ですが、越年の追加募集、国家一般職の追加のお誘いなど、まだまだ事態は流動的です。

 いざというときのために、剣を磨いておいて、勝負の時を待ちましょう。

 待つのはつらいですが、こういう経験を通じて、自分という人間の器が大きくなります。

 あと、もう少しです。

 がんばって。

 講師の中島基浩です。

 

 今回はいつもとは少し内容を変えて、ブログを書きます。

 タイトルにある通り、思わぬ形で公務員試験の小説を書くことになりました。

 本を出した経験を書くのですが、「公務員試験」に関する小説ではあるので、このブログに乗せる意味もあるのかなと考えます。

 

 

 自費出版ではありますが、幻冬舎から出版できることになりました。

 今年の4月に発売になりました。

 

 きっかけは、幻冬舎に自分の原稿、といってもその時は原稿用紙十数枚くらいの、海のものとも山のものともつかない、ほんの小さなパートを送りました。

 当方としては予想外のことだったのですが、係の方にかなり気に入ってもらい、ぜひ原稿を進めてほしいということになりました。

 

 そこからまずは仮原稿を完成させて、しかしこの仮原稿は出版したバージョンとはかなり違うものでした。

 出版したバージョンと仮原稿とは話の展開の順番とか、ストーリーの内容、エピソードなどもかなり違いますし、新しい登場人物もいます。

 

 小さなパートを送ったときの幻冬舎の係の人と、仮原稿のときの係の人は違う人だったのですが、「この原稿を本にしよう」という幻冬舎の熱意は変わらなかったです。

 そして、編集の担当の人が決まって、徹底的な推敲作業が始まりました。

 こちらの担当の人は、作者でもここまでは読んでいないと思えるくらい、綿密に仮原稿に目を通されていました。

 仮原稿に赤い文字がびっしりと入っていました。

 その指示にしたがって、いろいろ書いていくという作業をかなりの間続けました。

 

 最後のシーンや収束の部分は、仮原稿と出版した原稿はぜんぜん違うといったものになりました。

 しかし、読後感はとてもよくなったのかなと感じます。

 私も「一応は」小説家でもあるのかな、という良い感じを持つことができました。

 

 小説の内容としては、本を読むと公務員試験の1年の流れや、公務員試験の受験勉強の直前期の感じとか、精神的な疾患とどうつきあっていくかとか、いい感じの2人がどう距離を近づけていくかとか、いろんな要素がある小説です。

 軽く読めてしまう分量で、おそらくは休日の半日くらいで読める本なので、紙の本の好きな方には特におすすめです。

 半日暇やなあというときに、気楽に肩がこらずに読める本だと思います。

 何卒、よろしくお願いいたします。

 

 ****************

 1冊目の本は6年前の3月、コロナが始まりそうだくらいのときに出版しました。

 語呂合わせの本です。

 当ブログでも、紹介しているのでよろしくお願いします。

 この本は出版社に原稿を持ち込むという、当方のアグレッシブな行為から、出版が決まりました。

 

 ブログの記事です。

 

 ****************

 2冊目は公務員試験の勉強法について、書いた本です。

 ブログと内容が若干被るかもしれませんが、文章は100%書下ろしです。

 この本は、出版社の担当の人が私のブログを見つけてくれて、「本を出しませんか」ということで、出版が決まりました。

 3年前の6月くらいだったでしょうか、出版されました。

 

 ブログの記事です。

 
 *************
 こうしてみると、自分が3冊も本を出版できるなんて、思いもよらないことでした。
 でも、自費出版やったから、だいぶ散財したなぁ。
 また本を出すチャンスがあったら、喜んで出版したいけど、いわゆる商業出版にしないと、財布がいくらあっても足りません。 
 小説やったら、新人賞に応募して賞を取るとか。
 賞を総なめにするくらいの出来じゃないと、とてもじゃないですがファイナンスできません。
 一つ当てたら、すごい世界ではあると思うけど。
 
 すっかり秋です。
 キンモクセイの香りが突然漂っていて、「もうそんな季節か」と思いました。
 ヒガンバナはもう咲いているのかな?。
 今年受験の方。
 秋の面接のシーズンでしょうか。
 しんどいけど、もうひとがんばり。
 ゴールは近いよ。
 チャンスは越年しても、まだ続きます。
 あせらずに、息長く。
 来年受験の方。
 学園祭もありますが、少しずつぼちぼちと公務員試験勉強を続けましょう。
 1日1問でいいから、数的処理の過去問演習などを続けましょう。
 がんばって。

 講師の中島基浩です。

 

 今年受験の方。

 勉強しようとは思うのですが、〇〇市の結果待ちで、勉強が手につかない……。

 人間だから、仕方ないです。

 サイボーグじゃないんだから、人間には心があるんだから、そんなにマシーンのように勉強できないよ。

 そうです。

 無理に勉強をしても、身に付かないものです。

 いろいろとリフレッシュしたら、いいでしょう。

 カフェでゆっくりするとか、スーパー銭湯に行ってすっきり汗をかくとか。

 まあ、そうゆうときがあってもいいでしょう。

 

 いろいろ結果待ちがあったり、10月以降の試験に賭けるとか。

 なかなか勉強できません。

 来年の今ごろは…と考えると、モチベーションが維持できるかもしれません。

 役所でいきいきと働いている姿を、想像してみましょう。

 来年のことなんて、考えるのが怖いという人もいるかもしれません。

 しかし、思考実験としてやってみるのも、面白いでしょう。

 

 役所側は、合格者を発表するのですが、他の役所に行くという合格者が一定数はいるものです。

 想定よりたくさんの合格者を逃してしまうことになると、しかるべきときに、追加募集が行われます。

 公務員試験検索サイト、こむいん、koumuwin、ハムなびなどのサイトを見ると、追加募集を効率的に把握することができます。

 

 今年受験の方は、とにかく待つときは待つこと。

 語学の勉強、小説の読書など、時間のかかることを行って、なんとか時をやり過ごしましょう。

 面接の場面を想定して、自己PR、志望動機、ガクチカなどをブラッシュアップするのもいいでしょう。

 

 来年受験の方

 夏休みが終わり、日常モードが始まる昨今。

 アルバイト、部活・サークルなどに取り組みつつ、動画の講義も消化しなきゃいけない。

 学園祭もある。

 場合によっては、就活も。

 これらの諸課題と公務員試験勉強との両立が難しいです。

 数多の先輩が通って来た道です。 

 

 公務員試験勉強がゼロになる日があってはいけません。

 どんなに他の用事で忙しくても、1日15分でもいいので、公務員試験の勉強をしてください。

 数的の問題を解くとか、スマホに保存したテキストの表を電車の中で見るとか。

 プツンと切れてしまってはいけません。

 受験勉強を習慣にしなければいけません。

 忙しいからといって、歯磨きをしない人はいません。

 公務員試験の受験勉強は、歯磨きです。

 

 スケジュールとしては、

 数的処理は、動画のペースで消化している。

 社会科学は、ほぼ終わりそう。

 専門科目は、憲法が終わり、民法もいい調子、経済理論に入りつつある。

 という感じが、ベストのペースです。

 若干の遅れがあるのは、仕方ありません。

 

 秋になりました。

 しかし、あっという間に寒くなるかもしれません。

 食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋、芸術の秋。

 何かを始めるには、案外よい季節。

 勉強も9月スタートの方は、できるだけ早く5月スタートの方に追い付くように、講義を視聴しましょう。

 がんばって。

 講師の中島基浩です。

 

 来年からの道が決まった方、おめでとうございます。

 まだの方も、まだまだこれからです。

 越年でがんばった結果、道が決まった先輩も、たくさんいらっしゃいます。

 あとひと踏ん張りです。

 

 来年からの道が決まったとして、準備は如何ですか。

 おそらく、皆さんが役所で行う一番始めの仕事は、とにかく電話を取ることです。

 これは、主に固定電話だと思われます。

 役所での携帯電話の扱いについてですが、携帯電話のオフィスへの持ち込みは、いろいろな観点から制限を受ける場合もあるようです。

 となると、皆さんが役所で電話を取る際は、固定電話が相手になる場合が多いと思われます。

 

 皆さんは、部屋の中の10台の固定電話が一斉に鳴り出すという経験を、されたことはありますか。

 中近東第一課(当時)では、時に10台の固定電話がこれでもかと一斉に鳴りました。

 最も忙しかったときは、まさに「電話が鳴り響く」です。

 取っても取っても、電話はずっと鳴ります。

 もう一人の一年生とともに、懸命に電話を取りますが、まさに鳴り止みません。

 

「役所って、おっかないなあ」と思われたかもしれませんが、あくまで一時期です。

 ピークは10分くらいで過ぎる場合が多かったです。

 そして、この役所の電話は固定電話です。

 電話にはランプが付いていて、このランプが点灯すると、この電話機に相手が内線(内線番号:XXXX 中近東第一課 総務班の電話という感じ)をかけていますよ、というしるしになります。

 このランプが付いている電話の受話器を上げて取ると、相手と通話することが可能です。

 この時中近東第一課の他の9台の電話は、ベルは鳴りませんが、役所の電話は大概の場合、電卓みたいなボタンが付いています。

 この電卓のような部分の、総務班の電話を表す番号(例えば総務班の電話=Y番と割り当てているとすれば)のボタン(つまりY番のボタン)を押して、受話器を上げると、課の任意の電話機から、Y番の電話をかけてきた人と通話することが可能になります。

 順番がとても大切で、ボタンを押さずに受話器を上げただけなら、何も聞こえません。

 先に電話機の電卓のY番ボタンを押してから、受話器を上げると、任意の電話機で相手との通話が可能となります。

 

 電話でよくあるのが、取ると外線(文字通り、役所外からの通話)からの通話だったという場合です。

 1年生の省員にとって、けっこうあるシチュエーションです。

 ただ、外線は油断ならない通話が多く、ある意味自分の返答をもってして外務省の見解と取られることもあるので(ずばりマスコミからの電話はかなりビビります、今だったらSNSに通話内容をさらされるということもあるでしょう)、緊張します。

 ちなみに課の大蔵省(現財務省)の方から、大蔵省(当時)の電話は、外線の場合はベルの音が変わるという機能があると教えてもらいました。

 正直「いいなあ、進んでるなあ」と思ってしまいました。

 大蔵省は自省の予算が潤沢なので、一段上のシステムなんだなあ、と痛感しました。

 

 固定電話やっかいだなあ、と思われたかもしれません。

 しかし、ご安心あれ。

 30年前の話になりますが、新入省員研修で固定電話の取り方のシミュレーションは、徹底的に勉強しました。

 外部の民間の専門家の方から、微に入り細に入り、徹底的に教え込まれます。

 この電話のシミュレーションも、勉強になった研修の一つです。

 今も、似たような感じで続いているのではないでしょうか。

 

 役所の電話は一筋縄ではいきません。

 一年生が電話を取れずに、3回以上ベルを鳴らしたら、上司から「研修生!」と怒声が飛ぶこともあります。

 しかし、怒声は一部の課だけですよ。

 平成初期の役所は、パワハラ意識などは、非常に希薄でした。

 令和の今は、ずいぶんマイルドになったことでしょう。

 ただ、受話器を上げるとか、令和ではずいぶん機会が減ったように思われます。

 固定電話にも、慣れておきましょう。

 

 いつの間にやら、秋に入りつつあるようです。

 もう、暑いのは勘弁です。

 寒い季節ももうすぐです。

 来年受験の方は、そろそろ秋学期に入る頃合いでしょうか。

 公務員試験勉強も続けていきましょう。

 冒頭にも書きましたが、まだ進路が決まっていない方も、まずは情報収集をしましょう。

 追加募集など、こむいん、koumuwin、ハムなびなどの公務員試験検索サイトで、情報収集に努めましょう。

 がんばって。

 講師の中島基浩です。

 

 仕事をする上において、上司に報告するタイミングというのがなかなか難しいです。

 こちらも急ぎで上司に報告を入れる必要があるのですが、上司もとても忙しそうな場合、例えば首席(外務省の課の№2です)と何か話し合っている場合、そこに割って入るのはとても勇気が要ります。

 

 新入省員は、4月いっぱいまで研修所で研修を受けます。

 英語の研修生は、ゴールデンウイーク明けくらいから、本省勤務です。

 英語以外の研修生は、5月中旬くらいまで語学研修があって、それから本省勤務です。

 英語の研修生は8月に、留学で重要となる英語のテスト(おそらくTOEFLやIELTS)の特訓をして、留学に備えるというミッションがあります。

 この8月に英語研修生は、いったん本省勤務がお休みになり(羨ましかった!)、英語のブラッシュアップをします。

 そのため、英語の研修生は早い目に本省勤務になるのです。

 

 この4月いっぱいの研修の一番最後に、本省の人事課職員が研修所までやってきて、実務のノウハウについて話されます。

 この研修はとても役に立ちました。

 特に役に立ったのが、この記事で話題にしていることと関係しますが、どういう人が課長に電話をかけてきたら、いの一番に課長に報告すればいいのか、目安を示してもらったことです。

 講師の職員が言われるには、「官房副長官秘書官以上が課長に電話をかけてきた場合は、課長がどんなに偉い人と話をしていても、インターラプトして(間に入るということ)、電話の旨要件を伝えなさい」ということでした。

 官房副長官秘書官以上ということは、それ以上なのは官房長官秘書官と総理秘書官しかいません。

 

 電話と言えば、乱暴な電話をかけるのでその筋では有名な高官がいました。

 その筋というのは、各課で電話番を勤めている一年生というか研修生の間という意味で、「〇〇〇〇さんは、電話乱暴だね」と意見が一致して、大受けになったという意味です。

 

 この高官の電話というのは、概ねこんな感じです。

 チリン、チリン。

 あ、課長がいないけど課長の席の電話が鳴っている。課長の電話に出なきゃいけない。

「はい、中近東第一課課長の席です。」

「課長!(何だ、この人は!)」

「只今席を外しております。」

「首席!(これが噂の〇〇〇〇さんか?!)」

「只今席を外しております。」

「総務班長!(あのもしかしてあなたは○○○〇さんですか?)」

「×時まで会議に出ております。」

「何だこの課は!(いやあなたが何だこの人は、ですよ!)」

 名乗りがないのですが、その筋の人には正体がバレバレという人です。

 

 確かに、課長も首席も総務班長も不在というのは、課ではめったにないことではありますが、この中近東第一課の体制は危機管理の点で問題があります。

 ○○○○さんの憤りは一理あります。

 しかし、電話では自分の名前を名乗るというのは、最低限のマナーではないですか。

 そこは、高官とか研修生とかも関係なく、一社会人として当然のマナーがあるのではないでしょうか。

 

 課長への報告のタイミングについては、現実はグレーゾーンが多く、うまく報告に入るのはなかなか難しいです。

 何回か失敗して覚えるしかないのかな、という感じがします。

 最初からうまくはできません。

 総務班長や首席を経由してという方法が、一案として考えられます。

 中近東第一課の場合は、当時の首席が省内きっての穏やかな人格者であり、何かあったらこの首席に頼もう、というのが研修生中島の一つの切り抜け方でした。

 

 4月の研修で教わった、官房副長官秘書官以上の電話は最優先で課長につなげろという指針は、研修生の私にとって、とてもわかりやすく、有益なアドバイスでした。

 役所には、ローカルルールというのがいっぱいあって、それを一つ一つ身に付けていくというのが、仕事をする上で大前提になっているという場合がかなりあるでしょう。

 When in Rome,do as the Romans do.

(ローマでは、ローマ人のように、郷に入っては郷に従えの英語版)

 ローマも郷も役所もあんまり変わりません。

 ぼちぼち、慣れていきましょう。

 

 夏休みもそろそろ終わりでしょうか。

 今年受験の方は、まだまだC日程、D日程など、試験は続きます。

 とにかく、粘り強く。

 追加募集の情報も、がっちり入手しましょう。

 来年受験の方は、何かと学園祭の準備に時間がかかると思いますが、ガクチカで言えることが増えますから、学園祭と受験勉強の両立を心がけましょう。

 すき間時間を作って勉強するのが、肝心です。

 コツはコツコツ。

 がんばって。

 講師の中島基浩です。

 

 ここのところ役所事情の話が続いたのですが、久しぶりに問題の解法についての記事です。

 では、始めましょうか。

 

 出典を出すと引いてしまう方もいらっしゃるかもしれませんので、後出しにします。

 取りあえず、以下の問題を解いてください。

 民法の問題なのですが、民法を全然知らない人でもある解法を用いると、ありゃっと解けてしまう問題です。

 一種のパズルみたいな問題です。

 やってみましょう!。

 

<問題>

 契約に関する次の1から5までの各記述のうち、正しいものはどれか。

1 死因贈与は、負担付ですることができない。

2 準消費貸借は、目的物の引渡しがなければ成立しない。

3 使用貸借は、書面でしなければ成立しない。

4 寄託は、報酬を定めなければ成立しない。

5 民法上の組合契約の出資は、金銭を目的とするものに限られない。

 

 如何でしょうか。

 5本の肢から1本正しいものを選べパターンの問題は、1本の違う肢を選べばだいたい正答に至ることができます。

 何か1本だけ仲間外れ見つかりましたか。

 

 文頭を見るか、文末をみるか。

 いいところに目を付けました。

 受験においては、文末を比較するといいことがあります。

 もう1回問題文を、ヒント付きで振り返りましょう。

 

1 死因贈与は、負担付ですることができない。

2 準消費貸借は、目的物の引渡しがなければ成立しない。

3 使用貸借は、書面でしなければ成立しない。

4 寄託は、報酬を定めなければ成立しない。

5 民法上の組合契約の出資は、金銭を目的とするものに限られない。

 

 マーカーを付けたところに着目です。

「限られる」という表現は、このブログで何回か記事にした、いわゆる極端な表現です。

 極端な表現はだいたい間違いです。

 方向性としては「×」です。

 一方、この問題の肢5は「限られない」、言い切らない表現、ぼんやりした表現です。

 このぼんやりした表現は、「極端な選択肢、往々にして間違い」の反対で、「ぼんやり言葉は、正解が多い」の公式があてはまります。

  過去の記事です。

 ご参照ください。

 

 死因贈与や準消費貸借や使用貸借や寄託が、「何やそれ」という感じでも、「限られない」が怪しいとセンサーが反応したら、その通りであり、肢5が正解です。

 この問題は、肢5が正解です。

 

 ここで問題の出典の発表です。

 ジャン。

 司法試験予備試験令和元年の23番の問題です。

 難しそう、という感じでしょうか。

 ちなみに正答率は94.8%の問題です。

 テクニック的にもさることながら、予備試験の目線で見るとこれくらいはできるよねという基本的な問題です。

 

 今日は、これくらいで。

 

 面接本試験、市役所C日程。

 まだまだ公務員試験のシーズンは続く。

 最近気温が下がり、こういう時は効きすぎた冷房などで、風邪を引きやすいです。

 とにかく体調に気をつけましょう。

 来年受験の方は、まだまだ夏休みですか、まとまった時間はこの先なかなか取れないので、講義動画の視聴、過去問の演習、そしてそろそろ来年の面接試験準備など、着々と準備を整えましょう。

 がんばって。

 講師の中島基浩です。

 

 今日も役所事情です。

 もう30年以上の前の話です。

 役所のオフィスにはテレビがありました。

 まだ薄型ではなく、ブラウン管が入っているごついテレビです。

 役所にはファイルの棚や本棚、段ボール箱など、いろいろ雑多な物があるのですが、それらに紛れてTVは鎮座していました。

 

 公務員の名誉にかけて言いますと、何も公務員が歌番組とかバラエティとか、そういうのを見るためにテレビが設置されているのでなく、業務の一環として情報収集をするために、テレビはあるのです。

 その側面が一番よく出るのが、当時のテレビメディアでもっとも速報性に優れたCNNの視聴です。

 役所のテレビはCNNが映ります。

 たぶん当時の場合はCNNのケーブルか何かをつなげていたのだと思います。

 特に外務省北米局は、CNNの視聴が必須なのではないでしょうか。

 中東関係で何かあった場合も、中近東第一課課長が緊張した声で「〇〇さん(庶務班の人)、CNNつけてみて」と命じるシーンが見られました。

 

 似たような番組としては、NHKの昼12時きっかりに始まるニュースを挙げることができます。

 ここでそれまでの1日の重要ニュースがてんこもりで振り返りされるので、これも課長お気に入りの番組でした。 

 中東関係で重要な出来事、例えば中東の先方とこちらの外務大臣が会談した場合は、「通訳の△△さん、映ってる」とか、「自分がタイプした発言内容を、外務大臣がしゃべってる」など、いろいろ楽しみが多かったです。

 

 外務省の昼休みは当時は12時半開始なので、NHKのニュースが12時20分くらいに終わると、「ひるどき日本列島」という番組が放送されていたでしょうか。

 この番組のオープニングテーマのギターリフを聞いて、私が口ずさんでいると、課員の人が「ナカジー、この曲のギターリフがお気に入りみたいだな」と私につっこんでくれました。 

 

 行政官にとって国会でどういう議論が行われているか、ましてや自分が担当している政策や法律が国会に上がっている場合には、国会の状況を逐一フォローすることが必須です。

 課のテレビでも国会の審議を見ることができました。

 局長が発言要領通り答弁されるのかな、という点などを確認します。

 国会の審議を、とても長い場合は一日中議論が続くのですが、それをずっとフォローするのは、総務課国会班の仕事です。

 ここも忙しい部署の一つです。

 国会班に行くと、国会の審議も複数の委員会で行われる場合もあるため、テレビの画面がいくつも並んでいて、それぞれの委員会をチェックしています。

  

 

 CNNとNHKのニュース、国会中継などは情報収集の一環ととらえることができます。

 一方娯楽というか、言わば課内テレビが力道山の街頭テレビみたいな機能を果たすときもあります。

 私が入省して中近東第一課(当時)に勤務していた年は、あの野茂が大リーグに乗り込んでいって、渡米一年目の野茂が、大リーガーから三振をバッサバッサと取っていた年です。

 ということでお昼くらいに生放送されていた、大リーグオールスターを、課長以下課員まで野茂の投球を固唾を飲んで、テレビで見守ることになります。

 力道山のテレビもかくやと思われるような光景です。

 野茂がホームランを打たれそうになると、普段は聴けない課長の大絶叫を聴くことができました。

 やっぱり野茂はすごいや。

 今でこそ日本人が大リーグでプレーして当然の時代になりましたが、当時は本当に野茂がたった一人で乗り込んで、大リーガーを打ち取っていたのです。

 

 国内の野球もしかりです。

 Jリーグも始まっていましたが、当時は球技と言えばやはり野球でした。

 私の年の日本シリーズは、ヤクルト対オリックスでした。

 これも、名勝負の日本シリーズでした。

 課のテレビは、やんややんやと日本シリーズを放送していました。

 課員も仕事の合間を縫って、テレビにくぎ付けです。

 

 日本シリーズだけではありません。

 巨人対阪神も、課内テレビ格好のカードです。

 時の阪神は、いわゆる暗黒時代です。

 阪神の選手はとてもがんばっていたのですが、巨人などのチームと比べると、彼我の戦力差は圧倒的です。

 あの暗黒時代を体験した阪神ファンは、どんなに打ちのめされたとしても、そこから立ち上がる反発力は半端ないです。

 

 今でこそテレビはオールドメディア扱いで、スマホで動画を見るというスタイルが、国民の間に浸透しつつあります。

 ただ、30年ほど前のテレビのメディアとしての力は、まさに圧倒的でした。

 まだ、中東第一課にテレビは鎮座しているのでしょうか。

 さすがに、今は薄型テレビやと思うけど。

 

 9月になりました。

 まだ夏休みは続いてますでしょうか。

 今年受験の方は、市役所試験を中心とした秋筆記試験のモードに入ります。

 いったんはダメだった試験種から、合格者に逃げられたので、声がかかってくるというのも、公務員試験あるあるです。

 ハムなび、こむいん、koumuwin等の検索サイトを活用して、再募集など、貪欲に情報を入手しましょう。

 来年受験の方は、学園祭の準備などもあるかと思いますが、公務員試験の勉強もできるだけ継続しましょう。

 プツンと切れてしまってはいけません。

 じわじわとしなやかに続けていきましょう。

 コツはコツコツ。

 コツコツが勝つコツです。

 がんばって。

 

 講師の中島基浩です。

 

 面接試験が断続的に行われる時節だと思います。

 これから、長い目で見ると年末、さらに卒業直前の二月くらいまではこんな感じだと思います。

 特に一月、二月くらいは、相当数の合格者に逃げられた自治体が再募集をしたりします。

 ハムなび、こむいん、koumuwinでがっちり情報をゲットしましょう。

 

 受験生のみなさんにとっては、この準備の日々がずっと続くと思います。

 面接の準備ですが、どうしましょうか。

 ある方は、とにかく想定される質問を全部洗いだして、答えを用意して、それをガッツリノートにまとめて、全部覚えるという準備をされます。

 受験生のみなさんには、ガッツリノート派はけっこういらっしゃるように思います。

 

 しかし、面接官は「この受験生はガッツリノート派だ」と的確に見抜くものです。

「ガッツリノート派だ」と見抜いた場合、どうするかと言うと、ノートに百問質問が書かれているとすると、百一問目を訊いてくるという具合です。

「そんなことできるんですか」と思われるかもしれませんが、いい面接官は、難なくそういう芸当をしてくるものです。

「ガッツリノート派」は予想外に弱いのです。

 あたふたとなって、思いもよらないことを口走って、「しまった」と思ったら、不合格の憂き目にあう。

「ガッツリノート派」の何がいけないんでしょうか。

 

 面接って何のためにしますか。

 たくさんの問題に対して正解を出して、知識の質・量をアピールする。

 これは「筆記試験アプローチ」です。

 面接にも、このアプローチしてませんか。

「自己PR」にはこう答える、「アルバイト」にはこんな風に、「公務員になりたい理由」はこのセリフ。

 悪くはありません。

 

 しかしです。

「どんな音楽聴くの」

「(ん…ちょっと変化球だけど)、ハイっ、ミセスグリーンアップルが好きです」

「髪型にこだわりはありますか」

「(髪型?!、どうしようか)、ハイっ、自分の天然パーマの髪質がいやでしたが、最近はそれを活かした髪型を心がけています」

「無人島に行くとしたら、誰を連れて行きますか」

「(無人島?!?!?!、質問の意図は?…わからん)、ハイっ、大谷翔平さんをリクエストします。強そうだから、ちょっとした動物は全部倒してくれるからです」

 

 実際にこういう質問があったら、ちょっとかっとんだ自治体かもしれませんが、いかにもガッツリノート派を駆逐するような質問例ですね。

 面接試験も準備は必要です。

 しかし、セリフ棒読みで答えを言うことによって、ラクをしようというのは準備と違います。

 

 もちろん、五大質問項目はガッツリ系の準備でもいいでしょう。

 ①自己PR、②志望動機、③ガクチカ、④最近関心を持った出来事、⑤趣味・特技

 五大の根拠は、公務員面接試験の標準と言える、国家一般職の人事院面接の面接カードが、この五大質問項目でできていることです。

 

 当記事の関連の記事です。

 少々重複がありますが、大事なことは何回でも書く、マンネリでもしぶとく書くというのが、当ブログの方針です。

 悪しからず。

 

 上記の記事にも書きましたが、面接ではどうしたって予想外の質問が訊かれます。

「予想外」を「予想」せよ、です。

 何か禅問答的ですが、「準備していない質問も訊かれる」と想定しておくことです。

 面接官もそういう質問の場合は、受験生がスラスラ答えることをまったく期待しておらず、受験生の素直な回答、受験生の素のことばを期待しているのです。

 

「本当の自分」という概念があります。

「面接で本当の自分が出せたら、ほとんど受かるよ」という言葉があったりします。

「本当の自分」って。

 スラスラ与えられた言葉を述べて、それって「本当の自分」ですか。

 さっきの「無人島の質問」にしても、とっかえつっかえしながら何とか答えをまとめた、けど、しどろもどろだった。

 しどろもどろも「本当の自分」ですよ。

 

 面接官は、完成形は期待していません。 

 圧迫っぽくなるかもしれませんが、受験生をつっかえさせよう、しどろもどろにさせよう、という質問をわざとする面接官も若干名ですが、いらっしゃるでしょう。

 それなら、しどろもどろになるのも、当たり前じゃないですか。

 そこからは、逃げられません。

 みんな、しどろもどろです。

 その質問の正解は、しどろもどろなのです。

 

 部分的にはガッツリノート派もOKです。

 特にあがり症の方、緊張してしまうタイプの人は、五大質問項目を中心に、がっつり固めてしまうのもOKです。

 ただ、本試験はどんなに準備してもその通りにはいかないです。

 本試験の面接部屋の扉をノックする、そのときにはガッツリノートの記述は全部忘れましょう。

 

 中に入ると面接官がいます。

 何人いるでしょう。

 一人?、二人?、三人?、五人?、十人?!。

 筆者の面接のときには、十人ズラズラッと並ばれていました。

 まるで、お内裏様、お雛様、三人官女、五人囃子のひな人形のようでした。

 

 質問を出す面接官と会話が続くように、面接試験を進めていきましょう。

 ガッツリノートの記述にとらわれて会話がうまくいかない、というのはまさに本末転倒です。

 目線は相手の胸元、襟元のあたりへ、ときどき目線を上げて相手の鼻先を見たり、時折視線を合わせるのもいいでしょう。

 本試験では、準備は忘れて会話に徹する、初対面の年上の知らない方と失礼のないコミュニケーションができる、仕事の場面でも面接官に「ぜひ自分の部下にして一緒に働きたい」と思わせることができれば、ほぼほぼその面接は大成功です。

 

 まだまだ暑いですね。

 災害が絶えない日々。

 いつ、自分の地元にも災害が起こるか。

 自治体志望の方は、自治体を災害から守るために公務員を受験するというラインで志望動機を組み立てる人もいらっしゃるでしょう。

 高校野球が終わったら気温は下がるものなのに、まだまだ暑くなるというパターン。

 地球の悲鳴が聴こえそう。

 明らかに、今の気象はおかしい。

 分断された国際社会と言いますが、気象正常化のもと地球連合を作って対処してほしい。

 コロナのときみたいな、大同団結はできないのでしょうか。

 4回生の方、公務員試験はまだまだこれからですよ。

 3回生の方も、8月が終わろうとしています。秋の学園祭は思いっきり楽しんで、ただ勉強もしっかり、勉強・学園祭メリハリをつけて取り組みましょう。

 がんばって 

 講師の中島です。

 

 すみません。

 今日も役所事情・体験談の話です。

 いろいろ思い出してしまって(^^;。

 

 

  他の中央官庁にはスタッフは限られていると思います。

 スタッフというか、担当官制度が徹底している外務省は、やはり独特で、各省から来られている方はけっこう戸惑われていました。

 これからの班の話にも、けっこう関わってくるので、ぜひ上記の記事もお読みください。

 

 配属というのは、普通は配属課のことです。

 当たり前ですが、どの課に配属かというのは超重要事項です。

 しかし、課の中のどの班に配属されるかというのも、同じくらい重要です。

 

 外務省の場合、どの課も班はだいたいこんな感じです。

 まず、総務班です。

 各省には官房直属の総務課がありますが、総務班は言わば課の中の総務課です。

 私がいた中近東第一課(当時)の場合だと、国と国をまたがる項目であるとか、例えば中東和平(イスラエルとパレスチナの平和を目指すという壮大な試み)などは、総務課直属のマターです。

 多国間の話(私のいた頃は中東経済サミットがあった)なども総務課マターになりやすいです。

 総務班には、いわゆる総合職の方の配属が多くなります。

 外務省の1年目の職員もたいがいの課の場合、この総務班に配属されるでしょう。

 

 次は庶務班です。

 どこの課も、総務班と庶務班はあると思います。

 組織においては、必須ということでしょう。

 庶務班は、備品の調達であるとか、課員の給与・休日・出退勤・課金の集金など諸々の管理、課員のパソコンの調達・修理など縁の下の力持ち的職務を担当します。

 庶務班の班員の方は、高卒の方が受験する公務員試験を通過した方がほとんどです。

 役所の格言としては、庶務班の班員を軽んじる人は出世しない、というものがあります。

 いわゆる同期の花形、同期のエース、将来の次官、次官になられる方の中で、庶務班の人を軽んじる方はいません。

 庶務班の人がファンになってしまう魅力や人格を兼ね備えた総合職の人が、上に上に上がっていく傾向があります。

 

 そして中近東第一課の場合は、地域班というものがあります。

 外務省の中で北米や欧州、アジア、中南米などを担当する地域課にはほとんどの課に地域班があるでしょう。

 地域課である中近東第一課も、この辺は他の地域課と同じです。

 地域班は文字通り、地域を担当する、いわゆる担当官が集まっているような班です。

 この担当官が、外務省独特の、経営学で言うところの「スタッフ」です。

 地域班に配属されるのは、いわゆる外務専門職試験を通過された方が多いです。

 複数の諸国を担当する担当官は大変だと思いますが、現在中東第一課では一人一国が徹底されているようです。

 その方が、スタッフの仕事のクオリティがより一層上がるでしょう。

 

 そしてこの地域課のスタッフを束ねているのが、中近東第一課の場合は、地域調整官(略して調整官)です。

 課長は課の№1。

 このブログでカジキマグロネタなどで、いろいろ書かせていただいたのが、首席で課の№2。

 この首席というポストも、外務省独特です。

 そして、ここで出てきた課の調整官は、№2というか№3というか、№2.5とでも言えばいいでしょうか。

 課長と首席はだいたい総合職試験、調整官は外務専門職試験という住み分けがあります。

 

 調整官の職務としては、先ほども記しました、地域班の統括、あと日本の要人が中東を訪問したり、中東の要人が日本を訪問する場合、いわゆる「ロジ」になりますが、中近東第一課ではこの調整官が「ロジ」を仕切ることになります。

 端から見る限りでも、激務です。

 

 筆者はこの調整官にも大変お世話になりました。

 この記事にある課の№2というのが、調整官です。

 正確には№2.5です(^_^;)。

 この記事の仕事の後日談として、調整官が「ヨルダンの件は、助かった」と言ってくださって、筆者は最後の最後の連絡室だけ仕事を手伝ったに過ぎないにもかかわらず、ランチに誘ってくださいました。

 霞が関の住人にしてみれば、知らない人はいないという、確か虎ノ門にあったと思いますが、霞が関から少し歩いて、役人御用達のスパゲッティ屋に連れて行ってもらいました。

 少し並んだ記憶がありますが、何とか席について注文しました。

「公務員はこういうとこでメシを食べるんだ」と、けっこう感動しました。

 値段の割に量があって、味もパンチが効いた味というか、調整官のパワフルさの一因は、このスパゲッティにあるんやなと思って、ありがたくスパゲッティをいただきました。

 確かおごってもらったと思うので、「中島君よう、調整官には重ね重ねお礼を言いなさいよ」と、今の筆者は若き日の自分に言いたいです。

 若い=感謝の念が足りない、ということなのかな。

 

 総務班=国家総合職試験

 地域班=外務専門職試験

 庶務班=国家一般職試験(高卒生対象)

 概ね、こういう住み分けになっています。

 総合職、専門職の1年目の職員はだいたい総務班、高卒生試験の場合は庶務班というのが、ほぼほぼあてはまるでしょうか。

 ただ、例外で高卒生試験から入省したのに、省内でも1,2を争うハードワークの課に配属されてしまい、総務班に配置になった方もいらっしゃいます。

 その人は、端から見る限りでも、ものすごくものすごくものすごく忙しそうでした。

 かわいそうな事例です。

 しかし、こういうことは本当に例外中の例外です。

 

 どの課も重要ですが、班というのはある意味それ以上に重要かもしれません。

 あくまで筆者のいた役所の一例なので、一般化はできないと思われます。

 言わば、私の体験です。

 しかし、班という単位は大概の役所にあると思うので、皆さんも意識を払っておくとよいでしょう。

 説明会で課のことは質問されるかもしれませんが、班のことを質問すると、他の受験生と差別化できる好例の質問になるかもしれません。

 使用上の注意をよく読んで、班のことを説明会で質問しましょう。

 

 暑い日が続きます。

 本当に秋が来るのでしょうか。

 春と秋が年々短くなっている気が……。

 今年受験の方は、そろそろ内定とか出てくる頃合いでしょうか。

 9月試験など、まだまだこれからが本番、という方も。

 公務員試験は長期戦になる場合もあります。

 年越しで進路が決まるという方もいらっしゃいます。

 粘り強く、少しでも可能性の高い試験に挑み続けましょう。

 来年受験の方は、夏休みも終わりつつある時期です。

 青春を謳歌した方も、勉強も忘れないように。

 SPI・SCOA・BESTの台頭など、試験制度は変革期です。

 最新の情報をホームページ、SNSなどでフォローしましょう。

 がんばって。

 講師の中島基浩です。

 

 忙しさとか出向とか、役所時代のことを書いていると、いろんなことを思い出しました。

 今日も、役所事情・経験談の記事です。

 お付き合いお願いします。

 

 さて、皆さんが来年公務員になったとして、名前覚えて、職階名覚えて、いざ「中村さん」って呼んで大丈夫だろうか、というのは新人あるあるです。

 私もかなり戸惑いましたし、他の人と全然違う呼び方をして、職場で浮いてしまったこともありました。

 それは、新入り・新人ならある意味仕方ないことです。

 またこの「職場で上司をどう呼ぶか問題」は、かなりローカルルールが物を言う場合が多いです。

 著者は外務省だったので、外務省のローカルルールを書くことになりますが、以下記します。

 

 前提として、「職場で上司をどう呼ぶか問題」は単なる呼び方にとどまらず、職場の雰囲気を決める重要問題でもあります。

 あくまで伝聞なのですが、以下記します。

 今日の都市銀行からメガバンクへの統合の道の走りとなった、1995年の出来事がありました。

 三菱銀行と東京銀行の統合です。

 時の三菱銀行は、都市銀行の中でも正統の系譜を受け継ぐ銀行です。

 一方東京銀行は、言わば商社っぽい機能も持つハイブリッド型銀行で、世界各国に支店を持つ、国際派の銀行でした。

 行風は似ているとも言われましたが、「職場で上司をどう呼ぶか」がこの二行は全然違ったそうです。

 

 三菱銀行は「職階名」です。

 木下支店長とか、北條次長などと呼びます。

 一方、東京銀行は「さん付け」です。

 三宅さんとか、秋山さんなどと呼びます。

 この二つは、三菱側に合わせる(「職階名」)で決着がついたらしいです。

 すいません、伝聞なんで、違ってたらすみません。

 正確でなかったら、即訂正します。

 

 役所ではどうなのかと言うと、基本は「職階名」だと思われます。

 想像してほしいのですが、支店長や課長などを「さん付け」で呼ぶのは、一年生の段階ではかなり勇気がいることです。

 しかし、役所の雰囲気はかなりフランクになります。(ここで、ロメロ・フランクになると書いても、一部のレイラック滋賀FCサポーターしかわからんやろし、中村さんからちょっと遊んでみました)。

 東京銀行は、かなり柔らかい雰囲気だったらしく、その一因は「さん付け」にあったようです。

 

 ここで突然ですが、筆者の精神保健福祉士受験中の実習での出来事をお伝えいたします。

 精神保健福祉士試験を受験したければ、国家指定のデイケアや作業所二カ所で、一か所につき三週間、計六週間くらいの実習に参加しなければいけません(現在は改正されているらしい、私のときの実習の説明です)。

 この実習が、六週間の時間を空けたりするとか、場所によってはかなりハードな一日が待っている等の事情でけっこう大変で、筆記試験よりも実習が難関といった場合もある試験とも言えます。

 

 筆者は、デイケア(病院付属)とB型作業所(メンバーは雇用契約ではない形態)に行きました。

 デイケアでは、職員はメンバーから「先生」と呼ばれていました。

 雰囲気は普通と言えば普通ですが、職員がメンバーに「施し」をする感じというのは、否めませんでした。

 ただ、長い期間を経て職員は「先生」と呼ぶという慣行が出来上がっただろうと思えるので、ポッと入って来たバイジー(アドバイザー「指導役」に対して、アドバイジ―「研修生」を略してバイジー)には、何も言うことはありません。

 

 次に行ったB型作業所は、職員は「さん付け」でした。

 この時のバイザーは、県の精神保健福祉士会の会長さん(当時)で、とてもとてもとても偉い人、絶対のトップの人でした。

 しかし、その人から「Iさんと呼んでください」と直々の指示があったので、一介のバイジーでも恐れ多くも時の会長を「Iさん」と呼ばせていただきました。

 絶対のトップがこういう感じだったので、作業所の雰囲気も、柔らかかったような感じがしました。

 

 で、ようやく私の役所の話。

 最初テンパってた私は、直属の上司を「W総務班長」と呼んでいました。

 呼ばれたWさんも、びっくりしています。

 これには、ベテランの庶務班長から「中島さん、名前には役職を付けて呼ぶのがここのルールだよ。~さんはあまりよくないよ」との、極めて真っ当なアドバイスをうけており、手始めに、自分の上司のWさんに、「総務班長」という役職をあてはめて呼んでみたのでした。

 しかし、課の人は「総務班長」という職階があたかもないように、「Wさん」と呼んでいました。

 ローカルルール:「総務班長」とは敢えて呼ばない。

 

 ただ他の役職、と言いますか外務省で役職付きで呼ぶのは、課の中では、「課長」「首席(課の№2)」「調整官(この人も課の№2というか、厳密には№3、優秀な専門職の人が付くポスト)」くらいのように思えます。

 例外がときどきあるので、注意してください。

 この例外というのは、まさにその課のローカルルールでしょう。

 

 あと呼び名関係で、「これ知っとけ」系の話をもう一つ。

 外務省では、大使に一回なったら辞めてもずっと大使と呼ばれるいう「ローカルルール」があります。

 場合によっては、大使になって局長になって、また大使になるというパターンがあります。

 一回大使になったら、基本亡くなられるまで永遠の大使です。

 途中で局長や外務審議官、次官になられたら、「局長」「外審(外務審議官の略)」「次官」とお呼びした方がベターでしょう。

 

 政治家の「大臣」という呼び名は、外務省の「大使」に似ているところがあります。

 政治家のワールドでも、大臣に一回なったらずっと大臣とお呼びするのが、ローカルというかこれはナショナルルールでしょうか。

 このルールを守らない人は、永田町辺りではかなり「変な人」になるので注意が必要です。

「総理」も「大臣」の格上という意味で、同じような感じでしょうか。

「総理」も一回なったら、基本的に亡くなられるまでずっと呼ばれ方は「総理」です。 

 

 お盆です。

 夏休みの中、ちょっとゆっくりしたい時期。

 勉強ゼロという日は、作らないようにしましょう。

 どんなに忙しい日でも、数的処理を三題解くとか、マイルールを決めておきましょう。

 ゼロの日があっても、ある意味仕方ないです。

 しかし、そこから緩んでしまってはいけません。

 気分を入れ替えて、淡々と勉強を続けましょう。

 コツコツが勝つコツ。

 コツはコツコツ。

 面接真っ最中の方も、体調には気をつけて。

 フィジカル・メンタルのいい波を作って、面接に備えましょう。

 がんばって。