講師の中島基浩です。
国家総合職になるつもりはないけれども、国家一般職や地方上級の中間目標で、24日(日)の国家総合職を受験するという方は、多いでしょう。
受験するのはいいことですが、受験するからには、本気で筆記試験合格を狙って下さい。
総合職になるつもりもないし、レベルも高いし、どうせ受からないだろう、といい加減な気持ちで受験するのなら、意味合いは半減します。
国家総合職という中間目標に備えて、試験勉強を強引にでも進めておくということに、国家総合職受験の意味合いがあります。
また、国家総合職の筆記試験の合格ラインは、必ずしも高くありません。
筆記試験はたくさん通して、官庁訪問で厳しくセレクションするというのが、近年のトレンドです。
問題のレベルも、さすが国家総合職という問題も散見されるものの、国家一般職とそう変わらない出題もよく見られます。
国家一般職と変わらない問題を解答できれば、合格ラインは越えるはずです。
もちろん国家総合職はあくまで中間目標ですが、筆記試験をクリアできなかったら、本気で悔しがって下さい。
そこで悔しい想いができれば、最終目標はクリアできるはずです。
将棋の世界に米長哲学という言葉があります。
米長哲学は、中原誠十六世名人やひふみんのライバルだった、米長邦雄永世棋聖の考えであるとされています。
米長哲学とは、自分にとっては何も地位も変わらない対局で、相手が昇級やタイトル挑戦等がかかる重要な対局だからこそ、死に物狂いで真剣に必死になって戦わなければならない、そういう対局でがんばってこそ、運命は自分に良いように変わっていく、という大意そういう考えです。
米長哲学を、公務員試験受験に置き換えれば、国家総合職試験は、第一志望の方でない限りは、自分にとっては日常の一局であり、相手にとっては重大な対局です。
しかし、そういう対局、試験こそ真剣に必死になって戦わないと、自分にはよい運命は巡ってこないというものなのです。
米長哲学は、将棋界の勝負を純粋なものにし、将棋界を勝負の世界たらしめているものです。
例えば、「どうせ自分の地位が変わらないのなら、手を抜いて適当にお茶を濁して、相手に花を持たせるか」という気持ちにもなりかねないところ、将棋界には米長哲学が浸透していて、そういう片八百長みたいなことは、将棋界では皆無です。
皆さんも、この米長哲学を見習って、受験する全ての公務員試験において、真剣に準備し、真剣に受験し、真剣に合格を目指して下さい。
目の前の試験を軽んずる人に、良い運命は巡ってきません。
真剣に試験に臨むことで、運命をたぐり寄せることができます。
国家総合職まで、あと12日。
国家専門職まで、あと54日。
国家一般職まで、あと61日。
地方上級、A日程まで、あと68日。
筆記試験、論作文試験、面接試験をバランスよく準備しましょう。
のんびりしていてはいけませんが、焦る必要はありません。
冷静に計画を実行して、第一志望の本試験にピーキングしましょう。
がんばって。