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ピエモンテ便り2012③~穏やかなワイン造りへの情熱@M.Marengo

今回のピエモンテ旅行ではBaroloの造り手を二軒訪問しました。


同じBaroloでもBarolo村を含む11の村で造られており、それぞれの村、その中でも区画ごとの特徴が明確だと言われています。


まず最初の造り手さんはLa Morra村のM Marengo。


ぶどうM Marengo

Via XX Settembre 34, La Morra, Cuneo

+39 0173 50115


ごく普通のお宅の前でうろうろしていると、満面の笑みのMarcoさんが出てきて出迎えてくれました。

案内は奥様のJennyさんとMarcoさんの二人で。まずは自宅兼テイスティングルームでお話を聞きながらテイスティング。


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ブドウの栽培は1899年からスタート。工具店を営む傍らブドウ栽培をおこなっており、当時は少量の自家用ワインを醸すほかはネゴシアンにブドウを売る兼業農家でした。本格的にワイン作りを始めたのは減オーナーのMarcoのお父さんであるMarioの代から。そのMarioさんが2001年に急死してから、化学技師をしていたMarcoが後を継いで現在に至ります。


当初は大樽を用いた伝統的ワインを作っていたそうですが、1993年にバローロボーイズの一人であるElio Altareの勧めでモダン製法を導入。97年からはすべてのワインを自社詰めに切り替えたそうです。父Marioの代から除草剤・化学肥料は一切使わず、徹底した収量管理のもと、ヴェレゾンが始まると房の下半分を切ってブドウを凝縮させるそうです。


自社畑は4ha。

クリュはBaroloのBricco delle VioleとLa MorraのBrunate(BrunateはBaroloとLa Morraにまたがっている区画でMarengoの畑はLa Morra側)。土壌は石灰よりも粘土が多く、丘陵もなだらかなため、エレガントでシルキーなワインが造られるとか。


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造っているラインナップはこちら(かっこ内は試飲したビンテージ)。


Barolo Brunate(09)

Barolo Bricco delle Viole(09)

Barolo(09)

Barolo Brunate Riserva(2008年ビンテージまではBarolo Vecchia Vigna delle Brunateと表示)

Nebbiolo d'Alba Valmaggiore

Barbera d'Alba

Dolcetto d'Alba(09)


醸造方法は4種類のBaroloすべて同じで発酵とマセレーションはステンレスタンク。ピジャージュしながら10日程度。熟成はオーク樽で24カ月。新樽は繊細な香りを大切にするために25-30%。


Dolcettoは熟成に樽を使用せず、ステンレスタンクで7カ月熟成。2011年ビンテージは6月中旬に瓶詰。綺麗なバイオレット色でフルーティ。


Barolo Brunateは1.2haで樹齢70年。緻密なタンニンとしなやかなボディが特徴。この畑はElio AltareがBrunateの中で最良の斜面と評する区画で、95年以来、ここのブドウとElio Altareの所有するArborinaのブドウが毎年少量交換されているそうです。


Barolo Bricco delle VioleはBaroloの丘の上(Bricco)にある区画で標高が高く風通しがいい場所。その名の通り、すみれ(Viole)のフローラルな香りが際立って、とってもエレガント。


クリュ名がついていないBaroloはElio Altareと少量交換するArborinaのほか、Fondanazzaとクロエラという3つの区画のブレンド。


Brunate Riservaは表記に関する法律の変更によって、Brunateの名前を残すために2009年ビンテージからこの名称に。Brunateの中でも特に樹齢の古い(80年以上)のブドウが植えられている二区画から造られる。BrunateのRiservaになるので熟成期間はさらに2年延長。2009年ビンテージは2015年にリリースされるそうです。



テイスティングの後は、Marcoさんの車に乗って、醸造所へ案内してもらいました。


2010年までいくつかの場所でワイン作りの工程を分けていたようですが、2011年に新しいセラーができて、現在はほとんどの工程を新しい醸造所で一括してできるようになったそうです。今はまだテイスティングルームなどあと一部工事中でしたが、来年早々には完成する予定。


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2012年の収穫は9月10日に終わり、ステンレスタンクでの発酵は10月20日には完了。その後オーク樽に移されて、現在Baroloは二次発酵中(マロラクティックF)。

すべて同じように進行するわけではないので、樽の栓を開けると「ポンっ」と音のするもの(二次発酵中)としないもの(完了もしくはまだ始まっていない)があって、それを見せてくれるときのMarcoさんの嬉しそうな顔と言ったらありません。


08年ビンテージはすべて売り切れてしまったそうなので、09年を購入。その売り切れた08年ビンテージのワインたちはまさに翌週出荷と言う形でセラーにありました。09年は法律上は来年1月まで出荷できないことになっている(法定熟成期間は樽熟成2年+瓶熟成1年)ので、まだラベルもない状態。


そういうわけで、こういう状態で買わせてもらいました。


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まさに、ロンドンで一番早いBarolo 2009というわけ。

12月にラベルが印刷されてきたら送ってくれるそうです。



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終始、JennyとMarcoさんご夫婦の穏やかで優しい雰囲気に包まれて、とても楽しい訪問になりました。穏やかながらワイン作りに対するひたむきな情熱を感じました。何より好きでたまらないというか「愛でている」という言葉が一番ぴったりでしょうか。


帰り際にお勧めのレストランのカードをた~くさんくれました。


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ピエモンテ便り2012②~ワインの村Barolo

イタリアワインの王様と言われるバローロ。


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「Barolo」と名乗ることができるのは、

ランゲの丘斜面に広がるBarolo村を含む11の村からなるBarolo地区で栽培されたネッビオーロを使って、法定熟成期間3年(うち2年が木樽)を経たワインです。


同じバローロでも村や畑によって明確な特徴があるとされていて、今回はクリュ(畑・区画)に注目して色々飲んでみたいと持っていました。



今回の宿泊先はバローロ村。


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ワインの村らしく、エノテカや小さな家族経営のレストランがたくさんある小さな可愛らしい村です。他の村にも共通することですが、アップダウンが激しく、石畳の細い小路が上に下に続いています。お店の看板もワインの村らしくありませんか?


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そんなBarolo村のレストランをご紹介。


ナイフとフォークOsteria RossoBarolo

Via Roma 16, 12060 Barolo, Cuneo

+39 0173 56133

www.ristoranterossobarolo.com


ホテルのまさにお隣のレストラン。

お昼時になると感とも芳しい美味しそうな香りが付近に漂ってきます。


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気さくなマダムがきびきびとサ-ヴィスしてくれます。

まずは、ピエモンテの前菜盛り合わせ。

ポーションもちょうど良く、とっても美味。ピエモンテの伝統的な味をワンプレートで楽しむことができます。

Carne Cruda(ビーフタルタル)、Vittelo Tonnato(薄切り牛肉のツナソースがけ)、Bagna Cauda、そしてInsalata Russa(ロシアサラダの意で要はポテトサラダ)。



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ワインはSylla SebasteのBarolo Bussia 2005をチョイス。

タンニンも丸くなってきていて、パワフルながらエレガント。土とお花の香り。




続いてパスタ。

ここで白トリュフのご登場です。マダムがごろごろした白トリュフを見せてくれました。

すごい香り~~。


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Tajarin(タヤリン)というピエモンテの名物の細めの手打ち麺。

タリアッテレのピエモンテ方言らしいですよ。

味付けは極めてシンプルでバターとセージのみ。

こちらに白トリュフをこれでもか!というくらい気前よくシェービングしてくれます。


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ひゃっほ~。


もう一品はバローロのリゾット。しっかりした味付けですが、サラっと食べられます。

ピエモンテはお米の生産地でもあるんですよね。こちらにも白トリュフを少しだけ。。。


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デザートは地元のチーズの盛り合わせ。

ワインと最後まで美味しく頂きました。



そしてもう一軒。


ナイフとフォークOsteria La Cantinella

Via Acqua Gelata 4/A, Barolo

+39 0173 56267



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こちらも家族経営のお店で、

お母さんがキッチンにいて、お嬢さんがオーダーをとって、ご主人がワイン担当という感じ。

ちょうどこの時期によく食されるというBollito Mistoを頂くことができます。



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まず、アミューズは自家製ソーセージ。下のソースはスクオッシュ。

アンティパストは、野菜のポタージュとタヤリンのウサギラグーソース。

タヤリンはラグーとも相性ばっちりです。


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ワインはメインのお料理との相性も考え、お店のご主人のお勧めを聞いてバルバレスコをチョイス。

Castello di VerdunoのBarbaresco Rabaja 2008。


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メインはBollito Misto。これは茹で肉のスープ仕立てで、胸腺、舌、頭の肉、ほほ肉、スジなどいろんな部位のお肉をお野菜と一緒に煮込んだ名物家庭料理です。いろんなソースをつけながら頂きます。


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ホロホロに煮込まれたお肉と極上スープがとってもおいしいのですが、なんせすごいボリューム。

最後はひげ男爵と牛(の部位)との壮絶な戦いが繰り広げられました。


デザートはピエモンテでとれるヘーゼルナッツノッチョーレとエスプレッソがかかったアイス。おなかいっぱいなのにとっても美味しく頂きました。


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どちらのお店もこじんまりした店構えなのですが、ワインリストがとっても充実していました。

さすがバローロのお店というだけあって、魅力的なラインナップでしたよ。



ピエモンテ便り2012①~白トリュフとワインのワンダーワールドへ

ちょっと時間が空いてしまいましたが、

モルディブから帰ってきた翌々日、ろみゆは再び空の上へ。


目指すは、イタリアを代表するワイン生産地であり、

この季節は町中に白トリュフの香りが漂うピエモンテです。


ロンドンからEasyjetで3時間。ミラノに向かいます。

途中飛行機から素晴らしいアルプスの山々がみえました。


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よくみると、マッターホルンがくっきりと見えます(拡大してご覧くださいませ)!

やっぱりかっこいいですね。


3日前まで赤道近くのインド洋に浮かんでいたのに、

今は雲の上から雪に包まれたアルプスの山を見ているなんて、ちょっと信じられません・・・。



ミラノからはレンタカーで2時間弱。

お天気もどんどんよくなっていきます。

アスティを過ぎたあたりからピエモンテらしい景色が広がります。


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ピエモンテは「山(Monte)の足(Pied)」という名の通り、アルプス山脈の麓に広がる州で、ワインの銘醸造地。気候はイタリアの中では激しく冷え込み雪が多い冬と乾燥した夏、そしてブドウの収穫期には深い霧が立ち込めることで有名です。


3年前にろみゆのワインの師匠と訪れた際に、一寸先もみないほどの霧の中、恐る恐る運転したことを思い出しますが、今回は滞在中霧にあうことはありませんでいた。地場品種であるネッビオーロはこの霧(ネッビア)が出る頃に収穫期を迎えることから付いた名だとか。


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中心部を流れるタナロ川を境に北部をRoero(ロエロ)、南部をLanghe(ランゲ)地方と呼び、イタリアワインの王様と呼ばれるバローロとバルバレスコを筆頭に、DOCGは現在5つ(バローロ、バルバレスコ、ガッティナーラ、アスティ・スプマンテ、ロエロ)、DOCは30以上指定されています。


そして秋のピエモンテといえば、「白トリュフ」。

黒トリュフで一番有名なのはフランス・ベリゴール産のものですが、

イタリアでもウンブリアやトスカーナなど色々なところでとれるのに対して、

白トリュフは毎年10月11月のこの時期だけ、

しかもピエモンテでしかとれないと言っても過言でないほど産出量が少なくて希少価値のもの。


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以前は白トリュフを探す専門のブタぶーぶーさんがいたようなのですが、現在は白トリュフ犬しっぽフリフリが主流。

なぜかというと、ブタさんはトリュフを見つけた後に自分で食べてしまうとか。。。。

そりゃあ、人間がこんなに血眼になって捜しているものですから、食べたくもなりますよね。



白トリュフと言えば、やっぱり香りですね。

黒トリュフもそれなりにいいのですが、白トリュフを前にしてしまうと存在感が完全になくなります。そしてその差はお値段にももちろん明確に表れています。


この時期はどのレストランでも

パスタや卵料理、お肉などに白トリュフのシェーヴィングを追加料金で頼むことができます。


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目の前にシェーヴィングされたときのあの芳しい香りと言ったら・・・・・卒倒です。


3年前に訪れた時はレストランで1ポーションのシェービング(10回位でしょうか)で30ユーロくらいでしたが、今年は40~50ユーロでした。つまり、普通のパスタが10ユーロの場合でも、白トリュフがかかったものは50ユーロくらいになるということ。

それでもお金を払うだけの満足度は約束されています。。。

先日テレビでやっていましたが、日本ではたしか2回か3回だけシャッシャッとシェービングしたパスタが1万円でしたよ。。



「この時期だけ」「ピエモンテだけ」という文句に弱いのは、ろみゆだけではないようで、

行くレストランの先々で、みなさん豪快にシェービングしていらっしゃいました。

泣く泣く我慢した時には隣のテーブルの白トリュフの香りをくんくんと嗅いでいたろみゆです。


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今回の滞在は2泊3日。ワイナリーの訪問は2件のアポをとることができました。

それ以外の時間は・・・・食べまくりました。白トリュフもたっぷりと味わってまいりました。

美食と美酒のレポートお楽しみに♪