ブルゴーニュ便り2013⑨~畑仕事の証の大きな手@Domaine Digioia Royer
今回で3回目の訪問となるChambolle-Musignyの造り手、Domaine Digioia Royer。
Domaine Digioia Royer
16 Rue du Carre 21220 Chambolle-Musigny
0380 61 49 58
創業1930年代。
99年のビンテージから現当主のMichele Digioiaさんが本格的に自社瓶詰めを開始。
Chambolle-Musignyに所有する4.5haの畑にプラスして、2011年にNuits-Saint-Georgesの畑を購入(2011がファーストビンテージ)。
徹底した畑管理が特徴的で、健康に完熟したブドウを作ることを念頭に、畑にいるときが一番楽しいというMicheleさん。
厳格なリュットレゾネ。
キュヴェゾンは10日から3週間。オーク樽にて熟成16-18カ月。
新樽率は多くても50%と低め。1er Cruには新樽使用せず。
造っているのはこちら(カッコ内は試飲したビンテージ)
①Bourgogne Chardonnay(2011)
②Bourgogne Rouge(2011)
③Bourgogne Hautes Cotes de Nuits(2011)
④Chambolle-Musigny (2011)
⑤Chambolle-Musigny VV Les Fremiers(2011)
⑥Chambolle-Musigny 1er Cru Les Gruenchers(2011)
⑦Chambolle-Musigny 1er Cru Les Groseilles(2011)
⑧Nuits-Saint-Georges Les Charmois(2011)
Micheleさんはフランス語しか話さないので、毎回自分のフランス語能力の低さを痛感させられるのですが、コミュニケーションはどうにかとることできました。やはりもっとまじめに勉強せねば・・・
①すっきり。新樽20%で10-12カ月熟成。畑は国道の東側。
②二週間前にボトルしたばかり。50%ステンレスタンク、50%オーク樽で12カ月熟成。国道の東側、モレサンドニ村との国境付近の区画から。
③Vosne-Romanee村の上にある区画、冷涼でミネラル豊富なテロワール。100%オーク樽で新樽は20%。エレガント。
④2週間後にボトル予定。1ha(6区画のブレンド)、樹齢50年。新樽20%で14カ月熟成。若いが余韻長い。
⑤0.6haの1区画。樹齢82年。新樽20%で16カ月熟成。余韻長くタンニンしなやか。エレガント。
⑥ボンヌマールの前に位置し、動物系の力強いアロマが特徴。タンニンは意外とまろやか。0.006haで樹齢は26年。ストラクチャーとフィネスを兼ね備えた素晴らしいテロワールだとMicheleさん。新樽使用せず。
⑦石の多い土壌で、Les Gruenchersよりも石灰質の小石が多い。畑の名前の通り、カシスのアロマが印象的。コンプレックス。0.09ha、樹齢70年。新樽使用せず。
⑧Chambolle-Musignyとは全く異なるテロワールだが、Nuits-Saint-Georges村の中央を流れるムーザン川沿いの丘斜面にある区画で力強さよりはエレガントなつくり。土の香り。石灰質の砂利。新樽20%。
昨年11月にブルゴーニュでネゴシアンをする日本人の仲田昇二さんを中心に
Chambolle-MusignyとVosne-Romaneeの造り手さん10人ほどで
日本に10日間ほど出張に出かけたというMicheleさん。
滞在した地名を良く覚えていて、東京だけでなく、池袋、福岡、大阪、仙台など、
精力的に日本を周り、インポーターなどのクライアントだけでなく、レストラン巡りもたくさんして、レストランでChambolle-Musignyのワインと合わせるテイスティングメニューなどを一緒に考えたりもしたそうです。
とても有意義な滞在だったらしく、10日間の日本滞在で、日本人とのコミュニケーションでの間の取り方「タイミング」を学んだよと言ってました。
日本のインポーター(現在は法人卸売のみ)との契約も何社かと順調に進んでおり、生産量が少なくて手に入り難かった1er Cruも探してもらえれば日本で見つかるよと。一方、ロンドンでは難しいけどねと言われてしまいました。ロンドンのマーケットでは1er CruよりもVillagesアペラシオンのほうが需要があるそうです。
2012年はお天気に恵まれず、雹が降ったりととっても難しかったビンテージで、生産量も約4割減だとか。
今回は昨年までドメーヌでは買えなかった1er Cruも購入することができました。
そしてクレマンも一本プレゼントしてもらっちゃいました。ありがとうございました~。
いつ訪れてもとても温かくむかえてくれるMicheleさん
握手した時のごっつごつした大きな手が畑仕事を何よりも大事にしている彼らしく、とても印象に残っています。
ブルゴーニュ便り2013⑧~最後の晩餐@Le Chassagne
ブルゴーニュ最後の夜はChassagne-Montrachet村のLe Chassagneにてディナー。
こちらは有名シェフStephan Leger氏がシェフを務めるレストランですが、
その日の午後、Vincent et Sophie Moreyを訪問した際に、あそこはすごく最近シェフが変わったのよ、と話を聞いていたのでどうなっているかなとちょっと気になっていました。でも新しいシェフは三つ星のLamloiseから来ているということだったので、心配はしていませんでしたが。
Le Chassagne
4 Impasse des Chenevottes 21190 Chassagne-Montrachet
0380 21 94 94
レストランでは、
Stephan Leger氏自らメニューの説明をしたり、ワインのサーブをして、厨房には入っていませんでした。
もう厨房には新しいシェフがいるということでしょうか。
他のゲストも彼との別れを名残惜しそうにしたり、わざわざあいさつに顔を出したり。
もともとこのレストランはChassagneの造り手さんたちの共同レストランのような位置づけで
ワインも素晴らしいコレクションをほとんど乗せられていない状態で楽しむことができます。
味はもちろんのこと、プレゼンテーションも素晴らしく目にも楽しいお店です。
アミューズはこちら二品。
手前から、口の中でしゅわっととける卵白のムースパンチェッタやハーブがのったスプーンと、サーモンの生春巻き風、ポークパテの一口フライとアスパラのてんぷら風。
スープは温かいビシソワーズの中央にかぼちゃのムース&しゃきしゃき根菜のソテー。
ワインはPierre-Yves Colin MoreyのChassagne-Montrachet 1er Cru Les Chenevottes 2008。
芳醇で丸みのあるボディ、ピーチや洋ナシのコンポート。鼻に抜ける香りがずっと楽しめます。
アントレは二種のフォアグラとサンドル(スズキ)。フォアグラにはきゅうりのすっきりしたシャーベットとムースが添えられていて、お魚にはワサビ風味のお野菜のコンフィが添えられます。
メインはレストランのスペシャリテであるPigeonとスロークックのポーク。
柔らかくて、程よく脂が落ちて弾力のあるピジョンは絶妙な味付け。
ポークも甘い脂がじゅわっと口に広がります。どっちも美味~。
メインに合わせて赤ワインをグラスで。
StephanさんおススメのDomaine Tollot-BeautのBeaune 1er Cru Clos du Roi 2007。
温かみのあるラウンドボディにハーブのニュアンス。ピュアでエレガント。
こちらをまさかの2ラウンドずつ。美味しいお食事に美味しいワイン、ついつい進んでしまいます。
チーズも可愛いプレゼンテーション。
ティラミス風のクリームと右は何と甘~いトマトのゼリー。サンドイッチされたカスタードクリームとの相性が驚くほどよくてするりと胃の中へ。
大満足のLe Chassagne。
最後はStephan Leger氏と記念撮影。笑顔がとっても素敵なシェフです。
これからはブルゴーニュを出て南フランスの方で働くつもりだそうです。
どこかで働いているから、インターネットで検索してね、と彼。
二次会はホテル近くのいつものお店で。
何故か勢いついてしまい、こちらではDomaine BizotのPuligny-Montrachetをカラフェで。
二軒のドメーヌでの惜しみない試飲も含めて二人で5本以上飲んでいることに気が付き、
さすがに驚愕したろみゆ。
ほどなくして気持ちよく夢の中に飛び込んで行った二人でした。
ブルゴーニュ便り2013⑦~Chassagneの名門Morey家
Chassagne-Montrachet村の名門Morey家の創設者クロード・モレの直系の子孫にあたるVincent Moreyを訪問。
Vincentの父であるBernard Moreyは今でもChassagne-Montrachetのドンと言われる存在。
同じChassagnのジャン・マルク・モレは彼の兄にあたります。
Bernardは2007年で引退し、二人の息子であるVincentとThomasが公平に畑を分割して承継。
同じ息子ですが、作るワインは全くスタイルが異なり、
弟のThomasがカリフォルニアなど国外で修業し、新樽100%のボリューム爆発のワインを作るのに対して、Vincentは父Bernardのもとで長く修業し、父のスタイルをしっかりと継承する作り手です。
ブルゴーニュ全体で言えることですが、
相続や婚姻でドメーヌが持っている畑が分割されることが多く、そのたびにドメーヌが独立して、
何やら同じような名前がた~くさんあるんですよね。
特にChassagneは同じ村同士(もしくは隣村)での結婚が当たり前で、そうでない場合はかなり好奇の目で見られるそうです。その結果、そこら中のドメーヌが親戚で、ドメーヌ名にColinやMoreyがついていないところを探すのが難しいほど。
それでもいろいろ変化はあり、Bernardの兄に当たるJean-Marc-Moreyには息子がおらず、一人娘であるカトリーヌさんが同じChassagne村の新鋭Marc Colinの息子Pierre-Yvesと結婚したことで新たなドメーヌPierre-yves Colin-Moreyを設立。こちらは新樽をふんだんに使った豊満なスタイルのワインを作ることで有名で、将来的にはMorey家直々の瑞瑞しく奇麗な酸が特徴のワインがJean-Marcのラインではなくなってしまうということのようです。
そのラインは今回訪問したVincentが伯父の分も引き継いでくれると思いますが。
そういうことで、Vincent Morey。
正式には奥様のSophieさんの名前も入ってVincent et Sophie Morey。
ドメーヌはChassagne-Montrachetの村の中心からぶどう畑をSantenay村の方に5分ほど走ったところにあります。
Vincent et Sophie Morey
3 Hameau de Morgeots 21190 Chassagne-Montrachet
0380 20 68 33
奥様のSophieさんが案内してくれました。
何を飲みたい?といいながらどんどんボトルを開けていく彼女。
地図を見ながらのテイスティング。
父から引き継いでマダムSophieとともにドメーヌを立ち上げてファーストビンテージは2007年。今でも畑仕事から醸造まですべてにおいて父のBernardさんは深くかかわっているそうです。リュットレゾネ。
造っているのは下記20アペラシオンに及び、栽培面積は20ha。新樽は多くても50%。
Bourgogne Chardonnay
Bourgogne Pinot Noir
Bourgogne Aligote
Saint-Aubin 1er Cru Les Charmois
①Chassagne-Montrachet VV(2011)
②Chassagne-Montrachet 1er Cru Les Baudines(2011)
③Chassagne-Montrachet 1er Cru Les Embrazees(2011)
④Chassagne-Montrachet 1er Cru Morgeots(2011)
⑤Chassagne-Montrachet 1er Cru Les Caillerets(2011)
⑥Puligny-Montrachet 1er Cru La Truffiere(2011)
⑦Batard-Montrachet (2011)
Maranges 1er Cru Les Fussiere
Santenay Les Hates
⑧Santenay 1er Cru Passetemps(2011)
⑨Santenay 1er Cru Beaurepaire(2011)
⑩Santenay 1er Cru Les Gravieres(2011)
①樹齢50年
②樹齢30年 ミネラル、白いお花
③3haの大きな区画。赤土で粘土質、熟した果実 ピンク色の屋根に使われる瓦が多い
④Moreyの象徴と言われるワインで、オイリー&ナッティ。清涼感のある柑橘系の香り。
⑤白桃、スモーキー。
⑥全く違うスタイル、青リンゴ、標高高い区画、時間要。
⑦Chassagne村の区画。芳醇。ボリュームはMorgeotsの方が大。
⑧Santenayの畑はSophieさんが結婚のときに持ち寄ったもの。奇麗なルビー色、ハーブ、ミント、スパイス。
⑨標高高く、斜面。太陽の日を多く受け、more Mature。
⑩昔風車があった場所。ミネラル。
Vincentさんも時折顔を見せてくれて、
3年以内に飲むのであればこのビンテージがいいねと言うようにアドバイスをくれたり、
仲の良いご夫婦。
白を一通りテイスティングした後に、
Santenayの赤も試飲できますか?と聞いた時のSophieさんの嬉しそうな顔がとってもチャーミングでした。
テイスティングしたのはすべてボトル前の2011ビンテージ。
気にって購入したChassagne-Montrachet 1er CruのMorgeots 2007を早々にロンドンで開けましたが、
これがまたすごい豊潤で鼻に抜ける余韻と下に残るミネラル分が永遠に続くかのようなうっとりするワインでした。






































