忙しい。
薄暗い部屋に閉じこもり、顧客とメールのやり取りを延々と行い、次々とやってくるお客さんの石を確認し、陽の光も浴びずに新作を延々と検討しつつイベント準備を粛々と行う。在庫が30万円分しかないのに、オーダー帖には40万円相当の顧客からの要望が書き込まれ、壁にはキャスト屋からの受け取り待ちの原型リストがペタペタと貼られ、メシ食うために働いてんのにメシ食う暇もない、というどうしようもない逆転現象が起こり、気が付けば昼食:『水』みたい日もあるのだ。
ここ一週間の癒しと謂えば先日の朝にコンビニに支払いに行くついでに近所の個人商店(じぃさんとばぁさんがやってる農家直営店っていうかほったて小屋)で買ってきた美味しいタケノコを調理して食べるだけ、っていう頭がクルクルパーになってしまいそうな状況だ。作業場はいつだってフル回転で作りかけの作品が少なくとも3点は転がっており、いつでも作業が再開できるようにと、掃除することもママナラズ、潜伏しているオサマ・ビン・ラディンを米兵が土足で捜索したあとのアフガニスタンの民家みたいな様相を呈していて、もういっそ米軍に空爆でもしてもらって、あたしごとフッ飛ばして貰った方が汚物がスッキリ片付いて日本が少し綺麗になるんじゃないか、とか、チマチマと作業しながらボンヤリと考える。世紀末である。ヒャッハ~~~汚物は消毒だ~~~!!!(あたまおかしい)

戦場の作業場(きったねぇ...)

壁のキャスト依頼票
さて、本エントリのタイトルは『売れっ子作家のゲンジツ』。まぁ自分で『売れっ子』とかつってたら世話無いが、有象無象の魑魅魍魎が跋扈する『ハンドメイド業界(笑)』で月40~50万円売ってんだから、あたしは売れっ子だろう。恐らく数十万人はいるであろうハンドメイド作家(笑)の上位数%くらいにはノミネートできてるのではないかと勝手に思っている。

ここでわたしが言いたいのは月40万円で年収約500万円ってそんな凄い数字か?ってことである。冷静に考えるとそんな大した数字じゃないのだ。普通に都市部で働いているサラリーマンのおじさんなんかの年収としてはごくごく当たり前の平均的な値だ。つまりハンドメイド作家(笑)は、売れっ子になってやっと一般的な収入を得ることができると言える。上位の数パーセントでやっと一般的な収入なのだから、職業としては底辺も底辺のド底辺だ。
わたしが、ハンドメイド講師先生(笑)とかをディスりまくっているのは、忙しい自分のストレス解消の為に書いているのではなく
もうこれは殆ど生徒の為ではなく、ハンドメイド講師先生の自慰行為なのではないだろうか、と、勘ぐりたくもなる。おそらくハンドメイド講師先生は制作の実績もあり、結構な売り上げを叩きだしてきたのだろう。今のわたしのように作業場に閉じこもって何日も外に出かけず、ただひたすらに作りつづけてきた方々だ。
しかしそれは孤独な作業でもある。特に誰からも褒められず自己評価と数字の実績を頼りにひたすら『作る』。肉体的にも精神的にもかなりの負荷がかかる。ベテラン・ハンドメイド作家が何年も耐えてきたその『負荷』から解放されて、なおかつ生徒達から「先生!」「先生!」とチヤホヤされるハンドメイド講師先生になりたがるのも無理はない。わたしだってもうちょっと社交性があったならばそういう道を選ぶかもしれない。
が、わたしとしては別の道を提案したい。
ハンドメイドである程度の成功をおさめたならば、ちゃんとした『メーカー』や『ブランド』を目指すのだ。自分は商品のデザインとサンプルの制作に特化し、制作は工場に委託して、卸先に営業をかけて販売網を広げていく。すくなくともわたしはそういう方向で自分の『商売』の今後のプランを考え始めている。
もちろん一朝一夕にできることではない。10年計画レベルの構想だ。簡単ではないが、やるしかないのだ。理由は明白で、わたしが今から10年後の44歳になったときに、今の作業負荷に肉体が耐えられるか?と考えた場合、普通に無理だからである。同じやり方では収入を維持できない。
『制作に体力がついてこなくなったとき』にハンドメイド作家の道は分かれる。ハンドメイド講師先生となって制作者として死ぬか、制作者としてもっと大きな山を登り始めるかだ。無論、どちらが正しいか間違っているかはここで論じる気もないし、そもそも結論を出せるハナシでもない。それぞれの道だ。ただ、個人的には後者を選びたいし、賢明な本ブログのハンドメイダー読者諸君にも同じ道をオススメしたい、と、それだけである。

さて、ゴチャゴチャ言っててもカネにならんのでちゃんと作ってますよ。労働のみが自由への道。
水晶。カッティングディスクを入れます。

サクっとカット(実際にはズギャガガガガガーーー!って音でカット)

カボション型に成型します。

#400~#3000のサンドペーパーで磨きますよ。

お次はパウアシェルをカット。パウアシェルはニュージーランドで採れるアワビ貝の一種で貝殻は『海のオパール』とも呼ばれていて宝飾品に使われますよ(前も言った気がする)

パウアシェルを水晶と同じ楕円形にします。

ワックスでリングの原型を作ります。

シルバーで鋳造して、水晶とパウアシェルを重ねて入れます。まぁステキ。石の入っているリングのフチをタガネでコンコンと叩いて金属を倒して石を固定します。いいえ、接着際は使いません。

んで、かんせい。原価500円くらいっすかね。
NEW! パウアシェルのリング [ショップページ]

着用するとこんなカンジ。石をナナメにしてあるからナカナカおしゃれっこ。

実物はもっとギラギラしてるよ
げ、原価500円のものを10,000円で売るって、ボ、ボッタクリじゃないんだからねっ!ぎ、技術料なんだからっ!か、勘違いしないでよねっ!(ボッタクリ)

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