■書評 矢吹晋『文化大革命』 講談社現代新書 1989/10/20
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文化大革命 (講談社現代新書)
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ちょっと調べものをしたくて、文化大革命に関する本を本屋で探した。
文化大革命というのは、中国で1966~1976の10年間に行われた共産原理主義的な再革命なのだが、実は毛沢東による権力闘争という面もある。
その前の時代の大躍進政策に失敗して、中国国内で1000~4000万人の餓死者を出した。
おそらく、これは人類史上最大の失政、大虐殺。(ヒトラーによるユダヤ人迫害・虐殺は600~1100万人)
この失敗によって、毛沢東は国家主席を辞任し党主席に引く。
その後1966年当時、中国の実験を握っていたちょっと資本主義寄りの実権派と呼ばれる劉少奇や鄧小平に対して、毛沢東が復権を図るために仕掛けたのが、この文化大革命と言われている。
文化大革命は非常に乱暴な政治闘争で、実権派とみなされた幹部は学生たちにつるし上げられ惨殺された。
社会は大混乱、インテリ層を排斥して農場に送ったりしたので、中国の発展を20年遅らせたと言われている。
その間の1971年に毛沢東の下で働き、後継者として指名されていた林彪が、4人組との権力闘争の果てにクーデターを計画、失敗。飛行機でソ連に逃亡中にモンゴルに墜落、死亡するという事件も発生した。
矢作俊彦と大友克洋の傑作マンガ『気分はもう戦争』の中で、中国の元将軍が大事に抱えていた林彪同士の遺骨というのはこの林彪だ。
マンガを読んだ1982年当時は昔の話だと思っていたのだが、マンガの舞台となる1980年なら9年前の話だ。
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気分はもう戦争 (アクション・コミックス)
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話がそれた。
というわけで、この本を購入。
しかし、よくわからない。
何が起こったかはわかる。
なぜ起こったのかがわからない。
これは毛沢東の評伝、それもかなり詳しい評伝を読まないといけないのだろう…
■書評 澁谷由里『馬賊の「満洲」 張作霖と近代中国』 2017/6/9 講談社学術文庫
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馬賊の「満洲」 張作霖と近代中国 (講談社学術文庫)
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50代半ばのオヤジにとって「馬賊」という単語は、横山光輝のマンガ『狼の星座』と強く結びついている。
散髪屋の待合で少年マガジンを読みながら、戦前の満洲に想いを馳せた。
主人公が口ずさむ「馬賊の歌」…旋律を知らないくせに歌詞だけは覚えた。
「俺も行くから君も行け 狭い日本にゃ住みあいた~ 」
さて、実際ところ「馬賊」というのはどういうモノだったのだろう。
清朝が倒れてから戦後までの混乱期の中国というのはどういう状態だったのだろう。
そういう事を知りたくてこの本を手に取った。
サブタイトルにある張作霖は馬賊出身の軍人で満洲で政権を獲った。
日本陸軍に爆殺された事で有名だ。
清朝が倒れ、袁世凱が国権の掌握に失敗した結果、中国は軍閥が割拠する様になった。
その中で自警団として「馬賊」という組織は、必然的に発生してきた。
ここら辺、明治維新を通じて国家が軍と警察をさっさと掌握した日本と中国の差は大きい。
ちょっと現代の日本人には理解が難しい状況だと言える。
ここら辺は幕末から明治の偉人たちに感謝せねばなるまい。
読みながらそんな事を思った。
いや、もしかしたら国が広ければ、国権の移譲にはそれだけ時間が必要なのかも知れぬ。
この時代の後、日本の敗戦、国民党と共産党の内戦、文化大革命etcを経て、中国は現体制に統一されていく。
近代国家の成立までを近代史、国家の成立後の国際関係を現代史とかんがえるならば、彼の国の近代史は最近やっと終わったばかりと考えるべきなのだろう。
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狼の星座(4)<完> (講談社漫画文庫)
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お盆休みの『ひるおび』
お盆休みに入った。
昼にTVをつけると、昼のワイドショーで『ひるおび』という番組をやっている。
少し見ていると、帰省ラッシュの取材のため、番組で車を出してどれくらい渋滞してるかレポートしてる。
思わず、
「やめなさい。」
と口走ってしまう。
渋滞している所に更に車を出すなんて、バカじゃないの。
マスコミのここら辺の感覚がいけない。
麻痺している。
こういう感覚だから、震災とか、大雨の被災地に出かけて行って、救援物資の列に並んで食糧を確保したり、避難所で無神経にカメラを回したりするんだろう、と思う。
ヤレヤレ



