犬も冬はさむい -17ページ目

犬も冬はさむい

読んだ本、映画などについての感想です。

ルームやフォトも充実させる予定ですのでぜひ御覧になって下さいませ。

神経衰弱ぎりぎりの女たち


ペドロ・アルモドバル初鑑賞。

タイトルバックから何やらオシャレ。
まず、主人公である女優のペパの家。
完全にセット丸出し(笑)なんですが、インテリアや色使いは最高です。
地中海性気候じゃないとこういう色って出せないんだけど、やっぱりそこはスペイン。
こういうビビッドな配色がうまいうまい。
全体的に白と赤の配色。マドリードカラーです。

さてストーリーはというと、小さくまとまった喜劇。コメディ。
なんか日本の映画をみているようなスケール。
小さいんだけど、話がつくりこまれていてきめ細かい感じです。
ガスパチョとタクシー運転手は誰が見ても愉しめます。

男の監督なのに女がつくったみたいな内容なので、おそらく彼はゲイだと思います。
きっと。
あとで調べてみることします。

女性は最高に愉しめるともいますので是非。

↓市場になかったのでDVDBOXを。
ペドロ・アルモドバル DVD-BOX


パッチギ! (特別価格版)


夜中に再放送してたので見た。
数年前にも一度見たので、2回目。

力のある作品。
もの凄く熱い。
メッセージ性が強くて圧倒される。
こういう極端な作品をつくるのは勇気がいることだし、
ある意味冒険かもしれないけれど、こういうことをすることに意義がある。
善くも悪くも。


「この映画で世界を変えてやるって気持ちで映画をつくらないと駄目」
っていう宮崎駿監督の言葉を思い出させる作品。

ちなみにこの後、「でも、実際は変わらないんだけどさ(笑)」って言ってました。
さて昨日今週のジャンプをようやく読んだのですが、
「ブリーチ」というマンガの中でこんな科白が出ていたので抜粋します。



完璧な生命…か

世界には完璧などというものは存在しないのだヨ
陳腐な言い回しになるがネ
それは事実だ

なればこそ凡人共は“完璧”に憧れ
それを求める

だがネ、“完璧”に何の意味がある?
何も無い

私は“完璧”を嫌悪する
“完璧”であればそれ以上は無い
そこに“創造”の余地は無く
それは知恵も才能も立ち入る隙が無いという事だ
解るかネ?

我々科学者にとって“完璧”とは“絶望”だヨ

今まで存在したなにものよりもすばらしくあれ

だが決して完璧である莫れ

科学者とは常にその二律背反に苦しみ続け
更にそこに快楽を見出す生物でなくれはならない

つまり“完璧”などどいう頓狂な言葉を口にした瞬間に
既に君は私に敗北していたのだヨ

君を“科学者とするなら”の話だがネ



僕は大人になってもジャンプを毎週欠かさず読んでいるのだけれど、
たまにこういう白眉ともいえる文章に出会えるととても嬉しいです。

↓僕は単行本は持ってないけど、なかなかよい言葉がちりばめられているマンガなので是非。
BLEACH (13)/久保 帯人


ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ


東ドイツで育ったオカマの青年が、自由を求めてROCKの国アメリカへ行った話。
ベルリンの壁によって分けられたドイツと一つの人間が二つに分かれたという神話を用いて、人間の一つになりたいという本性を描いてます。

開始と同時に、女装したオッサンがROCKを熱唱する、熱唱する…
「男も女も関係ないぜ。みんな愛してるぜ!!!」と。

ROCKについてあまりよくわからないけれど、ROCKは自由なんだってことが伝わってきます。
年齢、性別、人種、身分なんて関係ない、ただ言いたいことを叫ぶ、それがROCKなんだろうな。
そんなゲイをROCKでうたう作品。

オッサンがだんだん綺麗に見えてくるのが不思議です。

続き。

ここで僕が信号機の前でこの二人に話しかけられたということを思い出して欲しい。
当然、赤信号で止まっていたのは僕だけではなかったのである。
気が付いたら僕は、立ち去ろうとする紺色たちにこう言っていた。

僕「何故この人たちのことも調べないのですか?もしかしたら犯人かもしれないじゃないですか?」と…

乗りかけた自転車から降りてこちらに近づいてくる紺色たち。

僕「これはおかしくないですか?何故僕だけが疑われて、彼らのことは調べないのですか?ここは公平に全員を調べるのが筋というものではないのですかね」

何も言わない紺色。目は真っ直ぐ僕に向けられている。
いつにもなく相手の目をしっかりと見て、なおも僕は続けた。

「コレはおかしいですね。ここで僕を調べるなら同時に、近くの人も調べる。そうすれば、より市民の安全を守れるんじゃないのですかね。何より、僕に対してあまりにも失礼すぎじゃありませんか」

ついに本音をもらした僕(笑)
そして紺色たちはヤレヤレといった面持ちで話し始めた。

「私たちはけっしてあなたを疑って調べたわけではありません。あなたが自転車の電気をつけていなかったので、それを注意するためにまず止めて、そのついでに調べさせてもらっただけです。当然他に同じような人がいれば、同じ行為をしています」

なかなかイイ返しをしてくる紺色A。

「それは説明になっていないですね。あなたは警官ですが、一人の人間として考えて見てください。ここにいる数人のうちで自分だけが疑われるってことはどれだけ非道なことかを。人間としておかしくないですか(警官としては正しいかもしれないけれど)。止まっているついでに全員に聞いて回ることも出来たはずです。しかし、何故あなたたちはそれをしない。それは明らかにおかしいですね。ついでにやればよかったじゃないですか」

今度は見かねた紺色Bが話してきた。

「私達はいまパトロールの途中です。まだ他にも回るところがあるので、全員を調べていては回りきれないのです。自転車の電気をつけていない人がいれば全員に注意していますし、調べもしています。決してあなただけのことを調べたわけではないのです」

ここで僕の頭に一筋の光が降りてきた。もう少しはやく気が付いていれば、よかったと今は思います。

『僕は犯人像と一致するのかもしれない』ということを。

たしかにまわりにいる男性二人は中年のオッサンと身長165cmぐらいの若者だけである。
もし犯人像が180cmぐらいの痩せ型。
もしくはメガネ姿も加われば自分そのものではないか、ということを。
更に頭は空転かもしれない回転を続ける。
そういえばいつもは防犯登録を確認するときに必ず名前を聞かれるけれど、今日は聞かれなかった。
これは明らかにはじめから荷物検査をするために仕組まれた罠だったのかもしれない。
コイツらよくもいけしゃあしゃあと抜かしやがってくれたな。

頭の中で自己完結し、妙に納得した僕はこう言った。

「そうですか。わかりました。わかればいいんですよ。ではこれからも頑張って下さい。お疲れ様です」
「いえいえ、こちらこそご協力アリガトウゴザイマシタ。では」

再び自転車に乗り込み立ち去る紺色たち。

信号は赤と青を繰り返す事4回、その間そこを通りかかった人は8人ぐらいだったと記憶している。

今日も寒い夜でした。

↓ロボの方がマシだぜ(笑)
ロボコップ 〈特別編〉