北島三郎とファンク・二人のゴッドファーザー〜寅次郎の!音楽道(仮)〜
どーも!お久しぶりですね〜寅次郎です!今回は、超大作です笑突然ですが、皆さんは演歌は聞かれますか??上の年代の方は割と聞かれると思うのですが、今回は日本の心とも言われる演歌を変わった視点から紐解くことで少しでも若年層にも親しみを持ってもらいたいという企画です!早速今回のテーマ!【本日のテーマ】『北島三郎とファンク・二人のゴッドファーザー』です!『一体どういうことか』、そして『二人のゴッドファーザーとは誰か』を後々紐解いていきますが・・・まずは演歌とファンクについて簡単にイントロとして触れていきます。●演歌は演説歌!?ファンクやコールアンドレスポンスの原点は黒人奴隷社会!?さくっと説明していきますね、本題の話が厚みあるので苦笑演歌とは、実は19世期末の自由民権運動で藩閥政府への批判に対する圧力が強まる中、歌に乗せて社会風刺をした”演説歌”が発祥なのです。そう、日本の心・演歌は元々プロテストソングだったんですね。一方、ファンクとは黒人文化をルーツとしたブラックミュージックに当てはまるゴスペルやR&B、ブルースなどを原点としております。そしてそれらブラックミュージックを更に遡るとアメリカの奴隷社会で黒人奴隷が四六時中綿花畑で働かされている中で気持ちを少しでも和らげるために歌われていた”ワークソング(労働歌)”が原点なのです!そして、代表者の一人がワークソングを歌い出し、それに合わせて周りが歌って返したことがライブ会場でも見る『コールアンドレスポンス』の原点なのです!意外なルーツですよね!今では、ほとんど知られていない話です。そして演歌とファンクに共通するポイントは、①社会的背景から生まれたことと②苦しむ人々の心の癒しや拠り所となっていたことです。他にも、ヨナ抜き音階やペンタトニックスなどの共通点もあります。以前、ジェロという黒人演歌歌手が紅白に出て話題を読んだ事もありますよね。ここにもブラックミュージックとの繋がりを感じます。ここまで説明すると、『なるほど、少なからず繋がりは見えたぞ』となっていただけたのでは??はい、おっしゃりたいことは分かります。『では、なぜゴッドファーザー??』という疑問ですよね。●北島三郎とジェイムス・ブラウン 〜二人のゴッドファーザー〜今回は、演歌界のゴッドファーザー:北島三郎(敬称略)とファンク界のゴッドファーザー:ジェイムス・ブラウン(敬称略)を比較してその知られざる共通点を分析していきます!ご紹介する共通点は、①バックオーケストラと演奏方法②ファミリー③歌唱法(こぶし)④繰り返しのフレーズ⑤漢一貫・仁義という生き様、そして女の5点です!①バックオーケストラと演奏法から見る共通点まずは、ジェイムス・ブラウンから見ていきましょう。彼は、1950年代からアメリカで活躍し、『ファンク』というジャンルを生み出した音楽界のレジェンド的アーティストです。日本では、西田敏行さん主演の『ゲロッパ!』という映画への出演で知った方も多いのでは。彼には、The Famous Flames(その後、The JB'sとして再編)というバックオーケストラがおり、長らく共に活動をしておりました。有名なのが、『お前ら全員ドラムだと思って演奏しろ』と管楽器のメンバーに告げ演奏させたことです。『俺を踊らせろ』と笑これが、画期的な音楽発明となり後のブラックミュージックにも影響を与えるのですが、この特徴が顕著に出ている曲をご紹介しましょう。※Cold SweatーJames Brown(1967)特徴的な強弱のある管楽器の演奏がお分かりいただけるのではないでしょうか。これは、音に強弱をつけることでリズムを生み出し、よりダンサブルな曲に仕上げる効果があります。まさに、発注通りの演奏ですね笑実際に、彼の代名詞は”ダンス”でありそれを力強く演出していたのがドラムのような管楽器でした。※James Brownのダンス映像集そして、もう一つ言えるのが『ウラとオモテ』を意識した演奏方法。先ほどご紹介した管楽器が”オモテ”として前に出て印象強く演奏しメロディーラインを作るのに対して、ギターやベースが”ウラ”を担当しアクセントを加えます。このオモテとウラを往復して緊張と緩和を生み出すことで、緊張と脱力で体がリズムを取れて踊りたいと思わせるのです。なんともシンプルながら奥深い。基本的には、オモテとウラを往復するワンコードなのですが、これを感じることが出来る演歌があります・・・!※まつりー北島三郎(1984)そう!それが、あの国民的な演歌!まつりです!バックオーケストラを起用した壮大な世界観。管楽器・和太鼓が”オモテ”となりメロディー部分を進行させていくのに対して、ベースラインが”ウラ”として終始アクセントとなり楽曲に奥深さを加えます。更に、シンプルなワンコードというのも共通しますね。このオモテとウラが交互に繰り返し、体を動かしたくなる気持ちにさせる・・・そう、まさに祭りに行きたくなる気持ちに!演歌にまさかベースが使われていたなんて、改めて考えると驚く方もいるのでは苦笑実は、作曲は北島三郎さんが手掛けているのですが、それはまた後で・・・。②ファミリーから見る共通点ゴッドファーザーと呼ばれる上で、最も顕著な特徴が『ファミリー』の存在ではないでしょうか。先ほども触れましたが、ジェイムス・ブラウンにはファミリーと呼べるバックオーケストラが存在し、常に引き連れて活動をしていました。(その分、彼の臨むレベルに達しない者は容赦無く排除しましたが・・・苦笑)更には、彼から影響を受けたと公言するアーティストに『マイケル・ジャクソン』や『プリンス』がおり、あるステージでジェイムス・ブラウンは『Old Family』と紹介しています。そして、演歌界を代表する北島ファミリー。山本譲二さん、小金沢昇司さんはじめ多くの演歌歌手が名前を連ねる一大ファミリー。後進の育成にも尽力され、コラボにも積極的です。北島三郎ファミリーコンサートも継続されています。この点は、演歌界のゴッドファーザーと言われる大きな由縁です。③歌唱法(こぶし)から見る共通点演歌といえば、一番の特徴として思い浮かぶのが『こぶし』ではないでしょうか。この『こぶし』というのは、うなりあげる様な節回しのことを指し、『小節(こぶし)』とも書きます。一瞬だけ急激に音を上下に振るわせるピッチの高い歌唱法なのですが、こちらはジェイムス・ブラウンが曲中にやる荒々しいシャウトと重なります。④繰り返しのフレーズから見る共通点ジェイムス・ブラウンの楽曲で特徴的なものの一つに、同じフレーズを繰り返す「Please, Please, Please」という曲があります。※Please, Please, PleaseーJames Brown(1956)同じフレーズを繰り返すことによる効果は、”強調”です。愛する者にひたすら懇願するように、プリーズと何度も言うことでこの上なく思う気持ちを表現しています。男の心情もイメージしやすい作りです。特に言葉を並べた説明もないからこそ奥深さが演出され、より感情に訴えかけてきます。当時、制作側からは『こんなの音楽ではない!』と一蹴されましたがね苦笑さて、ご察しの通り演歌にもこれと重なる曲があります笑※与作ー北島三郎(1978)※ここにも馬主の片鱗が・・・苦笑演歌を普段聴かない方でも、ご存知なのでは。名曲・与作です。『ヘイヘイホー』『トントントン』『与作 与作』『ホーホー』と言葉を繰り返し、情景説明は必要最低限。しかしながら、作品の世界観はありありと浮かんでくる。与作という男が何を見て何を思うのかを聞き手に委ねつつも、繰り返しの言葉で奥深さを演出しています。シンプルだからこそ感情に訴えかけやすい一枚です。日本人で言う、余韻ですね。⑤漢一貫・仁義という生き様、そして女最後に、ゴッドファーザーたる特徴として二人が魅せる漢の生き様と言える様なポイント、そして女性にまつわるエピソードをご紹介します。◆ジェイムス・ブラウンの場合まず、ジェイムス・ブラウンの漢一貫エピソード。彼がデビューしてまだ浅い頃、自らのショーに多くの観客が詰め掛け大盛り上がりにも関わらず、儲けが少ないことに疑問を持ちました。これは、単純にライブには宣伝担当者やプロモーターなどが介入するために利益の一部を支払わなくてはならないからです。そこで、ジェイムス・ブラウンはその地元の音楽が趣味のDJに興行を任せて、宣伝物も自ら用意し宣伝してしまい、見事にライブを成功させてしまいます。また、レコード会社の社長がニューヨークのアポロシアターを押さえてライブを行うことを渋ったため、自腹をはたいて会場を貸し切ってライブを実施。『ライブ音源を買う人などいるわけがない』との周囲の反対も構うことなくライブアルバム『ライブ・アット・ジ・アポロ』を発売し、アメリカ全土で売り上げ大成功を収めてしまいました。他にも、ライフルをぶっ放し警察とカーチェイスを繰り広げるなどなど・・・苦笑また、漢の成り上がりの世界を歌い上げた楽曲『It's A Man's Man's Man's World』も忘れてはならないでしょう。※It's A Man's Man's Man's WorldーJames Brown(1966)◆北島三郎の場合歌手として活動するだけでなく、実は『原譲二』と名乗り自ら作詞・作曲・楽曲製作や演出までこなし、デビュー10年で北島音楽事務所を設立し独立していました。その飽くなき探究心は思いもかけぬ方向に行く事もあり、世界で初めて飛行機の中で生コンサートを敢行し、1万メートル上空にも関わらず気持ちよく歌い続けた結果、『その飛行機早く降りてこい』と着陸を催促されてしまった事も・・・苦笑今では、YouTubeで自身の楽曲をカヴァーする人を見て学ぶ事もあったりと、音楽に未だつきる事なく探究心を持つ北島三郎。彼自身も楽曲の中で漢の世界を歌っています。※兄弟仁義ー北島三郎(1965)彼は、『任侠シリーズ』と呼ばれるヤクザの世界を歌った作品を多く残しています。余談ですが、ジェイムス・ブラウンにも兄弟と呼べる程苦楽を共にし続けた『ボビー・バード』というコーラス担当のパートナーがいました。ジェイムス・ブラウンの元をバックオーケストラのメンバーが離れた時も、彼が逮捕された時も見放すことはなく、生涯強い絆で結ばれました。◆女性にまつわる意外な共通点北島三郎のデビュー曲は意外と知られていません。そのデビュー曲というのが、『ブンガチャ節』。※ブンガチャ節ー北島三郎(1962年)この曲は流しの『春歌』の替え歌という事もあり、発売1週間で放送禁止、なんともセンセーショナルな音楽経歴ですね苦笑デビュー曲が放送禁止とは意外です。一方、ジェイムス・ブラウンにもセンセーショナルな楽曲が。※Get Up (I Feel Like Being Like A) Sex MachineーJames Brown(1970)歌詞に細かく触れることは公の場なので控えますが、タイトルからも想像通りの内容で当時は批評家からあまり好意的に受け止められなかったようです。そもそも彼がデビューした頃は腰を激しく動かすようなダンスは卑猥とされて好まれなかったため、デビュー時に観衆から抱かれた印象もどこか似ているところがありますね苦笑●まとめざざざーっとお話ししてきましたが、読んだあとで演歌への印象が少なからず変わったのではないでしょうか・・・!?(いや、そう信じたい・・・苦笑)北島三郎とジェイムス・ブラウンという二人のゴッドファーザーから見える意外な演歌とファンクの共通点、またそれぞれの魅力をお伝えできたのではないかと思います。とんでもない情報量を詰め込んじゃってますよね苦笑実は、まだまだ紹介したい楽曲も・・・苦笑ここから先は、ご興味を持っていただいた皆さんに音楽探訪の旅に出ていただければ嬉しいです笑改めまして今回のテーマは、『北島三郎とファンク・二人のゴッドファーザー』でした!では、また次の機会に!(どっと疲れたぁ〜苦笑)