忘れてた頃にやってくる「仮歌」のお仕事。
かれこれ何年ぶりだろうか。
クライアントの方とは7年半ぶりだそうで
私の存在を覚えていただいてたことがむしろ奇跡ですね。
ありがたやありがたや。
仮歌って自分の歌じゃなくて、人(作曲家)の歌ですので
その人の意図するものに極力近づけなければならない。
自分のなかで忠実に出来たと思っても
無意識に入る自分のクセみたいなのがあり
修正のお願いをされたりなどが多々ある。
そういうクセって自分では全く気付かないので、後から指摘されるとハッとして
客観的に自分の歌い方を分析出来る。
自分のクセはどちらかというと「良い要素」として受け入れるべきなんだろうが
こういう仕事を通じて、「歌の凝り」を少しほぐしていく時間も
とても大事だと感じる。
それを「素材」として新たな自分の引き出しへと保存出来たなら
それが一番素晴らしいのだが、置きっぱなしにしておくと
保存していたことすら忘れて、またいつも使っているような便利道具という名の「クセ」を多用するのだろう。
歌とかギターとか、音楽に限らず
こういうような「クセ」ってどんな場面でも出てきますねぇ。
良くも悪くもそういうものが客観視出来たらいいのだけれど
自分でわからないのも、またクセの厄介なところでもある。
あんまり気にしすぎるのもどうかとは思うが
知らずにやるのか敢えてやるのかで全然本質が変わってくるわけで
そういった自身の確認作業の機会も必要なのかもしれない。
作業をやろうとするのでなく、気付く、気付かされる度に
見つめなおすぐらいのストレッチが大事ですね。