7月24日 記念日 その3 | スズメの北摂三島情報局

スズメの北摂三島情報局

2011/08/02 リニューアル
2019/07/14 アメブロ移動
柴犬ハルがお伝えします

地蔵盆。
地蔵盆は、地蔵菩薩の縁日(毎月24日)であり、なおかつ、盆の期間中でもある旧暦7月24日に向け、その前日の宵縁日を中心とした3日間の期間を指し、また、その内の日を選んで行なわれる地蔵菩薩の祭のことをいう。地蔵菩薩は、仏教の信仰対象である菩薩(仏教において一般的に成仏を求める[釈迦を指す名称の1つ、如来に成ろうとする]修行者)の一尊であり、大地が全ての命を育む力を蔵するように、苦悩の人々をその無限の大慈悲の心で包み込み、救う所から名付けられたとされる。日本における民間信仰では、道祖神(集落の境や村の中心、 村内と村外の境界や道の辻、三叉路等に主に石碑や石像の形態で祀られる神)としての性格を持つと共に、「子どもの守り神」として信じられており、よく子どもが喜ぶ菓子が供えられている。一般的に、親しみを込めて「お地蔵さん」や「お地蔵様」と呼ばれる。地蔵盆は、寺院に祀られている地蔵菩薩を対象とした祭りではなく、道祖神信仰と結び付いた路傍、或いは街角(辻)の地蔵が対象となっている。旧暦7月24日以外の地蔵菩薩の縁日の毎月24日は、地蔵会(じぞうえ)、地蔵祭と呼ばれるが、旧暦7月24日については、盂蘭盆(盆)期間中であり、それに因んで地蔵盆と呼ばれるようになった。現代では、参加する人々の仕事等に合わせ、多少日程をずらして土日に行なうところも増えている。地蔵盆が新暦の7月24日前後、若しくは8月24日前後に分かれるのは、盆を新暦に改めて勤めるのか、それとも、旧暦風に8月に行なうのかの差異であり、近年では8月23日、8月24日に行なわれることが一般的で、近畿地方を中心とする地域で盛んな行事である。
セルフメディケーションの日。
東京都千代田区岩本町に事務局を置く、薬局やドラッグストア等で販売されているOTC医薬品(一般用医薬品、市販薬、家庭用医薬品、大衆薬、売薬等とも呼ばれる、医師による処方箋を必要とせずに購入できる医薬品)のメーカーの業界団体、日本OTC医薬品協会が制定。「セルフメディケーション(自主服薬)」とは、日常生活で起こる体の不調や怪我の中で、自分で判断できる程度の軽い症状を、自らOTC医薬品を使って手当てすることで、その意識と行動を、多くの人に促すことが目的。日付は、この取組みは1日24時間、1週間では毎日の7日間行なうので、その数字から7月24日を記念日としたもの。また、日本OTC医薬品協会では、この日を含む月曜日から日曜日までの1週間を、「セルフメディケーション週間」として制定した。既に、世界の様々な国において「セルフケアデー(International Self-Care Day)」という名の下に、7月24日を中心として、健康に関する様々なイベントが実施されている。日本においても、生活者に自らの健康に関心を持ってもらえるように、また、その維持増進に向けた取組みを実践してもらえるように、これらの記念日や週間を中心に、セルフメディケーションとセルフケアの普及啓発活動を展開している。市民が自身で、OTC医薬品等の医療製品を使用し、セルフケアを行なうことによって、過剰なまでに医療機関を受診してしまうことによる手間と費用を省くことができる。政府の側からは、セルフメディケーションよって、政府予算の重荷となり続けている保険医療費が抑制される効果も期待されている。2017(平成29)年1月から、国民のセルフメディケーションの推進を目的とし、医療費控除の特例として、セルフメディケーション税制が開始された。セルフメディケーション税制は、医療費控除の特例で、スイッチOTC医薬品(要指導医薬品、及びOTC医薬品[一般用医薬品]の内、医療用から転用された医薬品)を購入した際に、その購入費用について所得控除を受けることができる制度で、「OTC薬控除」とも呼ばれる。医師が足りず、いわゆる「3分診療」や、医師の過労状態等に陥ってしまっている医療機関にとっては、セルフメディケーションによって来院する人数が、適切なレベルまで減ることで、本当に医療を必要としている人に、医師のマンパワーや医療資源を回すことができる。スイッチOTC医薬品は1985(昭和60)年に解禁され、1990年代から2000年代にかけて市販化が広がり、今後は高コレステロール、高血圧、高血糖に使用する医薬品も、スイッチOTC化することが検討されている。医学的知識のない者による医薬品の自己使用は、病状の悪化をもたらすこともあるので、スイッチOTC医薬品の使用は、薬剤師や医師に相談しなければならない。生活改善薬を除き、服用は短期間に留め、重症の際や、服用しても症状がよくならない場合は、直ちに医療機関を受診することが勧められる。国内において、医療用医薬品としての使用実績がない新有効成分含有医薬品を、そのまま一般用医薬品として販売したものを、ダイレクトOTC医薬品といい、購入・使用上の注意点は、スイッチOTC医薬品とほぼ同じである。なお、医薬部外品は、特に副作用等のリスクに問題がないものとされ、広義においてOTC医薬品(一般用医薬品)には含まれていない。販売については特に制限がなく、販売者においても、特に薬剤師・登録販売者等の免許・資格の有無は問われず、誰でも販売することができるため、規制緩和後、コンビニエンスストア・生活量販店・スーパーマーケット・100円ショップ等でも広く販売されている。 
ドローンサッカーの日。
大分県別府市内竈に事務局を置く、イベントの企画やトーナメント大会の開催等を行なう一般社団法人、日本ドローンサッカー連盟が制定。日付は、日本初の国際基準サイズを満たしたドローンサッカー場「ADEドローンサッカーアリーナ」が2020(令和2)年7月24日、大分県別府市にオープンし、東京・大分・熊本のチームが試合を行なったことから。子どもから高齢者まで、年齢や性別、障がいの有無を問わずプレーできる、バリアフリースポーツとして育ってほしい、との願いが込められている。ドローンサッカーは、球状のプラスチックフレームに覆われた専用ドローンボールを使用し、5対5で戦う最新戦略型チームスポーツである。ドローンボールを、専用ケージ内のフィールド両サイドの空中に設置した、リング状のゴールに入れて得点を競う。
河童忌、我鬼忌、龍之介忌。
1927(昭和2)年7月24日、主に短編小説を書き、多くの傑作を残した作家の芥川龍之介が、多量の睡眠薬を飲んで自殺した。晩年の代表作とされる短編小説『河童』から、「河童忌」と名付けられた。また、俳号の「我鬼」から、「我鬼忌」とも呼ばれる。芥川龍之介は、日本を代表する文豪の1人、夏目漱石の門下で、古典(説話文学)から構想を得た作品が多く、また、児童向け作品も多い。短編小説『鼻』や『芋粥』で注目され、短編小説『羅生門』『地獄変』『歯車』『或阿呆の一生』等の作品を残した。また、生活と芸術は相反するものと考え、生活と芸術を切離すという理想の下に、作品を執筆したと言われる。他の作家に比べ、表現や捉え方が生々しいともされる。作品は、多く短篇小説が知られている。しかし、初期の作品には、西洋の文学を和訳したものも存在する。翻訳文学的でもある、論理的に整理された簡潔・平明な筆致に特徴がある。反軍的な自説を主張しており、殊に短編小説『河童』や『侏儒の言葉』等の晩年の作品には、そのような傾向が強い。遺書として、妻の芥川文に宛てた手紙、菊池寛(出版社である文藝春秋社を創業する等、日本の出版文化に大きな足跡を残した作家)、小穴隆一(洋画家・随筆家・俳人で、芥川龍之介の無二の親友)に宛てた手紙がある。芥川龍之介が自殺の動機として記した「僕の将来に対する唯ぼんやりした不安」との言葉は、今日一般的にも有名であるが、自殺直前の芥川龍之介の厭世的、或いは「病」的な心境は、『河童』を始めとする晩年の作品群に明確に表現されており、「ぼんやりした不安」の一言のみから、芥川龍之介の自殺の動機を考えるべきではない、とも言える。死の直前である7月初め、菊池寛に会うため2度文藝春秋社を訪れているが、会うことができなかった。死の8年後、親友で文藝春秋社社主の菊池寛が、芥川龍之介の名を冠した新人文学賞「芥川龍之介賞(芥川賞)」を設けた。「芥川龍之介賞(純文学の新人に与えられる文学賞で、通称は芥川賞)」は、日本で最も有名な文学賞の1つとして、現在まで続いている。なお、菊池寛は、第一高等学校(現在の東京大学教養学部、及び、千葉大学医学部、千葉大学薬学部の前身となった旧制高等学校[現在の大学教養課程に相当])での同級生以来の付合いであり、友人総代として弔辞を読んでいる。