5月14日 記念日 その3 | スズメの北摂三島情報局

スズメの北摂三島情報局

2011/08/02 リニューアル
2019/07/14 アメブロ移動
柴犬ハルがお伝えします

温度計の日。
温度計の発明者であるドイツの物理学者、ガブリエル・ファーレンハイトの1686(貞享3)年の誕生日、5月14日(但し、この日付はユリウス暦でのもので、グレゴリオ暦に変換すると5月24日になる)に因んで。なお、ガブリエル・ファーレンハイトの生地ダンツィヒ(現在の中央ヨーロッパに位置するポーランド北西部、ポモージェ[ポメラニア]地方東部にあるグダニスクのドイツ語名)でも、既にグレゴリオ暦が使用されていたが、記念日関連の書籍等では、「温度計の日」は、5月14日として記載されている。華氏(ファーレンハイト度)温度目盛り(°F)は、ガブリエル・ファーレンハイトの頭文字から取られている。華氏目盛りの起源となった、水銀を使った温度計の登場は、温度計の医学的な役割を飛躍的に向上させた。なお、「ファーレンハイト度」は、真水の凝固点を32度、沸騰点を212度とし、その間を180等分して1度とする。「華氏」ともいうのは、「ファーレンハイト」の中国音訳「華倫海特」からの「華」と、人名に付ける接尾辞「氏」で、「華氏」「温度」になったからである。ファーレンハイト度は、他の温度目盛と同様「度」の単位が付けられ、他の温度目盛による値と区別するために、ファーレンハイトの頭文字を取って「°F」と書き表わされる。1960年代まで、多くの英語圏の国で、ファーレンハイト度は気候・産業・医療における温度の基準となっていた。1960年代後半から1970年代にかけて、メートル法への切換えの一環として、セルシウス度(セ氏度)の導入が政府によって行なわれた。しかし、切換えのための努力にも係わらず、現在でも一部の英語圏の国では、非科学分野での温度計測に、ファーレンハイト度が使用されている。ファーレンハイト度の支持者は、「ファーレンハイト度が利用者にとって親しみ易いから」と主張している。地球上の居住可能地域の大部分で、気温変化は0 °Fから100 °Fの範囲に収まる。また、ファーレンハイト度での人間の平熱が、98.6 °Fであることはよく知られていて、体温が100 °F以上になると治療が必要とされる等、ファーレンハイト度は、生活感覚に直結した温度目盛である、と主張している。なお、現在一般的に使用されている温度の単位、セルシウス度は、スウェーデンの天文学者であるアンデルス・セルシウスが、1742(寛保2)年に考案したものに基づいている。アンデルス・セルシウスは、現在のものとは逆に、1気圧下における水の沸点を0度、凝固点を100度としてその間を100等分し、低温領域に伸ばしていた。これは、自然環境下(氷点下の環境)においても、温度が負数にならないという利点がある。しかし、アンデルス・セルシウスの死の直後の1744(延享元)年、凝固点を0度、沸点を100度とする現在の方式に改められた。日本や中国では、摂氏度と呼ばれることがある。「セルシウス」の中国音訳の頭文字「摂」と人名に付ける接尾辞「氏」で、「摂氏」になったからである。その後の物理的な計測方法の進歩と熱力学温度の採用により、現在の定義は、「ケルビン(K)で表わした熱力学温度(熱と仕事は交換し得る、という原理の上に立って、化学変化に伴なうエネルギー変化の様子を調べ、反応の進む方向や平衡条件等について論じる学問、熱力学に基づいて定義される温度)の値から273.15を減じたもの」となっている。 
ゴールドデー。
南西太平洋の洋上に位置する島国、ニュージーランド産を中心とするキウイフルーツの輸入等を手掛ける、ニュージーランドに本拠を置くゼスプリ・インターナショナルの日本法人、ゼスプリ インターナショナルジャパン株式会社(本社所在地は、東京都港区東新橋)が制定。新年度、新学期等、ゴールデンルーキーとして入った新人達に、期待とエールを込めて、先輩からゴールドキウイフルーツを贈る日としており、五月病に負けずに、甘くてポリフェノール(動物には存在しない、植物特有の生体成分)たっぷりのゴールドキウイフルーツで元気になって欲しい、との願いが込められている。1906(明治39)年、ニュージーランドが新しい果樹のキウイフルーツとして、中国原産の果樹・薬用植物であるオニマタタビ等の品種改良に成功した。1934(昭和9)年頃から商業栽培を開始し、キウイフルーツが世界各国で食べられるようになった。「キウイフルーツ」という名称は、ニュージーランドからアメリカ合衆国へ輸出されるようになった際、ニュージーランドのシンボルである鳥の「キーウィ」に因んで、1959(昭和34)年に命名された。なお、果実と鳥の見た目の類似性から命名された訳ではない。キウイフルーツ果実の食品学的な特徴としては、生体の活動においてさまざまな局面で重要な役割を果たしているビタミンC(栄養素ビタミンCとして作用する、有機化合物の1種、アスコルビン酸)含有量が多いことや、果実としては珍しくクロロフィル(葉緑体に含まれている緑色色素で、消臭・殺菌効果や美顔効果等があるとされる)を含むこと等が挙げられる。これらの果実成分の含量は、キウイフルーツの品種によって大きく異なっている。グリーンキウイフルーツと呼ばれる普通のキウイフルーツ(ヘイワード種)の果肉は、緑色を呈し、白色の果心の周囲に胡麻粒程の黒い種子が放射状に並んでいる。味は甘味と爽やかな酸味がある。果実の生食により、消化促進効果も期待されている。ニュージーランド産を中心に、ゴールドキウイフルーツという、果肉が黄色いものも出回っている。普通の(果肉が緑色の)キウイフルーツよりも酸味が弱く、甘みが強い。日本での商業栽培は、温州ミカン等の柑橘類の余剰対策の転作作物として始まった。専門知識がなくても比較的簡単に栽培ができ、一般向けにホームセンター等の園芸コーナーで容易に苗が入手できる。雄雌を1株ずつ植え、藤棚を使いツルを上手く這わせて栽培すれば、10月から11月頃には果実が収穫できる。なお、ゼスプリ インターナショナルジャパン株式会社は、「元気フルーツ」と呼ばれるキウイフルーツを食べて多くの人に健康になってもらいたいと、9月1日を「キウイの日」とし、9月14日は、「ゴールドデー」のお返しの日、「グリーンデー」としている。
マーマレードの日。
愛媛県八幡浜市北浜にある八幡浜市役所内に事務局を置く、「ダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバル日本大会実行委員会」が制定。イギリスで2006(平成18)年から開催されている、世界最大級のマーマレードの祭典「ダルメイン世界マーマレードアワード&フェスティバル」の第1回日本大会が、2019(令和元)年5月12日に開幕したことを記念して、オレンジデーとされる4月14日の1ヶ月後、5月14日を記念日としたもの。柑橘の皮を使用している製品がマーマレードと呼ばれることから、日本最大の柑橘類の産地である愛媛県から、マーマレードの美味しさや魅力を発信することが目的。ダルメインとは、イギリス中部(イングランド北西部)、カンブリア郡に位置する湖水地方にある大邸宅のことである。1675(延宝3)年より、代々ヘーゼル家が受継ぎ守ってきた。この館で、マーマレードの腕を競う品評会が始まったのは、2005(平成17)年のこと。イギリス伝統のマーマレード作りを見直してほしい、という館の主人の思いが発端であった。当初の応募は少ないものであったが、現在ではイギリス国内以外に、スペインやオーストラリア、日本、カナダ等、世界40ヶ国から3,000本を超える応募が届くようになった。日本からの出品も増え、柚子や橙等、日本独特の柑橘を使った作品は、審査員達を魅了しているという。八幡浜市は、愛媛県西端にある佐田岬半島の付け根に位置する市で、北に伊予灘、西に宇和海を望み、丘陵地が多く、海はリアス式海岸が続く。温暖な気候と地形を生かした柑橘栽培が盛んで、温州みかんは質・量共に全国有数の産地となっている。太陽の直射光、海からの反射光、段々畑の石段の輻射熱の「三つの太陽」を浴びて、美味しいみかんが育つ。 
斎藤茂吉記念日。
山形県上山市北町字弁天に所在する斎藤茂吉の記念館、斎藤茂吉記念館を運営する公益財団法人、齋藤茂吉記念館が制定。斎藤茂吉は、明治から昭和にかけて活躍した歌人で、数多くの短歌や随筆、歌論等の作品を残した。2022(令和4)年は、近代短歌に大きな影響を与えた斎藤茂吉の生誕140年の節目の年となり、記念日を通した、その存在と業績の普及が目的。日付は、生誕日である1882(明治15)年5月14日に由来する。なお、斎藤茂吉の1953(昭和28)年の忌日、2月25日は、茂吉忌とされている。生涯に全17冊の歌集を発表し、全17,907首の歌を詠んだ斎藤茂吉は、精神科病院の院長を務めており、あくまでも精神科医を本来の生業とする姿勢は崩さず、「歌は業余のすさび」と称していた。大正から昭和前期にかけて活躍した、短歌結社誌『アララギ』の中心人物でもある斎藤茂吉の代表作は、1913(大正2)年の第一歌集『赤光(しゃっこう)』で、そのロマンチシズム溢れる清新な歌風によって歌壇・文壇に大きな影響を与え、一躍著者の名を高からしめた。