宇宙戦艦ヤマト2205、登場勢力・登場天体、その13 ( 週刊BBY-01 第452号 ) | スズメの北摂三島情報局

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2011/08/02 リニューアル
2019/07/14 アメブロ移動
柴犬ハルがお伝えします

イスカンダル

『宇宙戦艦ヤマト』第1作の劇中での描写では、西暦2199年、ガミラスの攻撃により滅亡の淵に立たされた地球人類に、イスカンダルのスターシャは、波動エンジンの技術を提供し、放射能除去装置コスモクリーナーDを取りに来るよう、メッセージを伝える。このメッセージを受け、沖田十三率いる宇宙戦艦ヤマトはイスカンダルへと旅立つ。
イスカンダルは、地球から14万8千光年離れた大マゼラン星雲サンザー太陽系の第8番惑星で、軌道半径は約3億km、直径は1万6,600km。宇宙空間からの外観は非常に美しく、大気組成や動植物等の生態系は、地球と酷似している地球型惑星である。なお、地表面の大半が海で覆われており、陸地はごく僅かである。しかし、その外見とは裏腹に、ガミラス本星同様、死期が(数万年後に)迫った年老いた惑星である。既に、惑星全体が極めて不安定な状態にあり、陸地が極めて少ない地形も、地殻変動によって大陸の殆どが海に没した結果である(それとは正反対に、既に惑星内部の[核やマントルの]活動が停止しており[つまり、極めて安定的]、大陸プレートの移動や造山活動や土地隆起が起こらなくなり、新たな陸地が作られなくなったために、長い年月の風化浸食作用で陸地が削られて海面下に没した、という意味の説明が、小説版でなされたこともある)。ガミラス本星とは二重惑星(二連星)である。イスカンダル特有の「イスカンダリウム」という資源(放射性物質)を豊富に埋蔵している。イスカンダルは、かつてガミラス帝国以上の科学力を誇っていたが、種族として既に滅亡しており、王族の末裔であるスターシャとサーシャの姉妹のみが暮らしていた。絶大な科学力を誇っていた名残として、波動エンジン、コスモクリーナーD等の設計図があるが、文明が滅んでいるイスカンダルでは、それらを製造、及び組立てる技術力は既に失われていた。そのサーシャも地球への使者行で命を落とし、宇宙戦艦ヤマトがイスカンダルに到着した時に出迎えたのは、スターシャただ1人であった。二重惑星であるガミラスからの侵略を逃れていたことに関して、アニメ映画『宇宙戦艦ヤマト(劇場版)』のスターシャ死亡編では、スターシャが古代達にコスモクリーナーDについて、「これは、あの二重惑星ガミラスの凶悪なデスラーさえも、このイスカンダルに手が出せなかった程の素晴らしい物です」と説明しており、コスモクリーナーDの抑止力によるものと理由付けがされている。惑星そのものの死期が迫っているが、侵略という形で生存の道を模索したガミラスとは異なり、星と運命を共にする道を選択しており、沖田十三の「地球に来ないか」との申し出も拒否している。暗黒星団帝国が襲来した際、ガミラス星が爆散した影響で、ガミラス星との引力のバランスが失われたために、惑星軌道を外れて宇宙を漂流し始め、ついにスターシャによって惑星そのものが自爆し、惑星、種族として完全に滅亡するが、イスカンダル人のスターシャと地球人の古代守とのハーフである娘、サーシャ(真田澪)が生残る(しかし、そのサーシャも若くしてこの世を去った)。
イスカンダル人は幼少期の成長が非常に早く、数年で成人し、成人後は極めて長命のようである。イスカンダル人の男性は登場していないので不明ながら、女性は金髪で非常に美しい。地球人類との混血児も生まれている。スターシャとサーシャのみが純粋なイスカンダル人であるが、スターシャと古代守との娘のサーシャ(真田澪)も、強くイスカンダル人の特徴を受継ぐ。
アラビア語等でギリシャ語の「アレクサンドロス」に対応する人名として、イスカンダルがある。このイスカンダルという名は、SF設定の豊田有恒が、インド語の「アレキサンダー大王」から名付けたと語っている。なお、アレキサンダーの原語であるギリシャ語のアレクサンドロスは、ギリシャ語で「男達を庇護する者」の意で、日本人名で言えば「守」が近い。