4月23日 記念日 その2 | スズメの北摂三島情報局

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2011/08/02 リニューアル
2019/07/14 アメブロ移動
柴犬ハルがお伝えします

聖ゲオルギオスの日(聖ジョージの日)。 
古代ローマ末期の殉教者でキリスト教の聖人、ゲオルギオス(サン・ジョルディ)の聖名祝日。ゲオルギオスは古代ローマ(イタリア半島中部に位置した、多部族からなる都市国家から始まり、領土を拡大して、地中海世界の全域を支配する世界帝国までになった国家)末期の殉教者で、ドラゴン(ヨーロッパの文化で共有されている伝承や神話における伝説上の生物で、その姿はトカゲ、或いはヘビに似ている)退治の伝説でも有名な人物であり、洋の東西を問わず、兵士・兵器工・旅行者・農民の守護聖人として愛されている。また、スペイン北東部のカタルーニャ地方の守護聖人ともされる。
サン・ジョルディの日。
東京都千代田区神田駿河台に事務局を置く小売書店の全国組織、日本書店組合連合会や、東京都中央区銀座に東京事務所を置く団体、日本・カタルーニャ友好親善協会等が1986(昭和61)年から実施しており、主要都市において、書店業界や花業界と連携してのイベントが行なわれている。特に、名古屋のサン・ジョルディフェスティバルでは、名古屋の中心地に、スペイン北東部のバルセロナに所在するランブラス通りのような、花や本の市が屋外に立ち、土曜日・日曜日に合わせて盛大なイベントが行なわれる。カタルーニャ地方の伝統であるサン・ジョルディの日は、日本でのプロモーションが国外では初めてであったが、今では日本だけでなく、世界各国で祝われるようになっている。スペイン北東部のカタルーニャ地方、バルセロナ等では、伝統的にこの祝日に、男女が赤いバラ等を贈り合うという、バレンタインデーと似た風習があった。聖ゲオルギオス(サン・ジョルディ)が退治したドラゴンの血が赤いバラになったという伝承があり、中世以来、聖ゲオルギオスは赤いバラと結び付けられていた。このため、サン・ジョルディの日は「バラの日」とも呼ばれている。この日は、近世スペインの作家で、世界的なベストセラー長編小説『ドン・キホーテ』の作者ミゲル・デ・セルバンテスの命日(1616[元和2]年)でもあるため、スペインでは「本の日」とされている。1923(大正12)年にカタルーニャ地方の本屋が本を贈ろうというプロモーションを始め、プレゼント用に本を買うと赤いバラを添えるようになった。バルセロナは、カタルーニャ語(カタルーニャは独自の歴史・伝統・習慣・言語を持ち、カタルーニャ人としての民族意識を有している)・スペイン語双方の出版の中心地であったこともあり、この風習は広く受入れられた。男性は女性に赤いバラを贈り、女性は男性に本を贈るとされているが、男女共に本を贈り合うこともある。また、親子や友人の間でも本のプレゼントが行なわれる。サン・ジョルディの日のバルセロナ市内には、バラや本のスタンドが立並ぶ。また、書店やカフェ等では、朗読が行なわれる等の、文学に関する行事が開催されている。カタルーニャ地方は、スペイン北東部の地中海沿岸にあり、交通の要衝として古代から栄え、独自の歴史・伝統・習慣・言語を持ち、カタルーニャ人としての民族意識を有している。中世には、アラゴン=カタルーニャ連合王国として地中海地域の覇権を握ったが、スペイン王国成立後には衰退した。1979(昭和54)年にはスペイン国家内で自治州の地位を得たが、2010年代にはカタルーニャ独立運動が盛んになり、2017(平成29)年10月には、カタルーニャ共和国として独立宣言が行なわれるに至った。スペイン中央政府がカタルーニャ民族(カタルーニャ人)を軽視するような言動を繰返したこと、カタルーニャ州が税金として支出する金額と、スペイン中央政府から還元される金額に大きな隔たりがあること、この2点が理由で独立運動が盛んになり、自治権の一時廃止や、州首相の事実上の亡命等に至る事態となった。カタルーニャ独立派と中央政府との対立は、1975(昭和50)年のスペイン民主化以来、最大の騒乱となっている。
世界図書・著作権デー(世界本の日)(World Book and Copyright Day)。
国際デーの1つ。スペインからの提案に基づき、読書、出版、著作権保護の促進を目的として、国際連合教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の総会で採択された。1995(平成7)年に制定され、1996(平成8)年から実施されている記念日である。この日には世界各地で、本や読書に関連するイベントが開催される。日本では、この日は、2001(平成13)年12月に公布された「子どもの読書活動の推進に関する法律 (平成13年12月12日法律第154号)」第10条において、「子ども読書の日」に定められており、全国の公共図書館等で、子どもを対象とした読書に関するイベント等が開催されている。なお、この4月23日という日付は、近世スペインの作家で、長編小説『ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ』の著者として著名なミゲル・デ・セルバンテスの忌日が1616(元和2)年4月23日であり、卓越した人間観察眼からなる内面の心理描写により、最も優れた英文学の作家とも言われている、イングランドの劇作家・詩人、ウィリアム・シェイクスピアの忌日も、ユリウス暦(共和政ローマ期の軍人・政治家で、民衆派の指導者であった独裁官[あらゆる領域に及ぶ強大な権限を有する政務官]ガイウス・ユリウス・カエサルによって制定された暦で、1年を原則として365日とするが、4年毎に閏年を置き、その年の2月末に1日を加えて366日とし、これにより、平均年を365.25日としている)では1616(元和2)年4月23日(現行太陽暦として世界各国で用いられている、ユリウス暦を改良した暦法[毎年の暦を作成するための方法]、グレゴリオ暦[新暦]では5月3日となる)である等、多くの文筆家の誕生日や命日となっていることにも因んでいる。 
子ども読書の日。
2001(平成13)年12月に制定され、文部科学省が実施している。子どもの読書活動についての関心と理解を深め、子どもが積極的に読書活動を行なう意慾を高めることを目的としており、活字離れに歯止めを掛ける狙いもあった。社団法人「読書推進運動協議会(読推協)」が主催して、図書館等でこの日にイベントを行なっている。読書普及に関し、一般の関心と理解を深める活動を行なうために設立された社団法人「読書推進運動協議会(読推協)」は、現在公益社団法人となっており、東京都新宿区袋町に所在している。子ども読書の日は、子どもの読書活動の推進に関し、基本理念を定め、並びに、国、及び地方公共団体の責務等を明らかにすると共に、子どもの読書活動の推進に関する必要な事項を定めることにより、子どもの読書活動の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって子どもの健やかな成長に資することを目的とした法律、「子どもの読書活動の推進に関する法律(平成13年12月12日法律第154号)」第10条により、4月23日と定められている。また、この日に「子どもの読書活動推進フォーラム」が開催され、読書活動優秀実践団体等に対して、文部科学大臣表彰が授与されている。なお、4月23日から5月12日までの約3週間は、「こどもの読書週間」とされている。「こどもの読書週間」の第1回は、日本書籍出版協会児童書部会が中心となって1959(昭和34)年に開催した「こども読書週間」(4月27日から5月10日まで)である。2000(平成12)年の「子ども読書年」を機に、現在の4月23日から5月12日までの約3週間に期間を延長した。