3月24日 記念日 その3 | スズメの北摂三島情報局

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2011/08/02 リニューアル
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柴犬ハルがお伝えします

中国縦貫自動車道全線開通記念日。
1983(昭和58)年3月24日、千代田IC - 鹿野IC間の開通により、中国縦貫自動車道(中国自動車道)の全線が開通し、供用を開始した。なお、1970(昭和45)年3月1日に中国吹田IC - 中国豊中IC間が暫定2車線(4車線以上で計画された道路の内の、2車線のみを暫定的に供用すること)で開通した際、前年の1969(昭和44)年に開通した中央高速道路(現在の中央自動車道)の暫定2車線対面通行区間の中央線を破線(追越し可能区間)で供用して、正面衝突事故が相次いだため、警察庁から、当時の日本道路公団に、営業路線名で「高速道路」の名称使用を自粛するよう要請があり、暫定措置として、1972(昭和47)年まで、法定路線名である中国縦貫自動車道をそのまま使用した。開通時には、現在と同じく、中国自動車道の名称が使われることになった。同時期に開催されていた日本万国博覧会(大阪万博)会場へのアクセス路線として、第三セクター会社の北大阪急行電鉄が、会場線という臨時線を1970(昭和45)年2月24日から同年9月14日まで、現上り線の敷地を利用して、日本万国博覧会(大阪万博)会場前(万国博中央口駅)まで供用していたため、現下り線部分を暫定2車線対面通行にして開通させた。中国自動車道は、大阪府吹田市から兵庫県、岡山県、広島県、島根県を経由して山口県下関市へ至る高速道路(高速自動車国道)である。中国地方のほぼ中央部を東西に貫く形で建設され、総延長は500km以上にも及び、高速自動車国道の中では、東北自動車道に次いで長い。高速道路網としては初期の部類に入り、元々は中国縦貫自動車道(全国の都道府県を結ぶ高速道路網として、「国土開発幹線自動車道建設法[昭和32年4月16日法律第68号]」基づき建設することが予定されている国土開発幹線自動車道の路線名)の路線が指定された際には、「中国地方においては、高速道路網の東西軸は1本のみを建設する」とされていたため、山陽地方からも山陰地方からもほぼ等距離にアクセスできる中国山地沿いの位置に建設された。しかし、山肌を縫うように建設された結果、高速道路としてはカーブやアップダウンの多い線形になり、大半の区間で最高速度が時速80km以下に制限されている。1997(平成9)年に兵庫県神戸市を起点に、岡山県、広島県を経由して山口市へ、及び山口県宇部市から山口県下関市へ至る高速道路(高規格幹線道路)である山陽自動車道が全線開通すると、通過交通の大半は、距離が短く直線的に計画され、岡山市や広島市等の中国地方の主要都市の中心部近くを通過する山陽自動車道へシフトしている。現在は、日本を縦断する国土軸において、山陽自動車道を補完する役割を担っている一方で、中国山地沿いの各都市(岡山県津山市、岡山県新見市、広島県庄原市、広島県三次市、山口県美祢市等)や、兵庫県佐用郡佐用町の佐用JCTから岡山県を経由し鳥取市へ至る鳥取自動車道、岡山県真庭市の落合JCTを起点とし、鳥取県米子市へ至る米子自動車道、広島県三次市の三次東JCTを起点とし、島根県松江市へ至る松江自動車道、広島県山県郡北広島町の千代田JCTを起点とし、島根県浜田市へ至る浜田自動車道等を介して接続される山陰地方の各都市にとっては、他地域との交流の上で欠かせない重要な交通ルートとなっている。近畿地方では、高速自動車国道の路線としては、中国自動車道は起点の大阪府吹田市において、大阪府吹田市から松原市へ至る近畿自動車道天理吹田線の終点であり、吹田市 - 神戸市間において山陽自動車道と重複している。特に、中国池田ICで接続する、大阪市の環状線分岐(土佐堀付近)から池田市の池田木部出入口へ至る阪神高速11号池田線、西宮山口JCTで接続する阪神高速7号北神戸線(兵庫県神戸市西区の第二神明道路、伊川谷JCTから兵庫県西宮市の西宮山口JCへ至る阪神高速道路の路線)、神戸JCTで接続する山陽自動車道、吉川JCTで分岐する舞鶴若狭自動車道(兵庫県三木市の吉川JCT から福井県敦賀市の敦賀JCTへ至る高速道路)の相互交通が集中し、加えて適当な迂回路のない中国池田IC - 西宮山口JCT間は交通量が極めて多く、宝塚東トンネルと宝塚西トンネル周辺を中心として、渋滞の発生が顕著である。元々、速度低下を招き、渋滞の発生し易い「トンネル入口」であることに加え、宝塚西トンネル上り線、宝塚東トンネル下り線とも、トンネル手前が水平・下り坂から上り坂に転じる、いわゆる「サグ」の地形になっていることが、渋滞の要因であると指摘されている。さらに、この付近の中国自動車道が、阪神高速11号池田線(中国池田ICで間接接続する、大阪市の中之島JCTから池田市の池田出入口、及び、豊中市の蛍池JCTから池田市の池田木部出入口へ至る、阪神高速道路の路線)、阪神高速7号北神戸線(西宮山口JCTで接続する、兵庫県神戸市西区の第二神明道路、伊川谷JCTから兵庫県西宮市の中国自動車道[西宮山口JCT]へ至る阪神高速道路の路線)、山陽自動車道(神戸JCTで接続)、舞鶴若狭自動車道(吉川JCTで接続)の相互交通が集中する区間であることも、渋滞を招く要因ともなっている。2018(平成30)年3月18日、新名神高速道路川西IC - 神戸JCT間が開通し、高槻JCTから新名神高速道路へ迂回して、中国池田IC - 西宮山口JCT間を避けることが可能となった。1995(平成7)年の兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)で京阪神の交通網が大きく寸断された際、道路以外も含めた交通の大動脈の中で、対面通行となりながらも唯一機能した道路でもある。この結果、交通の大動脈の大半が、兵庫県神戸市の海沿いを通っている集中振りが、改めてクローズアップされることとなった。中国池田IC - 西宮北IC間では、日交通量10万台以上と極めて混雑するのに対し、山陽道と並行する区間では、西に向かうにつれて交通量が激減する。特に、戸河内IC - 山口IC間は、日交通量が3,000台にも満たない。これは、山陽自動車道の最少交通量区間である山口南IC - 山口JCT間でも、19,842台の日交通量があることとは対照的である。山陽自動車道が全線開通した1997(平成9)年12月10日以降は、これまで神戸JCT - 山口JCTを中国道経由で通過していた高速バスや貨物自動車の大半が山陽自動車道へシフトし、現在では、通常の昼間に大型車が通過することは少なくなっている(米子自動車道や浜田自動車道に入る場合は、引続き中国自動車道を通過しなければならない)。さらに、交通量が多くなるゴールデンウィークやお盆の時期等でも、山陽自動車道では渋滞が多く発生するのに対し、並行する中国自動車道の神戸JCT - 山口JCTの区間では殆ど発生しない。このため、西日本地域の高速自動車国道や自動車専用道路等を管理運営する西日本高速道路(NEXCO西日本)では、キャンペーン等で、交通量の多い時期に山陽自動車道を通過利用する車に対し、中国自動車道経由への迂回を呼掛けている。売店は、全てのサービスエリア(SA)と、赤松・社・安富・上月・真庭・江の川・本郷・王司の各パーキングエリア(PA)に、レストランは吉和SA・鹿野SA・美東SAを除く、全てのサービスエリア(SA)に設けられている。また、ガソリンスタンドは、吉和SA・鹿野SAを除く全てのサービスエリア(SA)と王司PAに設けられている。この内、24時間営業の売店を有するのは、西宮名塩SA・赤松PA下り線・社PA上り線・加西SA・勝央SA・安佐SA・美東SAのみ、また、24時間営業のガソリンスタンドを有するのは、西宮名塩SA・加西SA・勝央SA・七塚原SA・安佐SA・美東SAのみとなっている。山陽道全通後は交通量の減少により、ガソリンスタンドやスナックコーナーの閉鎖、営業時間短縮等の規模縮小が目立っている。特に、安佐SA - 美東SA間の途中にある吉和SAと鹿野SAのガソリンスタンドが、続けざまに廃止されており、この間は約150km近くに亘って、ガソリンスタンドがない状態である。