3月18日 記念日 その1 | スズメの北摂三島情報局

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2011/08/02 リニューアル
2019/07/14 アメブロ移動
柴犬ハルがお伝えします

西暦(グレゴリオ暦)AD2024年 令和6年 平成36年  
昭和99年 大正113年 明治157年 皇紀2684年 干支 甲辰(きのえ たつ)
第3月曜日 旧暦  2月 9日、仏滅(辛巳)、月齢  7.7   
グレゴリオ暦で年始から78日目、年末まであと288日。
誕生花 ハナミズキ・アザレア(ピンク)・アスパラガス・クチナシ・トサミズキ。

博物館明治村開村記念日。
1965(昭和40)年、愛知県犬山市に博物館明治村が開村した。博物館明治村は、建築物の集合体や、展示物が屋内ではなく、屋外にあり、見たり触ったりで体験して学んでもらうことに主眼を置いた博物館、野外博物館であり、明治時代をコンセプトとしたテーマパーク(特定のテーマ[特定の国の文化や、物語、映画、時代]をベースに全体が演出された観光施設)でもある。明治時代の建造物等を移築して公開し、明治時代の建造物等の歴史的資料を収集・公開し、さらに、社会文化の向上に寄与することを目的とする。通称は「明治村」。 歴史的建造物やその広さから、ドラマの撮影やアニメのモチーフに頻繁に使われ、また、『明治東亰恋伽』等、ゲームとのコラボレーションや、夏には、世界コスプレサミット実行委員会が開催しているコスプレ(漫画やアニメ、ゲーム等の登場人物やキャラクターに扮する行為)の世界最大のイベント、世界コスプレサミット(日本と世界各国のコスプレイヤーとの交流、及び日本漫画の人気を認識することを目的とするイベント)のサブ会場として提供すること等も行なっている。旧制第四高等学校(現在の金沢大学の前身)の同窓生であった建築家の谷口吉郎(博物館明治村の初代館長)と土川元夫 (当時の名古屋鉄道[名鉄]社長で、後に同会長となる) は、第二次世界大戦後の急速な経済成長の蔭で、失われつつある明治時代の建築物の内、歴史上にも文化芸術上にも価値があるものを末永く保ちたい、との意見で一致し、そのための財団設立を構想したのが「明治村」の発端である。価値ある建築物程現状(元の場所)のまま保存するのがベストではあるが、1960年代当時は経済発展(新しい街づくり)が最優先された時期でもあり、次善の策として、土地開発の妨げになる等の理由で、保存が難しい(建築物の歴史的価値を認めて貰えない)ものを譲受けて移築し、その修復・保存に努めるための財団法人を、1962(昭和37)年7月16日に設立した。当初の計画では、集客に有利な東京も候補地の1つとなっており、別件で偶々買収した東京都荒川区内の織物工場跡地が当初考えられていた。名古屋鉄道(名鉄)が用地の寄付を始めとした財政面で全面的に援助(基金拠出)し、博物館明治村は、愛知県犬山市の入鹿池の畔にオープンした。開村当時の施設は、札幌電話交換局、京都聖ヨハネ教会堂、森鴎外・夏目漱石住宅等15件であったが、2007(平成19)年には67件(蒸気機関車等も含む)に達している。博物館の敷地も、2倍近くの約100万平方mに広がっている。これは、日本のテーマパークで第3位となる。重要文化財の建物が10棟含まれ、それ以外の殆どの建物も登録有形文化財になっている。鉄道、郵便、酒造業、病院、裁判所、芝居小屋、学校、教会、灯台等、明治の社会、文化の様々な領域を取上げ、当時の建物とその内部の関連の展示で、一望することができるようになっている。歴史的に貴重な文化財を保存していると共に、明治時代を追体験できる日本のテーマパークの走りと言える。鉄道資料は静態保存だけでなく、旧京都電気鉄道(後に京都市電)の車両(狭軌1型)や蒸気機関車(名古屋鉄道12号 - 旧鉄道院160形)等、明治の車両を動態保存していることも特筆すべきことである。いずれも、館内移動用の乗り物として実際に乗車できる。また、明治時代の貴重な建造物や街並みが復元されていること等から、映像作品のロケに使われることも多い。なお、全てが明治時代の建物という訳ではなく、元老(第二次世界大戦前の日本において、政府の最高首脳であった重臣)の公家・政治家、西園寺公望の別邸、坐漁荘が1920(大正9)年竣工、現在の東京都千代田区内幸町にある日本を代表する高級ホテルの1つ、帝国ホテル(中央玄関)が1923(大正12)年竣工、現在の三菱東京UFJ銀行の前身の1つである川崎銀行本店が1927(昭和2)年の竣工である。2006(平成18)年より年数回、日本経済新聞紙面において、「明治村への誘(いざな)い」という、さまざまな有名人が博物館明治村の魅力を語る広告を継続掲載中で、2010(平成22)年に登場したシンガーソングライターの小田和正は、自身が何度も博物館明治村に足を運んだことが縁となり、名古屋鉄道(名鉄)の企業CMで小田和正の曲が使われている。初代「村長」は、活動写真弁士(活動写真[明治・大正期における映画の呼称]、サイレント映画[音声・音響、特に、俳優の語るセリフが入っていない映画]の職業的解説者)・漫談家・作家・俳優で、ラジオ・テレビ番組等を始め、多方面で活動した日本の元祖マルチタレントとも言える徳川夢声。2代目「村長」は、元アナウンサーで、昭和の芸能界を代表する国民的名優であり、歌手でもある森繁久彌が継ぎ、2004(平成16)年3月、俳優・タレント・俳人・エッセイストの小沢昭一が3代目「村長」( - 2012[平成24]年12月)に就任した。3代目「村長」が退任してからしばらく空席が続いたが、2015(平成27)年3月15日に、4代目「村長」として、作家阿川弘之の長女で、タレント・キャスター・エッセイストの阿川佐和子が就任した。阿川佐和子は、初の女性「村長」となる。愛知県犬山市にある、世界の家と暮らしをテーマとした野外民族学博物館『リトルワールド』は、大阪府吹田市の万博記念公園内にある『国立民族学博物館』が屋内展示が主体であるのに対し、『リトルワールド』は屋外主体で展開したものである。但し、かなり大規模な屋内展示もある。名古屋鉄道(名鉄)が、犬山の観光開発のために出資して、1983(昭和58)年3月18日に開園した。現在、23ヶ国・33施設が、現地から移設されて展示、及び内部公開されており、入園すると1日で世界一周が体験できる、というのが売りものとなっている。現在、名古屋鉄道(名鉄)は、経営主体かつ「明治村」という名称の商標権者であるが、実際の博物館明治村の運営は、2003(平成15)年に設立された名古屋鉄道(名鉄)の子会社、名鉄インプレスにより行なわれている。名古屋鉄道(名鉄)の業績不振から、博物館明治村と、同じ名鉄インプレスが運営する『リトルワールド』の運営の先行きを不安視する向きもあったが、長久手会場(愛知県愛知郡長久手町[現:長久手市]と愛知県豊田市に跨る場所)、及び瀬戸会場(愛知県瀬戸市)の2会場で開催された博覧会で、21世紀最初の国際博覧会(EXPO)であり、国内では大阪万博以来で、2回目の総合的なテーマを取扱う大規模な国際博覧会である2005年日本国際博覧会(愛知万博、愛・地球博)により、中京圏の人々に海外文化との触合いが見直されたこともあり、再び入園者が増える傾向にある。博物館明治村に於ける建物の復元も暫く中断していたが、兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)で被災し、解体保存されていた芝川又右衛門邸(旧所在地は兵庫県西宮市で、建築家・建築学者、武田五一の設計による)の再建が2005(平成17)年1月から始められ、2007(平成19)年9月に公開された。博物館明治村での新規公開は、1870(明治3)年に建築され、京都市中京区御幸町通二条から移築された京都中井酒造の建物以来、13年振りのこととなる。