2月18日 記念日 その2 | スズメの北摂三島情報局

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2011/08/02 リニューアル
2019/07/14 アメブロ移動
柴犬ハルがお伝えします

冥王星の日(続き)。
1978(昭和53)年6月22日にアメリカの天文学者、ジェームズ・クリスティーによって発見された冥王星の第1衛星、かつ、冥王星最大の衛星であるカロン(赤道面での直径約1,208km)は、直径が冥王星の半分以上あり、冥王星との二重天体と見做されることもある。冥王星は、2015(平成27)年7月14日にアメリカ航空宇宙局(NASA)の無人探査機ニュー・ホライズンズ(人類初の冥王星を含む太陽系外縁天体の探査を行なう探査機)が最接近し、詳細な観測を行なった。冥王星の距離が非常に遠く、望遠鏡の技術にも限界があるため、現在でも地球から、冥王星の表面の詳細な写真を直接的に得るのは不可能である。探査機ニュー・ホライズンズの到着までは、地上約600km上空の軌道上を周回する宇宙望遠鏡、ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した画像から、表面の明暗や模様等が僅かに分かる程度であった。冥王星は、太陽系内のどの惑星よりも小さく、圧倒的に質量が少ない。冥王星の質量は、地球の月の約0.2倍以下であり、冥王星より質量が大きい衛星が7つもある。その7つの衛星は、木星の第3衛星ガニメデ、土星の第6衛星タイタン、木星の第4衛星カリスト、木星の第1衛星イオ、地球の衛星である月、木星の第2衛星エウロパ、海王星の第1衛星トリトンである。元々、冥王星は、水星よりは大きく、火星よりは小さいと考えられていた。冥王星のアルベド(天体の外部からの入射光に対する、反射光の比)が他の惑星に比べ高い上に、冥王星最大の衛星カロンのアルベドを、冥王星のそれに加算してしまっていたことが、原因の1つである(ハッブル宇宙望遠鏡の登場以前は、地上で冥王星とカロンを分離して観測できなかった)。実際には、1つではなく2つの天体であると分かると、冥王星の大きさの見積もりは一気に小さくなった。その後、カロンによる冥王星の掩蔽(ある天体が観測者と他の天体の間を通過するために、その天体が隠される現象)の観測から、冥王星の直径を決定することができるようになり、補償光学(宇宙から地球を撮影したり、地球から宇宙を撮影したりする時に問題となる、大気の揺らぎを光電子的に解決するために開発された光学技術)を用いた望遠鏡での観測により、形状を決めることもできた。2003(平成15)年に発見された太陽系外縁天体(TNO)のエリスは、発見当時は冥王星よりも大きいとされていたがことがあったが、現在考えられている直径では、冥王星よりも小さい。2015(平成27)年7月14日、アメリカ航空宇宙局(NASA)は、探査機ニュー・ホライズンズによる測定で、冥王星の直径を2,370km、衛星カロンの直径を1,208kmと発表した。冥王星は、はっきりとした濃い大気は持っていない。太陽に近付くと、主に窒素、メタン、一酸化炭素の希薄な気体が冥王星を包み、表面にある固体の窒素や一酸化炭素の氷との間で平衡状態になる。冥王星が遠日点(軌道運動する天体が、中心天体[太陽]の重力中心に最も遠ざかる位置)へと公転していき太陽から離れると、大気の大部分は凝固し、地表へと降下する。冥王星が再び太陽へ近付いていくと、冥王星の固体表面の温度が上昇し、固体窒素が昇華して気体となる。これが、反温室効果をもたらす。この昇華する窒素は、人間の皮膚から蒸発する汗と同じように冷却効果を持つ。因みに、カロンが発見され、その運動を研究した結果として冥王星の推定質量が激減すると、「このまま質量が減り続ければ、冥王星は1984(昭和59)年までに消えてしまう」というジョークのネタになっている。また、メジャーリーグベースボール(MLB、大リーグ)の公式ウェブサイトは、冥王星が準惑星に分類されたことから「9番打者の冥王星がマイナーリーグ送りになった」と報じた。冥王星は、「太陽系で最も遠い惑星」とされたことから、太陽系の果ての象徴とされ、SFやスペースオペラ(宇宙空間で繰広げられる騎士道物語的な宇宙活劇)等に描かれることが多かった。冥王星が登場する作品には、アメリカの作家エドモンド・ハミルトンのスペースオペラ『キャプテン・フューチャー』シリーズ、アニメ『宇宙戦艦ヤマト』シリーズ、漫画家、松本零士作のSF漫画、アニメ『銀河鉄道999』、東映製作の特撮テレビドラマ『キャプテンウルトラ』等がある。惑星ではない別のカテゴリの天体(の典型例)になったことは、決して冥王星の存在価値を否定するものではなく、「さいはての惑星」から「かつて考えられていたよりも遥かに広いことが明らかになってきた太陽系の、新しい領域を代表する存在」になったことを意味している。しかし、発見から76年間も惑星として親しまれてきた上に、マスコミによるセンセーショナルな報道の影響もあって、「冥王星が惑星でなくなった」ことに負のイメージを抱いてしまった人が非常に多いのも事実である。『宇宙戦艦ヤマト』や『銀河鉄道999』といった作品で、冥王星を舞台にしたことで知られる松本零士は、「理論的には正しいが、人々が持つ宇宙への夢に対する配慮に欠けた決定である」といった趣旨の発言をしていた。 
嫌煙運動の日。
1978(昭和53)年2月18日、東京で「嫌煙権確立をめざす人びとの会」が設立され、日本でも本格的な嫌煙運動がスタートした。嫌煙とは、受動喫煙を本人の可否に係わらず強いられることについて異を唱えること、或いは受動喫煙を避けることで、1970年代の日本において、未だ公共施設や飲食店の禁煙・分煙化や列車・飛行機の禁煙席設置が殆どされていなかった時代に作られた造語である。1980年代には嫌煙権運動が一般的に認識され始め、同運動に賛同した場所では次第に受動喫煙防止が進んだ。嫌煙権運動では、公共スペースでの受動喫煙防止を進めることで、非喫煙者の権利を保護すること、非喫煙者や煙草の煙が苦手である人が、自らの立場を明確にすることで社会的理解を求めること、喫煙者に対する啓蒙、等の活動が行なわれた。近年では、喫煙に対する社会的認識が進み、「健康増進法(平成14年8月2日法律第103号)」施行や「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(たばこ規制枠組条約、平成17年条約第3号)」発効等から、病院、役所、学校施設、駅等の公共施設や、百貨店、飲食店、娯楽遊戯店等においても、禁煙や分煙が取組まれている。
方言の日(鹿児島県大島地区)。
奄美群島の1つで、鹿児島県最南端の島、与論島の方言で、言葉を「ふ(2)とぅ(10、十)ば(8)」ということから、2月18日の「2」と「18」を語呂合わせして、鹿児島県奄美市にある県の出先機関で、奄美群島全域を管轄地域とする大島支庁の総務企画課に事務局を置く、大島地区文化協会連絡協議会が2007(平成19)年、奄美方言の素晴らしさ・大切さを認識してもらうことを目的として、大島地区の方言の日に制定した。島毎の方言差が大きいため、奄美大島では「シマユムタの日」や「島口の日」、沖永良部島では「シマムニの日」、与論島では「ユンヌフトゥバの日」等と、異なる別名も併用される。この決定に基づき、大島地区文化協会連絡協議会では、市町村と連携し、奄美の方言に関する啓発活動を行なっている。「方言の日」前後(2月中)には、小中高校生等が日頃の成果を発表する「喜界町シマ唄・シマゆみた大会」や、方言が書かれたカルタを取合う「与論カルタ大会」等のイベントが開催される。九州南端から台湾北東にかけて位置する島嶼群、南西諸島の内、北は種子島から、南は与論島までの鹿児島県に属する部分の島々は、薩南諸島と総称される。その薩南諸島南部にある島嶼群が奄美群島で、奄美群島の文化は、鹿児島県の大隅諸島以北に比べると、沖縄県に近く、同じ琉球文化圏にも属している。奄美大島から与論島に、南下するに従って、琉球文化の色彩が濃くなっていく。方言にも、昔の大和言葉(漢語や外来語に対する日本の固有語)の発音等が残っている。