2月9日 記念日 その6 | スズメの北摂三島情報局

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2011/08/02 リニューアル
2019/07/14 アメブロ移動
柴犬ハルがお伝えします

河豚の日、ふくの日。
2月9日の「2」と「9」で、「ふ(2)く(9)」と読む語呂合せから。河豚の本場、山口県下関市彦島西山町に事務局を置く、関連業者が結成する組合、協同組合下関ふく連盟が1980(昭和55)年に制定した日で、「ふぐ」と呼ばず「ふく」と発音し、縁起の良い魚とPRに努めている。2月9日には、下関市内の恵比寿神社で豊漁と航海安全を祈願し、「ふくの日祈願祭」が行なわれ、2月11日には「ふくの日まつり」として、ふくの水揚げ世界一を誇る南風泊市場(はえどまりしじょう)で、ふく刺しやふく関連製品の即売会等が行なわれている。なお、10月29日が「と(10)らふ(2)ぐ(9)」の語呂合せから「とらふぐの日」、11月29日が「いい(11)フグ(29)」の語呂合せから「いいフグの日」となっている。「ふぐ」は、漢字で「河豚」と表記するが、「河」と書くのは、中国で食用とされるメフグが河川等淡水域に生息する種であるためで、また、このメフグが豚のような鳴き声を発することから、「豚」の文字が当てられている、とされる。大阪では、「たまに(偶に)当たる」を「弾に当たる」「当たると死ぬ」に掛けた洒落から「てっぽう(鉄砲)」と呼ぶ。「てっさ(てっぽうのさしみ)」「てっちり(てっぽうのちり鍋)」という料理名は、ここから来ている。豊臣秀吉による「河豚食用禁止の令」の発令から、初代首相の伊藤博文による解除まで、ふぐ食は長い間禁止されていて、そのふぐ食禁止令のために、「テツ」の暗号が用いられた、とも言われる。およそ120種の魚がフグ科に分類される。その内、食用とする種として、トラフグ、マフグ等が有名である。食用可能な部位は、ふぐの種類や漁獲場所によって異なるため、素人によるふぐの取扱いや調理は危険である。実際、日本における食中毒による死亡事故の原因の殆どが、キノコとふぐの素人料理であり、その内、ふぐによる事故の多くには、個人的なレジャーの釣りが関係している。ふぐは、敵を威嚇するために体を膨らませる姿がよく知られる。この姿から英語では「Pufferfish」といい、これは「ふくらむ魚」という意味を持つ。胃の腹面の膨張嚢に空気や水を吸込んで、体の体積を2倍以上にすることができる。腹部にとげ状の短い突起がある種もいる。歯(顎歯)がよく発達しており、これが融合した強靭な4つの歯を持つ。主に海水魚であるが、汽水や淡水に生息する種もいる。その愛嬌のある姿から、キャラクター化されることもままある。多くの種において、内臓・皮膚・血液・筋肉の全部、又は一部に、毒力は青酸カリ(毒物として有名なシアン化カリウム)の約1,000倍と言われている猛毒のテトロドトキシンを持つ。ふぐの毒化の原因については、ふぐ自身がふぐ毒を産生しているとみる内因説と、餌等の外部から取込まれるとみる外因説があるが、ふぐ毒は海洋細菌によって産生され、食物連鎖によってふぐの体内に蓄積される、とみる外因説が有力となっている。天然のふぐの場合、種によって毒化する部位が異なり、同じ種でも季節により毒の量が変わる。養殖のふぐにおいても、その養殖方法によっては毒性を持つことがある。ふぐはテトロドトキシンに対し高い耐性を持っているため、ふぐ自体が中毒することはない。但し、これは自然に蓄積する濃度のテトロドトキシンに耐えられるという意味で、人為的に高濃度のテトロドトキシンを与えれば中毒する。近年、ふぐは分泌するテトロドトキシンを、能動的にコントロールしていることが明らかになっている。養殖時にテトロドトキシンの含有がない餌を与えると、咬み合い等、異常行動を引起こすことが明らかになっている。 また、異常行動時にテトロドトキシンを含有する餌を与えると収束することから、正常な活動のためには一定のテトロドトキシンが必要である、という見方もある。ふぐ毒については、解明されていない部分が多いのが実情である。ふぐ取扱資格は、国内統一資格ではなく都道府県毎に定められていて、資格名称や資格取得方法に違いがあり、届け出後講習会を受講するだけで資格が与えられる地域もあれば、試験により資格を取得する地域もある。東京都等は、ふぐ調理師試験の受験資格に一般の調理師免許を取得していることが条件の1つとなっている。更に、身欠きふぐのみ取扱う場合でも、ふぐ取扱施設許可等を必要としたり、ふぐ加工品の販売を行なう場合に届出を必要とする地域がある。ふぐ料理は、一般的に高級料理として旬の冬場に食べられ、食用ふぐの約7割が京阪神地域で消費されており、特に、大阪での消費量は全消費量の約6割に達する。尤も、近年は養殖により、季節を問わず食べることが可能である。ふぐの肝臓(ハラワタ)は多くの食通をうならせる美味であり、「ふぐは食いたし命は惜しし」という言葉があるように、中毒を覚悟してまで食べようとする者もいる。石川県の河豚の卵巣の糠漬けのように、特殊な加工法を用いることによって除毒した塩蔵品もある。しかし、どのような仕組みで分解されるのかは分かっていない。ふぐは、山口県下関市が本場として知られるが、実際のところ、下関はふぐの産地というよりは集積地である。下関近海でもふぐは獲れるが、それ以上の数のふぐが天然物、養殖物共に日本全国や、中国や韓国等の海外からも下関に集められる。下関がふぐの本場と言われる所以として、明治期に全国で最初にふぐ食が解禁になった地が下関であり(ふぐ料理公許第1号店は下関市の割烹旅館『春帆楼』。その後、山口県のみふぐ食解禁の時期が暫く続いた)、それ以降、下関には多くのふぐ料理店ができ、現在のふぐ料理の多くが下関で考え出されたこと等が背景にある。これらに加え、ふぐは猛毒があるため、水揚げ後の加工が重要であるが、この加工業者、加工場が前述の歴史的背景等から下関に集積している点が大きい。最近では、水揚げ漁港の側で加工場等の整備を行ない、地場の名産品とすべく、独自ブランドを立上げる等の努力も行なわれている。但し、加工業者、加工場の質や数の問題もあり、漁獲されたふぐの多くが下関に集中するという傾向にある。
とらふぐ亭の日。
東京都新宿区新宿に本店を置き、とらふぐ料理店「泳ぎとらふぐ料理専門店 とらふぐ亭」等を運営する企業、株式会社東京一番フーズが制定。株式会社東京一番フーズは1996(平成8)年の創業以来、多店舗展開と養殖事業等に取組んでおり、ふぐ料理をより身近なものにして、ふぐ文化を発展させることが目的。日付は、2月9日の「2」と「9」で、「ふ(2)ぐ(9)」と読む語呂合わせから。毎年、ふぐ食文化を広く伝えるフォーラム等を開催している。「泳ぎとらふぐ料理専門店 とらふぐ亭」では、国産で産地直送の活きの良いとらふぐを使用した、「てっさ(ふぐ刺し)」や「てっちり(ふぐ鍋)」を食べることができる。
輪島ふぐの日。
石川県輪島市二ツ屋町に所在する、輪島市役所産業部観光課内に事務局を置く「能登半島・輪島わのしま食楽部(クラブ)」が制定。石川県輪島市では、天然ふぐ類の水揚げ量が日本一の輪島港で水揚げされた天然ふぐを、「輪島ふぐ」として商標登録し、ブランド化を図り、官民一体となって盛り上げている。記念日を通して「輪島ふぐ」の情報を発信すると共に、地域の活性化を目指すことが目的。日付は、2月9日の「2」と「9」で、「ふ(2)ぐ(9)」と読む語呂合わせから。ふぐを食べる文化があまりなかった石川県輪島市であるが、最近では、市内の料理店で3,240円の統一料金でフグ料理を含むメニューを味わえる他、輪島朝市においては、唐揚げを挟んだ「フグバーガー」が販売されている。なお、輪島でのフグの地方名は「デブク」である。
木曽路「ふぐの日」。
愛知県名古屋市昭和区に本社を置く、数多くの飲食料理店を全国で展開する企業、株式会社木曽路が制定。冬の味覚である「ふぐ」を贅沢に使用した、「てっちり」や「てっさ」を始めとしたふぐ料理を、しゃぶしゃぶ・日本料理の「木曽路」で堪能してもらい、多くの人にその美味しさを知ってもらうことが目的。日付は、2月9日の「2」と「9」で、「ふ(2)ぐ(9)」と読む語呂合わせから。「木曽路」には、ふぐ鍋「てっちり」やふぐの刺身「てっさ」、ふぐの皮の湯引き「てっぴ」の他、「ふぐ唐揚げ」や「雑炊」等、ふぐを心ゆくまで堪能できる、「とらふぐフルコース」や「とらふぐとしゃぶしゃぶコース」がある。
大福の日。
東京都品川区西品川に本社を置く総合食品商社、株式会社日本アクセスが、2017(平成29)年に制定。和菓子の代表的な商品の「大福」の記念日を制定することで、小売業での和菓子の販売促進企画を進めるのが目的。日付は、2月9日の「2」と「9」で、「大福」の「ふ(2)く(9)」と読む語呂合わせから。株式会社日本アクセスは、毎月29日を「幸福」の「ふ(2)く(9)」の語呂合わせで、「ふくの日」に制定している。「大福の日」の2月9日と、「ふくの日」の毎月29日に合わせて、消費者キャンペーンを実施し、マンネリ化し勝ちな和菓子売場の活性化を促し、売上拡大を図っている。小豆でできた餡を餅で包んだ和菓子の一種で、大福餅とも呼ばれる大福では、餅はきめ細かく搗かれているものを使い、餡の量は、餅と同量以上であることが多い。食用の粉(餅とり粉、多くの場合コーンスターチ)をまぶしてあることも多く、餅に豆やヨモギを加えたものや、餡の代わりにイチゴやカスタードクリームを入れたもの等、さまざまなバリエーションが存在する。そのまま食べることが多いが、好みによって焼いたり、汁粉に入れたりする。