1月23日 記念日 その3 | スズメの北摂三島情報局

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2011/08/02 リニューアル
2019/07/14 アメブロ移動
柴犬ハルがお伝えします

電子メールの日。
1994(平成6)年に電子メッセージング協議会(JEMA、東京都港区虎ノ門に所在する、現在の総務省管轄の外郭公益法人である一般財団法人、マルチメディア振興センターに事務局をおく任意団体、Eジャパン協議会)が制定。日付は、1月23日の「1」と「23」で、「いい文・E文」を「(い(1)文(ふ[2]み[3])」と読む語呂合わせから。Eジャパン協議会は、高度情報通信社会に向けて、アプリケーションの研究・開発、ネットワーク向上に関する調査・啓発等を行なっている。また、世界最先端のIT国家となることを目指す、政府の「e-Japan戦略」実現に向けて、約120の企業や団体と共に活動を展開している。電子メールは、コンピュータネットワークを使用して、郵便のように情報等を交換する手段である。インターネットの初期からある通信手段であり、プロトコル(複数の者が対象となる事項を確実に実行するための手順等について定めたもので、情報工学分野でマシンやソフトウェア同士のやりとりに関する概念を指す)を介して、メールを相手サーバ(インターネット上に常に接続され、自ネットワーク内のユーザの電子メールの送信や受信を行なうコンピュータ)に届けられる。電気的な信号で送受信を行なうので、掛かる時間は数分程度である。一方で、インターネットの普及以前にコンピュータ通信手段として広く行なわれていた、いわゆるパソコン通信でも、加入者同士で文書のやり取りを行なうシステムが、「電子メール」として提供されていた。但し、パソコン通信では、一般的に、通信が1つのパソコン通信システム内に留まっていたので、他のシステムとの間での電子メールの交換機能等の相互通信機能は殆どなかった。また、各パソコン通信システム毎に独自のシステムが構築されていたことが多く、ユーザーインターフェイス(コンピュータとそれを使う人間の間にあって、人間の指示をコンピュータに伝えたり、コンピュータからの出力結果を人間に伝えるためのソフトウェアやハードウェアの総称)等についても互換がなかった。しかしその後、インターネットの普及に伴ない、大手パソコン通信システムとインターネット間で相互に通信が可能にもなった。「メール友達(メル友)」という言葉も、流行になった時期があった。テキスト形式(レイアウト情報や修飾情報を持たない、純粋に文字のみで構成されるデータ)のメッセージを電気的に伝える方法は、1800年代中頃のモールス信号(長さの異なる符号を組合わせて文字や数字を表わす信号)による電報に遡ることができる。そして、電子メールはインターネットに先行して開発された。既存の電子メールシステムは、インターネットを作るに当たって重要な道具となった。最初の電子メールは1965(昭和40)年、メインフレーム(汎用コンピュータ等とも呼ばれるもので、企業の基幹業務と呼んでいる組織内部の処理と、大量、又は機密性の高い処理に利用する大型コンピュータ)上のタイムシェアリングシステム(コンピュータの処理時間を決まった短い時間に分割し、それぞれ異なる利用者やプログラムに順番に割当てることで、複数の主体が同時に効率的にコンピュータを利用できるようにするシステム)の複数の利用者が、相互に通信する方法として使われ始めた。世界で初めて運用されたパケット通信(データ通信で、データをパケットと呼ばれるデジタル情報のひと纏まりの単位に分割し、送受信すること)ネットワークであり、今日の世界的なインターネットの起源であるアーパネット(ARPANET)は、電子メールの発展に多大な影響を与えた。アーパネット(ARPANET)上では、電子メール利用者が急激に増大し、1975(昭和50)年には1,000名以上が利用するようになっていた。アーパネット(ARPANET)での電子メールの利便性と利点が一般に知られるようになると、電子メールの人気が高まり、アーパネット(ARPANET)への接続ができない人々からも、それを要求する声が出てきた。そして、タイムシェアリングシステムを代替ネットワークで接続した電子メールシステムが幾つも開発された。ただ、全てのコンピュータやコンピュータネットワークが直接相互に接続される訳ではないので、電子メールのアドレスには情報の伝達「経路」、つまり送信側コンピュータから受信側コンピュータまでのパスを示す必要があった。1980年代に、インターネットで利用される技術の標準化を策定するアメリカの組織であるインターネット技術タスクフォース(IETF)が、単純なプロトコルとなる簡易メール転送プロトコル(SMTP)を開発し、これがインターネット上の電子メール転送のデファクトスタンダード(「事実上の標準」)となった。しかし、インターネットに各家庭から接続するようになった現代では、簡易メール転送プロトコル(SMTP)を基礎とする電子メールシステムの相互運用性は、逆にセキュリティ上の問題を生じさせている。電子メールのトラフィック(ネットワークを流れる情報)の多くは、受信者の意向を無視して、無差別かつ大量に一括して送信されるスパムメールである。大量に送信されるこれらのスパムメールは、メールサーバに過大な負荷を与え、メール配送遅延の原因となることもある。スパム以外のトラフィック増大要因として、いわゆる「年賀メール」(元旦前後に発生する大量の挨拶メール)の類もある。特に、携帯電話・PHSのメール機能は「即時の意思疏通を図る手段」としてチャット(インターネットを含む、コンピュータネットワーク上のデータ通信回線を利用したリアルタイムコミュニケーション)的に利用される場合があるため、一般の電子メールに比べ、大量かつ集中的に送信され易く、これを原因とした配送遅延や輻輳(物が1ヶ所に集中し混雑する様態)が問題になる場合もある。この対策として、各通信事業者が年越時間帯の利用自粛を呼掛けたり、発信制限を行なったりすることもある。かつて、パソコン通信が全盛であった時代には、処理の集中を防ぐため、予め年賀メールをサーバに予約送信しておき、元旦に順次配送するといったサービスも提供されていた。なお、電子メールの配送システムの多くは、メールサーバに一定以上の負荷が掛かると送信を保留し、一旦スプールに保存して、後に(例えば、数時間後に)再送信を試みる仕組みになっているため、トラフィックが一定量を超えると配送の極端な遅延が起こる。この遅延はメール1通毎に起こるため、同時期に送ったメールであっても、あるものは数秒で届き、あるものは数時間で届くということになり、これを理解していない利用者の間では、メールを「送った」「送らない」で揉める恐れもある。ファックス、携帯電話や電子メール等の普及により、書簡を直接渡す方式の手紙の需要は低下している。しかし、各種契約等の重要な事柄は、書面原本でやり取りされることが多く、その際には、内容証明郵便(「いつ」「誰が」「誰に」「どういう内容の」郵便を送ったかを証明する郵便を指し、未払い賃金の督促や、契約の解除通知等の場面で利用される)等の書簡送達手段が用いられる。なお、11月23日の「11」と「23」で、「い(1)い(1)ふ(2)み(3)」の語呂合わせから、1979(昭和54)年に郵政省(現在は総務省と日本郵政グループ[JP]に再編)が、「手紙の楽しさ、手紙を受け取るうれしさを通じ、文学文化を継承する一助となるように」との思いを込めて制定した、「いいふみの日」は11月23日、さらに、毎月23日は「ふみの日」とされ、7月は「文月」と呼ばれることから、1979(昭和54)年に郵政省が、7月の23日を「文月のふみの日」としている。